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曲から俳句・川柳・短歌

初心者の私がいきなりゼロから詠むにはむずい。
というわけで、曲から俳句・川柳・短歌を作ってみたよ。

◎曲から俳句『Anywhere is』

この道をそれでも照らせ朧月

始まりの初めを始めよ春の星

<曲の解説>

アイルランドのシンガーソングライター Enya(エンヤ)の楽曲『Anywhere is』。
詩の雰囲気が英語の古文ぽいところがあって、神話のような響きがある歌。
でも歌っている内容は、普遍的な人生の道しるべを探しているような内容になっている。

I walk the maze of moments
But everywhere I turn to
Begins a new beginning
But never finds a finish

(意訳)
私は「the maze of moments(時の迷路)」を歩く
だけれども、どこにいても新しい始まりが始まる
ずっと終わりが見つからない

なんだかこの冒頭の一節だけでも、先日の記事に書いた種田山頭火の句にして我が座右の銘の
「分け入っても分け入っても青い山」に通じるものを感じている。

人はいつでも旅の途中…って感じ。。

◎曲から川柳『デリケートに好きして』

これじゃない!娘よさっき決めたじゃん…

寿司食べたい!カレーがいいって言ってたじゃん

早く来てぇ!告げよう娘よお前がなっ

兄ちゃんよ泣かないで君は悪くない…

不条理だ…それでもかわいい三歳児

<曲の解説>

「魔法の天使クリィミーマミ」のテーマソングです。
リアルタイムで見てた時はこの歌の意味があんましわかってなかったです。
クソガキだったのでw

気難しい女の子のことを詠ってみました。

◎曲から短歌『Over the Rainbow』

対岸にたたずむ君が怖いのは
  ただその色を知らぬだけ

道草も色は違えどすべて草
  あなたも私もただのヒト

雛菊のあなたの夢に眠りたい
  まだ見ぬ世界は虹の向こう

<曲の解説>

1939年公開のミュージカル映画「オズの魔法使」の代表曲。
その後、数々のミュージシャンによって歌われて来た名曲だけど、このドロシー役のジュディ・ガーランドが歌っていることに大変 大きな意味がある。

ジュディ・ガーランドは未成年で大スターになり、大人たちの勝手な事情で薬物中毒(当時やせ薬として覚醒剤が使われていた)になってしまう。
そして精神的にも追い詰められ、生活は乱脈、情緒は超絶不安定な人生を送り、最後には睡眠薬の過剰摂取で亡くなった。

こんな彼女は60年代のアメリカで同性愛に理解を示していた数少ない著名人のひとりでもある。

現在、LGBTQの尊厳と社会運動を象徴する旗にはレインボーフラッグが使われているが、このジュディが歌う「Over the Rainbow」のイメージから作られている。

こうして今、改めてこの歌を聴くと、虹を超えたどこかに、生まれた所や皮膚や目の色で区別されない、障がいがあろうとなかろうと、文化や考え方や思想が違っていても、差別や偏見のない、争いや飢えのない世界があるのではないか、あってほしい…と思いたくなるのであった。

ぶん殴りに来る奴がいたらどうしたらいいのか。私にはまだわからない。
だけど “殴られたら殴り返す” からは卒業したい。

私は、戦争には反対だ。


宇宙杯 スピンオフ企画「曲から俳句・川柳・短歌」に参加します。
俳句や短歌は難しいな…お手柔らかに~。


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