性格は対人関係の関数(サリヴァン)

人間の「性格」というものは、その個人に「内在」する属性ではない。どこまでも「その時」関係を結んでいる相手との関係性の関数なのであり、相手の「性格のせい」としてしまうことは問題。治療者にとって「困ったちゃん」なクライエントは、治療者側がそのように「振る舞わせている」側面大なのである。

治療者は、患者から、理想的存在として期待されている。治療者は患者からのそういう眼差しに「酔ってしまい」、ナルシスティックになってしまう誘惑にさらされている。それを自覚して「良い人」と思われすぎないように、絶えず小出しに欠点も限界もある「だだの人間」であることを示す必要がある。

何か小難しいことを書いていると思われそうですが、元ネタは、サリヴァンという、向精神薬が現れる前に統合失調症の治療で著名だった精神科医の言っていることを私なりに咀嚼したものです。

自己愛の強い人は、実は劣等感の強い人でもあり、必死にがんばって、人より優位に立とうとしている人でもある。必死になって、自分に楯突く人を貶めようとしてくる。それに感情的な反発したら悪循環になるだけです。こちらは決して「破壊」されることなく、冷静に対等な姿勢を崩さないことですね。



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