シェルブールの雨傘を観て

初見での自分が思ったことを書き留めておきたくて。

まずはなんと言っても音楽がずっと心地よくて
音楽で背景や心情も見えてくる
そしてどの場面もセットや色彩が素敵で
遠くからも見てみたくなった

一幕

シェルブールの雨傘のあのメロディーから始まり、印象的な傘のシーンが冒頭に
歩いてきたギイが振り返って遠くを見るのは雨が降ってきたから?それとも?

傘のシーンは情景がとても綺麗で出会い方も素敵
ギイが手渡された傘は白色

コンテンポラリーダンス
繊細でも丁寧に感情を指先まで乗せて表現している
そのあとの、
職場でのシーンも同僚と弾けたダンス
少し激しめだけど、踊りながら丁寧に歌う姿にびっくり(台詞を音楽に乗せて歌ってるの難しいのに更に踊りながら歌うなんて)
残業をお願いしがちな職場(アンサンブルさんがポストしてるやつ)

ギイとジュヌヴィエーヴ
若いふたりのデート前の初々しさやわくわく感が可愛くて、抱き合う時のギイの抱きしめる手が優しい
デートがとても幸せだったから、
そのあとの召集令状が来たあとのギイの辛い顔とジュヌヴィエーヴを肩に寄せ歩く後ろ姿がギイにとっては最後なのかもしれないという思いもあり(ジュヌヴィエーヴはギイにずっと好きって言ってたけど、ギイは言葉では伝えてなくて、ここで初めてジュヌヴィエーヴに愛してるや好きと伝える)、ギイがジュヌヴィエーヴに会わずに戦地へと行こうとする覚悟へと繋がっていった
このシーンのふたりで歌う歌がとても低くて、ギイの低音が印象的だった

二幕
ギイ(きょも)目の演技が印象的な二幕
戦地でのシーンは目も死んでいて光もなく、絶望感に溢れていて、
戦地から帰ってきて自暴自棄になるギイは鋭さがあって、戦地の無念さを抱えこの世界のなにもかもに恨みがあるような、、
マドレーヌに救われて幸せになって家族になって光が戻ってきたのに、
最後はまたこの運命に心が揺れつつもどうにもできない葛藤のまた違う光を持った目

最初の戦地のシーンと、途中の戦地での絶望のシーンでのダンスは、一幕とは違う怒りや無念さが表れ、負傷した自分の足に怒りをぶつけることが多くあった

また、軍服を来たギイが猫背で歩くところは背中から伝わるこの現実の悲しさ辛さが伝わってきて辛かった

自暴自棄になるギイはなんとも言えない感情を抱えているが故に鼻を啜ることも多くて

自暴自棄を見てきたから、マドレーヌと幸せになって、ガソリンスタンドをやることになったギイは希望があって、ふたりで向き合ってる姿は幸せそうで

そして、ラストの展開は、そうだよね、、
という
ギイもジェヌヴィエーヴも自分の子供に昔話した名前を付けていて、
ジェヌヴィエーヴから、あなたによく似てる、会う?って言われたら複雑な顔になるよね、、
ギイが葛藤しながらとぼとぼ歩いて、遠くを見る目には溜まるものがあるのか、、
ギイの想いを考えると辛いけど、全体的に見ると本当に綺麗な情景で物語が終わる

ジュヌヴィエーヴの希和ちゃん
お声が華やかで、17歳の可愛らしさもあって、ギイに好きよってずっと伝えていて、ギイに一途な気持ちが伝わってくる
そして、ずっとお洋服が可愛い

エムリ夫人の寿美礼さん
歌声が響いて素敵すぎて、もっと早くに出会っていたかった、、!
エリザだとまた違ったんだろうな見たい

マドレーヌの小百合ちゃん
第一声からすっと入ってくる透き通った声で、ギイのことをずっと想っているのかなって伝わってくる
ギイの名前を呼ぶ声が印象に残った

カサールの渡部さん
最初から紳士で優しくて、エムリ夫人とのシーンとガレット・デ・ロワのシーンが好き

印象的だったところを思い出せるうちに書いてみたけど、またどう変わってくるのかな、楽しみだな。

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