見出し画像

団子三姉妹の大騒動 下


1分小説
この物語は2章構成になっています!

第二章:真実の発覚

影はフェスティバルのテントへ向かって歩き出した。黒田と三姉妹は静かに後を追った。テントの中に入ると、そこには予想外の光景が広がっていた。複数の和菓子屋の団子が山積みになっていたのだ。

「これは一体…」美咲は驚きの声を上げた。

その時、テントの奥から男が現れた。「動くな!」彼はナイフを手にしていた。

黒田は冷静に言った。「私たちは敵ではない。あなたが何をしているのか知りたいだけです」

男はしばらく沈黙した後、やがて話し始めた。「私はこの町の和菓子屋で働いていた。しかし、経営がうまくいかず、店は潰れてしまった。だから、他の店の団子を集めて、新しい店を開こうと思ったんだ」

綾香は驚きと同情の入り混じった表情で尋ねた。「でも、そんな方法で成功するわけがないでしょう?」

男は苦笑しながら答えた。「わかっている。でも、どうしても和菓子を作り続けたかったんだ」

黒田は深くため息をついた。「君の気持ちはわからないでもないが、犯罪は許されない。正しい方法で再起を図るべきだ」

美咲も頷いた。「私たちも協力します。新しいスタートを切るために」

その後、男は警察に自首し、罪を償うことを決意した。三姉妹は彼のために新しい和菓子屋を開く手助けをし、町全体が協力して彼の再起を支援した。

「団子三姉妹の大騒動」はこうして幕を閉じ、町は再び平和を取り戻した。黒田も時折店を訪れ、三姉妹と共に和菓子を楽しむことが恒例となった。彼らの友情と団子への情熱は、これからも続いていくのだった。



おわり


Kindleアンリミテッドで無料で読めます


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?