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労働は人間の尊厳…?

 この話が出るのはベーシックインカムなど、働かなくても生活できるようにしようという議論に対してのことが多い。労働、それによって社会とつながって、自分の努力の成果で食べていくということは、人間にとってとても重要ですよ、ということのようだ。

 これは全く否定できる話でもなくて、社会とのつながり、社会に貢献しているという実感を大切にして生きている人も多いと思われる。仕事以外で社会とつながる、自分の居場所を作ることが難しい人もいるだろう。そういう人にとって、自分の好きなこととは限らなくても、自分が働くことで報酬を得て、誰かのためにもなれるというのはメリットの大きいことだろう。

 ただそうだとしても、それは労働によらない生活保障を広げようという話を否定するものだろうか。現状では大抵の場合、生活のためには起きている時間の多くを労働に割く必要があり、そのせいで労働以外の社会との接点が減っている面も否めないだろう。それに、仮にベーシックインカムのような制度が始まったとして、初めから全く働かなくても十分生活していけるだけの額を支給できるわけではないだろうし、制度開始と同時に人間が労働市場から必要とされなくなるわけではない。

 労働は人間の尊厳と思うのは別に構わないが、それで労働の負担を減らしましょうという方向性を否定されるのは困る。みんな働かないと生活できない(働いていても生活が苦しい人も多い)のを、必要なだけ、報酬や尊厳を必要とするだけ働けばいいようにしましょうというところまで否定するのだろうか。

 もう2020年である。いつまで8時間労働をスタンダードにするつもりだろうか。


 思ったより短くなってしまったのでついでの日記。

 もう春から仕事以外の外出はスーパーやコンビニなどでの買い物と散髪程度しか行っていなかったのだが、先日久しぶりに大型商業施設に寄る機会があった。客足はどうなのかなと思っていたが、週末と言うこともあり、以前と変わらないくらいにぎわっていた。ただ全員マスク姿なのは大きく変わったところで、レジにも店員との間に透明な仕切りが設置されていた。

 感染者数は以前より減っていてもまだそれなりの数がいるので、感染リスクもそれなりにはあるはずだが、少し前ほど外出自粛というわけではないようである。自分は元から外出自粛生活のようなものだったので、外に出れない不満も特になかったが、買い物や旅行などの外出が好きな人にとっては、やっと少しは元の生活に戻ったのかもしれない。

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