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「軽犯罪法違反者と目が合ったら逸らさん」と思って生きてんの

立ションをしているオッサンと目が合ったら絶対に自分からは目を逸らさないと決めて生きている。
残念ながら伊丹や大阪では、立ションをしたりツバを吐いたりする男性をちょいちょい見かける。

立ションをしているのはだいたいオッサンと爺さんであるが、横断歩道を渡る時に向かいの若い兄チャンがツバを吐くこともよくあり、すれ違うまで兄チャンを見つめて逸らさない。

兄チャンはすぐに目を逸らす人が多いけど、オッサンと爺さんはなかなかの勝負よ。
中には「な~に見とんねんっ」と絡んでくる酔っ払いも稀にいるので「軽犯罪法違反者見とんねん」と返事をしなきゃなんない。

軽犯罪法第1条26号に「街路又は公園その他公衆の集合する場所で、たんつばを吐き、又は大小便をし、若しくはこれをさせた者は、拘留または科料に処する」てのがあってね。
巷の軽犯罪法ポリスBBAと呼んでくれ。

立ションしてる人とツバを吐いてる人、目が合ったら自分からは逸らさない、なんなら自分から目を合わせにいってるまであるで。
そして相手が目を逸らしたら、すかさず「よしっ」と小さく発してガッツポーズをかましている。
十代の時に1回だけ大阪でツバを吐いた兄チャンとドローになりかけたが、全戦全勝無敗の人生よ。

何をやってんだかね~と自分でも思うし、たまたまこれを見かけた友人も「何やってんねんw」つって笑ってるけど「よしっ処した・処した」と勝手に満足してるねん巷の軽犯罪法ポリスBBAは。

ウチのベランダが川に面しててね、川沿いの細い路地で川に向かって立ションする人がこれからの季節すごい増えるからポリス大忙し。
夏は夜に洗濯して夜にベランダに干すからね、繁忙期なの。
真っ暗な中で立ションしてる酔っ払いに目を合わせて気付いてもらうのは多少の時間がかかるから、テクニックが要る。
私は盆踊り曲をちょっと大きめの鼻歌でハミングして、ベランダで小躍りしてる。

数年前まで、夜にアジア系の外国人がよく立っててね。
立ションはしてないんだけどこの路地で川に向かって日本語の練習をしてたから、その人の邪魔にはならんように洗濯物を干す時間帯をズラしてた。
彼の日本語のテキストが独特で、天気予報なのよ。
日常会話とかのほうが使う機会あんのに、なぜか天気予報。
いつ使う場面があるのかと心配になるくらいの天気予報。
あんまり聞かないタイプの天気予報でハッキリとは覚えてないけどイメージでこんな感じなの。
「曇り所によりにわか雨竜巻梅雨明け」
天気予報の用語でオリジナルの早口言葉を作ってんのかな~てフレーズの天気予報。
ここ一両日とか夜半前とか出てきて、日本人の私も聞いたことなくて検索したよ、あるんやねそんな言葉が。

天気予報士になったのかもしれない外国人がウチの裏の川のほとりで日本語を練習しなくなったので、ポリスいつでも出動可能。

#創作大賞2024 #エッセイ部門

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