
変わらぬ日本の黒船メンタリティ
Takashi Aoyama / Getty Images
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗氏は2月4日、自身の女性差別的な発言をめぐり謝罪、発言を撤回。その後川淵氏への禅譲問題があったり迷走の後辞任することになりました。
日本の、特にマネジメント層のジェンダーバイアスがまたまた露呈した形になったのですが、一番気になったのは「海外の人がどう思うか・・・」「海外メディアが批判しています」といった声が多く聞かれたこと。
なぜ「私はこう思う」じゃないのか。なぜ「我が新聞社は批判します」じゃないのか。海外からこう見られてるから、という視点で意見を述べるのが日本人の大きな特徴だと感じています。
通常仕事では「ミラー(鏡)の広報」と呼んでいるのですが、海外世論という鏡に映った自分、人が語る自分の姿を見て評価するのです。これは実は歴史的な日本的メンタリティで、日本の歴史はいつも外圧によって変わった、と言われる所以です。いわば「黒船メンタリティ」というべきもの。
このメンタリティの問題点は、自分の意思(自力)ではなく、他人の意思(他力)によって意思決定がなされることです。他力だから、自分ゴト化されない、深い究明がなされないままに終わって行ってしまうのです。
「先生が言ったから」「みんなが持ってるから」・・・学校や職場にも他力メンタリティが潜んでいます。そろそろ日本も、「私がそう思ったから」「私もみんなと同じものが好きだから」と自力の視点で物事を語れる力が求められているのではないでしょうか。
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