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先々月。
2年ぶりに実店舗をオープンした。

そんで3週間ぐらいやってたら
関係ないと思うけど
急に通販の注文が
ごついことになって
来る日も来る日も
中学生の教科書2冊分ぐらいの
納品書にメッセージを
永遠と書く作業で
物理的に店に行くことができなくなった。

他の仕事なんちゃできん。

でも注文をしてくれて
お金を使ってくれた人に対して
どうしても感謝の気持ちを
手書きで伝えたくて
勝手にやり始めたこと。
誰にも頼まれてない。こと。

でも月に100件ぐらいだったのが
一日100件とかになってたけど
自分がするって決めたこと。
やらなとやっていたら、
娘が発熱。

こんな忙しいタイミングでーーー。
まじか。

つきっきりの看病。
そうしたらわたしがやっとった家事も
全部ひろしにのっかかる。

やっとすみれが元気になったと思ったら
わたしが寝込んで
ほんでよくなってきた~思ったら
ひろしが寝込んだ。

カオスやった。

看病する間は看病のみで
なーんちゃできん。
寝込んでなんもする気が起きず。
ひろしがおらんからもう一人で
家事と育児で精いっぱい。

これはまずい。
全然まずい。

お店どころか、通販すら
対応できん。

注文してお金を支払ってくれたお客さんを
ただ待たせてるんが
もうふがいない、ふがいない。

なにしとんねんと、自分で思た。

でも、お客さんに待たせて犠牲にした
時間のおかげで
おちづもひろしも
改めてチーツリーを
考え直すきっかけになった。

自分で立ち上げたお店。
ほんま小さい店。

最初は、お寺の手作りマーケット的な
ところからスタートした。

そんなお店がどんどんでかくなって
会社になって
さらにどんどんでかくなってるのに
自分が全然追いついてなかった。

もう自分だけのもんじゃない。

誰かの人生を担ってる。
そんな店におかげさんで
こんなお世辞もよう言わん
不愛想な店主を信頼してくれて
ここまで成長した。

自分で何をしとんじゃって思った。

まずは。
まずは通販サイトやんって。

今すぐほしいと、使ってみたいと思って
買ってくれる。

アマゾンや楽天みたいに
ロボットがしゅーーーって商品ピックして
包んで、ぴゃーーーーって荷物出せん。

ほれくらうはみんなわかってくれとるとはいえ
自分やっても、一日でも一時間でも
早く届いてほしい。

だってすぐ使いたい。
めっちゃわがままやけど。
ほんならすぐ使えるように前もって
買っておけよって話やけど
そんなン難しい。
未来のことは想像できん。

って、思うから。

これは、通販ちゃんとせんと
あかんやん。

自分勝手にしていたメッセージ。
溜めたら分、遅くなる。
私のメッセージより、早く届いてほしいわなと
これまた勝手な想像やけど
ちゃっちゃと送ったらなあかんやんって。

ようやく。手放すことができた。
これまず一個。


そして、当たり前やけど
お店を構えて、商売をしたことで
チーツリーが存在してたけど
どんどん売り上げも下がって
潰れかけていた矢先
コロナになり
タイミングよく通販に切り替えたことで
徳島の人だけこれるチーツリーが
全国区になった。

個人的に
通販で個人店を利用したことがなくて
実店舗派やったから
通販ってどんな人が、どういう理由で
やってんのか末端がわからんくて
気持ち悪いって思ってた。

ちょっと、なんか消耗品買ったりは
アマゾンでちゃっと買えて
店までいかなくていい利便性はあるけど
ほんまに吟味したいものは
ネットでなんか変えない。
今もそうだ。

賭けとおんなじ、もし買うなら。


そんな気持ちもあったり
全国区になったとはいえ
神奈川に引っ越してきてたった一年。

チーツリーっていうお店が
この世にあるよってことを
知ってほしい気持ちがあって
なんかわからんけど
店せなな~~って
思ってたところに
ちょうどええ具合の店舗を見つけてしまって
これは縁や。チャンスやと飛びついてしまった。

ひろしに寸止め食らったけど
押しのけた。

いや、こんなええ条件ないし。
すみれが小学校へ行くまでに
小学校の学区内でないかもしれんやんって。

でも今思ったら、なかったらなかってで
なんとかなった。

もう何度も何度も
経験してるのに
体感して一回ぶち当たらな
あきらめがつかん。
この性格。

こんだけぶち当たってきて
まだわからんかって思うんやけどね。

でもここ数年で
なんとかならんもんはどうしたって
ならんし
前に進んで、進めたとしても
途中でだめになったらそれはそれで
意味があるって思う。

だから、今回
店を鵠沼でオープンさせて良かったと思ってる。

ほんまに都会をなめとって
まるで客寄せパンダのパンダも気持ちやった。

ほんまにしんどかった。

看板に。取り扱いのしていたカテゴリーを
全部書いて置いていても
店内入ってきて商品をなめるように
さ~~と見ても
ここ何屋さんですか?って。

え。ん。?ボケてますん?って
聞いた。
それぐらい信じられないことが起こった。

いや、書いてるやん?
商品あって、となりに商品説明も書いてあってな。
日本人ちゃうんかな~。

ケーキ屋に見えるか?って。

そんな風に思う自分もいややったし
嫌味と分かってほしくて返す自分も嫌やった。

そんな私に追い打ちをかけるように
良かれと思って
仕入れていたパン。
わたしからしたらおまけ。

チーツリーに買い物に来てくれた人に
こんな美味しいパンがあるんやでって
知ってほしくて仕入れていたパン。

そのパンだけがなぜか独り歩きをしたらしく
チーツリー。
パン屋。
になっていた。

知らん間に食べログに情報が載って
そっからの営業電話が一日に何本もかかってきた。

パンをもっと多くの方に知ってもらいたいですよね?って。

は?うちパン屋ちゃいますけど。

いやでも、パン売ってますよね。

売ってることは確かやけど仕入れているひとつであって
パン屋ちゃうし。

いやでも食べログに乗ってますよね。

いや、知らんし。
私載せてないし。なんなん?って。

店知ってもらえたらええでしょって。

いや別に知ってもらいたくないし。
誰にも来てほしくないし。
有名になんてなりたくない。って
本音が出て、自分でびっくりした。


あ、わたし、知らん人に
まったく興味ない。
どーでもいい。

押し売りとかしたくないし。

興味ない人に説明する時間
無駄。

私忙しい。
そんな暇ない。
知らん人の生活まで思いやってあげる
暇ないし。

あ~~~~~そやった~~~~
忘れてた~~~・

世の中の人ってほとんど
うちの商品なんて興味ない。
人間して生きてんのに
自分の体がどうできとんとか知らんし
医者頼りやし。

うちなんて店、そこらへん歩いてる人
ほとんど、ほぼ99パーの人に
不要な店やん。

忘れとった~~。
って。気づけた。

全国まとめて1パーセントの人の
絶対になくなったら困る店やった。

あ!!!ってなって。

店はこのままではできん。ってなった。

そんなこともあって
17年間手放せなかった
固執して、抱え込んで守っていた
チーツリーというものを
やっと手放すことができた。

おちづはチーツリーで
チーツリーはおちづ。
おなじ分子やったのが
2つに分裂できた。

分裂して。チーツリーを客観的に捉えられた。

チーツリーは
わたしにとって一番必要なお店。
わたしはここですべての生活を
するために買い物をする。
一番のお客さんで大ファンやんって
なった。

めっちゃすっきりした。
なんの菌やウィルスや
知らんけど、高熱でうなされて
心も体もいらんもんチンチンに熱してくれて
一皮むけたような感覚。

お店も
来たい人だけにわかればいい。
そうするためにはどうしたらええんかな。

とりあえず、あらゆる商品は
下げよう。

おちづが世にないものを
自分で作り出したものだけ
置いといたらええ。
万が一、入ってきて
なにやさんですか?って
聞かれてたら
店都ちゃうんです。
すいませんとだけ言う。

でも結界張ってても入ってくる
あのカオナシみたいなひとがいて
それでも、
え?でも商品んでしょ。これって。
説明もしてくれないの?って
言われる。経験あり。

チーツリーオーガニック製品です。って言う。

それでも、食いつてきたら
興味あるん?ほんまに?って
逆に聞く。

世の中の人って、
こっちが大人の対応しても
がんがん来る時がある。

昔、子供の用事で
保護者会があった時もそうだった。

これ、コーヒーゼリー作ったんです。
どうぞ、って
当たり前のように、いるとも一言もいうてないのに
ほしいもんやろ、好きやろってスタンス。

いや、いりませんどうも。っていうたら
遠慮したみたいに取られるんよね。

世の中のほどんどの人が
遠慮ってことをする。

要らんもんは要らんのに。

お母さん、そんな言わんと遠慮せずに
どうぞと渡してこようとして
ほんまに要らんのですって言うたら

え?コーヒー苦手なタイプ?って・

もう、ぶちっとなるよね。
こっちは大人ぶって我慢してるのに
何回も何回も。

ええですか。
それ、何で作ったんですか?
どうせ、インスタントコーヒーでしょう?
甘味は、どうせ白砂糖ですよね。
固めるのは?添加物tのゼラチンでしょ。
上に載ってるクリームも、薬バンバン打たれて
生成された乳ですよね。

そんな体が汚れるもの食べれると思います?
無理です。

ここまで言わんと分からへん。

ほんまに。
黙らせといてほしい。

私をよく口が悪いとか
性格が悪いとかいう人
人生でいっぱいいてたけどわたしも
一定距離保ってるんです、最初は。
でもがんがんがんがん来るから
どーーーーーんて返してるだけ。

ここまで言わんと気が付かんか。って。
結果、あの人やばいわ。
性格悪いわ、やらしいねん。って。

どーでもええ。
どうぞ嫌ってちょんばげ。

電車に揺られて、
店内のしつらえをどうかえようかな~って
思ったときに。

そうや。
ずっとクローズドにしとけばええんやと
悟った。

いろいろ言わんでええ。

店いつ営業ですか?って言われたら
永遠営業してません。って
言える。
それでええやん。って思った。

あーだこーだ説明せんでええ。

あほでもわかる、
closedって書いてあったら
閉まっとんやなって。

でも、シャッター閉まってるか
閉まっててもクローズドの看板が
営業中には一生変わらん店を
どっかで通行人は
いや、ちょっと待てよとなるかもしれないけど
ここまでして
わざわざドアを開ける人は
おらんやろう。

小さい時から
みんなこうしてるよ。
みんな、あっちいってるよ。
みんなこれ選んでるよ。
みんなこれやってる。
みんなはこんなことしないよ。

みんなって誰?何人?
名前全部教えて。って。

なんでみんなと同じことせなあかんの?
なんでみんなと同じもの買わなあかんの?
なんでみんなが好きなことは嫌いだったらあかんのん??

世の中の当たり前って何??

ずっと閉まってる店。
ええやん。
これでいこう。

おちづに会いたい人は
このクローズの看板が
入ってきて~~っていうサインって
わかってる。

チーツリーを知ってくれてる人に
だけわかればいいサインでええやん。

よっしゃ、ええこと思いついたやん!!

さすがおちづって自分のことを
ほめてやった。

金子みすゞが
みんなちがってみんないいって
東北大震災の時に
ひたすらテレビで流していたのに
全然世の中の人は
そんなこと思ってないよと
突っ込んだ。

おちづはみんなと違ってええって
やっと40歳で言ってもらえるようになった。

長かった。

そして、チーツリーはひろしに
おれに託してくれって言ってもらえたあら
おちづなにしよう。

商品すべて、おちづの血が通っている。
離れたとしても。
産んだんと違う。
分裂したから、チーツリーはおちづ。

でも、もう一個の分裂した
ただのおちづをどうしようって
思ったときに
執筆ちゃん。
て、なった。

ずっと前からそんな話はあったし
いただいたりもしていてたけど
誰が私の人生に興味あるって思ってた。

でも、これも店と同じで
誰かのために書くんじゃなくて
自分のために書こうと思った。

過去を振り返るんじゃなくて
思い出しながら一つ一つ意味のあるものとして
需要する作業を
50歳という大台の前にしておこう。

整理やね。

どんな苦労も失敗した出来事も
かかわった人たち、誰一人
欠けたら
今の人生は存在してないってこと。を
証明したい。

それでもし誰か一人でも
ネガティブだった人が前向きに
物事を考えられるように
私の人生の流れを知っていく中で
感じてもらえたら
これは本を出す価値ってめちゃあるって
思った。

そして、こんなやつが作ったチーツリー。
信頼できるって
商品ひとつひとつに愛を感じてもらえたら
めっちゃ最高って思うんよね。

だから、わたしはもう
チーツリーを卒業。

メッセージもお問い合わせも
配送もいったん手放す。

もちろん、これからも
相談は受けるつもり。

ひろしが振り分ける。
これはおちづが返信して。
これはおちづがラッピングしてあげて。
これはおちづがコメント返してあげてって。

そして、お店を開けながら
おちづに会いたい人を待ちながら
書き物をしたり
企画や制作をする時間に充てたいと思う。

チーツリーもわたしも
整理整頓。




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