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1円の価値

気が付いたらもう3月中旬。

高校も大学も幼稚園も
卒業式も終わって
あとは中学生と小学生が
残り僅かって感じ。

子供を育ててると
12月の暮よりも
3月の今の方が

あ~~~~一年
何とか無事に
弁当作りきった~~~。って
朝昼晩ご飯した~~~。って
1年を締めくくる。

毎日毎日
生きてたら飯がいる。


そして毎日料理を作る人がいて
成り立つ家族。

元気で生きていくために
バランスのええ食事あ大事だと
昔からそうやって
家の中を担ってる
母親という存在が
家族のために料理をする。

それが当たり前で
当然であるという定義の中
誰もが育って
そういうもんだと
結婚して
奥さんになり、お母さんになり
嫁となり
毎日毎日ご飯を作る。


世の中には
料理をするのが大好きな人や
料理をすることで無心になれるから
料理をするって人もいるし
もちろん家族に喜んでもらおうと
頑張ってる人もいる。


おちづさんは
毎日おいしいご飯を作ってすごい。って
最近は言われるけど
一昔前は
結婚して子供もいるのに
おちづって料理できるん?って
10数年おかんやってる
私に対して人は
見てくれでそうよく言われてた。

今でこそ、
なんかこだわってる人、な
カテゴリーに入れられてるけど
米とか炊けるん?ぐらい
この人から料理なんて
想像できませんっていうくらい
なんもできん子扱いだった。


今でこそ
ファストフードがとか
お菓子は、小麦粉はどうとか
牛乳がどうとか
白佐藤は、添加物はとか
農薬はどうのこうのと
SNSでいろんな人が
警告しているけど
わたしは
そういうのを
理解してない、知識もない時代から
そういうたぐいのものは
食べばかった。


昔は給食は全部残さず食べるのが
主流で
食べられるまでずっと食べさせられた。

一人二人と食べ終わって
昼休み食べた人から自由時間。

でもわたしは
いっつも最後の最後まで
残って、食べずに
先生とにらめっこしてた。

私が一番苦手だったのが
パンと牛乳。

とにかく牛乳が無理だった。
ぬるくてまずい。

パンはほんまにまずかった。
その中でもキャロットパンと
フルーツパンが大嫌いだった。
袋ごと机の中に押し込んで
カビが生えて出てきて
怒られるということを
永遠としてた。

困った子供で困った生徒
だったんやろうなと
今思う。

私が高校1年生になるまで
コンビニなんてものが
徳島になかった。

駄菓子屋かスーパーにしか
お菓子は売ってなかったし
ジュースは自動販売機だった。

ビックリマンチョコとか
チロルチョコとか
混ぜたら色が変わるねるねるねーるとか
口の中でぱちぱちはじける粉とか
オレンジやコーラの味のする粉とか
うまい棒とか
そういうのを子供たちは
美味しそうに食べてたけど
わたしは絶対に食べなかった。

親にダメとか言われたわけじゃない。
なんで食べんかったんか
今も記憶にないけど
とにかくお菓子が嫌だった。

昔からうちには犬がいて
犬のおやつと
同級生が食べてるおやつとの
差を感じず
「ドッグフードやん」って
思ってたのは覚えてる。

やから気持ち悪って。

まぁ、友達もおらへんかったから
一緒におやつたべよ~~~
みたいなシュチュエーションもなかった。

子供の大好きなケーキも
クッキーも
おばあちゃんたちが食べる
おはぎとか饅頭とかも
食べられなかった。

とにかく甘い。
うぇ~~~~~って。


親の友達が
家に遊びに来るたびに
子供がおるからと
チョコレートやらケーキやら
手土産に買ってきてくれても
全然喜べなかった。

「なんや、女の子やのに
甘いもん食えへんのか!
せっかくもってきたのに。」って
お父さんの友達に言われたこと
今でも覚えとる。
傷ついたんやろうな~~、
ちっちゃいおちづは。

旅行に行っても
まず入り口のロビーで
出されるのは
オレンジジュース。
果汁3パーセントとかの。

いっつもお母さんが
「うちの子ジュース飲めないんです。」
って断っても
遠慮せんと、こんな時ぐらい
子供甘やかせてやったらええのにという態度で
大人は思って
「まあこんな時ぐらいね~、
お嬢ちゃん。」みたいな。

いやほんまにいらんし。って
おかんの代わりに言う。

どこに訪問しても
必ず子供やカラって
ジュースとお菓子を出される。


大人になって
子供の保護者会とかでも
おんなじことが起きる。

まずはもう大人やカラと
インスタントコーヒーが配れ
いっぱい入ったお菓子が
いっぱい回ってくる。

もちろん食べられへんから
断るのに
「遠慮せんと~」って
言われる。

子供は甘いもの大好きで
女はお甘いもん好きっていう
押しつけ
ほんまにやめてほしい。


仕事がこんなんやから
なんかこだわり強い人とか言われてるけど
ほんあそういうことちゃう。


なんかようわからんけど
どうしてこんな思想になったんかは
わからんけど
きっかけもわからんし
大体の人に賛同してもらえんことやけど

例えば、3足千円の靴下を
わたしは自分の大切な千円を使って
買えなかった。

当時、時給600円。

普通の人なら、きっと
3足で千円。
お得じゃ。
安い。
そして千円ぐらいみんなもってる。
買える額。

でもわたしは
生地が良いから長持ちもする。
でも。
一足5千円する。
という靴下の方を
バイトして貯めてから買う。

そういうこと。

タダでも、要らん。って
すべてがそこで
それは今に始まったことではない。

これ100均で買ったんやけど
もう使わんしあげるわ。
なんて、
ほなまあ、なんかに使えるかもしれへんから
もろとこか。
とはならん。

小さい時からそう。
お洋服も着てない、髪の毛も
切り刻まれてるお人形。
もうお姉ちゃんになったから
あげるわって。

いるかそんなもん。って。

マクドナルドに初めて行った時も
ブチ切れた。
注文して、一秒で
トレイにハンバーガーとポテトが
置かれた。

いやいや。
注文してから
作ってくれる?って。

ぺちゃんこで冷めきったバーガーに
冷めて、油ギトギトのふにゃふにゃの
ポテトフライにブチ切れた。

え、こんなんにお金
払えるわけないやん。
ふざけとんか、って
キレたことを
今でも覚えてる。

今思えば常識がなかった。
あんな店はそういうものしか
出てこんってことを知らなかった。

注文してから作ってくれる
料理屋さんにしか行ったことがなかった。


今の生活も添加物なしの
料理を自分でしているけど
世間からしたら
なにをそんなこだわっとんねんって
感じで見られてるけど
別に頑張ってやってることちゃう。

お金がないとこだわれんとか言うけど
お金なかったら
んじゃ農薬がんがんの野菜買わんし
添加物でできた調味料買わへん。

甘いもの食べるの我慢できんとか
どうしても食べてしまうとか
そんなん言われても
私理解できへん。

おちづさんはすごいですよね。って
いうけど
我慢してないし
頑張ってもない。

そこがちゃう。

お腹がどんなにすいてても
コンビニで売ってるものは
食べない。

なんでかって
美味しいないもん食べたくないから。

それだけのこと。

今に始まったこととちゃう。

食べもんも着るもんも
全部今に始まったことちゃう。


料理もおかああさんに
なってしもたからしてるわけじゃない。

家族のご飯はつまり
私も食べる。

ひろしより
私が作ったほうが美味しいものができる。

料理は好きじゃない。
むしろやりたくない。

お弁当だって
めっちゃめんどくさい。
好きでやっとるわけちゃうけど
給食なくてマジでよかったって
思う。

戦後じゃあるまいし
まだ牛乳毎日出とるらしいし
マーガリンはまだ出てくるし
パンはトランス脂肪酸でできてる。


おちづさんは細いからうらやましいとか
全然やせへんから
何かええもんありますか?
聞かれるけど
要らんもん摂らんと
しっかり食事してたら
太らへん。

太りようがない。
太らへんもだって。

米しっかり食べて
汁具沢山入れて
生野菜食べて
ちょっとおかず食べたら
原パンパンやし。


夕飯抜いて、お米抜いて
お腹すいて
ちょこちょこおやつ食べるんやったら
ほら太るって。
栄養じゃないもん。


醤油に一本にしても
そんな1、2週間でなくならへん。


200円の遺伝子組み換えの
大豆で、化学塩と添加物でできた
醤油と
1000円の
有機大豆と海塩と麹で
何年も寝かして自然発酵しで
できた醤油の方が
対価を払いたい。

化学繊維でできた靴下と
綿かから育てて紡いだ衣類の方に
対価を払いたい。


1円の価値。
それをわたしはどうやら
知らんうちに小さい時から
養ってきたのかもしれない。

そんなわたしが
大人になって
子供を育てる、家を守るって
選ぶもんはそうなるでしょってこと。

先日、紹介伝手じゃないと
普通に予約して行けない
小料理屋で
食事をしてきた。

周りはすごいすごいって
美味しい美味しいって
ほめちぎってた。

でも、食事に関しては
もうそんな目が飛び出るほどおいしいと
感じることって
そんなにない。

この前、仕事で
銀座に行かないと
行くことになって
前の日から
どこにランチ行こうかな~~
っていろいろ見ていて
蕎麦かウナギ。。。って
思ってたんだけど
急に朝から仕事を鵠沼で
そっから急いで
銀座に向かって
あと1時間も商談の時間まで
時間ない。

おにぎりでも買おう。
デパ地下にならあるはずと
三越銀座のデパ地下へ。

そしたら、隅っこの方に
5席ぐらいしかない
カウンターのみの
お寿司屋さんがあって
そこでちゃっと食べれる。

おにぎり買っても食べるところ
どうしようと思ってたから
ラッキーと思って
入店。

そんな期待してなかったんだけど
え。旨い。
どうした、ここ。って。

築地直送で
新鮮なうえに
さすが三越に入ってるだけあって
しゃりにぎりも上手で
びっくりした。

大体、ちゃちゃっと食べられるところは
まずい。
安いし早いけどまずい。

ちょっと値は張るけど
わざわざ、駅から歩いて
どこにあるかわからん
隠れ家みたいな老舗の
誰でも入れんような
ずっと前から予約しておかないと
行かれないようなお店は
いろいろ段取りがめんどくさい。

やから、すごいうれしかった。
え、こんなちゃっと食べれて
でもめっちゃ美味しい。

ええところ見っけたって
思った。

ほんまにゆっくり食べれるところって
家しかない。

家にはどこよりも美味しいワインが
あるし
高級料理店っよりええ調味料使ってるし
そこそこの原料は
日々手に入る。

あとは技術。
それはない。
やる気もない。


人が作ってくれたものは
なんでも美味しいなんて言うけど
わたしはそんな嘘はつかん。


高いとか、安いとか
そういうんじゃない。

1円に対しての価値。
そこはどんなに
お金がなくなって
借金まみれになっても
この価値観は変わることはない。

だからこそ、稼ぐ。
これからも仕事をする。

生きていくためじゃない。
子の価値観を貫き通すために。

これは私の自由。
だれにも止められない。

だからこだわってるとか
ええもん食べてる、ええもん着てるとか
言われるんがいっちゃん嫌。

そういうことちゃうねん。って
いうことを
こんなに長くしゃべらんと
相手には理解してもらわれへんのが
しんどいけどね。

なんで市販のシャンプーがだめなんですか?
教えてください。とかさ。
よく突かれるけどね。

こだわっとるわけちゃうねん。
身体にええとか悪いとかさ
そんなことしったこっちゃないって
言いたいんやろうけど。

好きにしたらよろしいやんって。
自分が使うもん、食うもん。

自分やん。

私が使わへんからって
使うなって押し付けたことは
一度すらない。

そんなん自由やん。
ええよ別に、
ええと思うんなら使ったらええやん。
ただ私は嫌なだけ。

200円の1円の価値もない
シャンプーに頑張って稼いだ
お金を使いたくない。
それだけの話。

だめじゃない。
わたしは。嫌なだけ。


そこを間違わんといてほしい。って
思う。



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