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ドルガバ騒動について

最近は野次馬根性丸出しで興味を引くニュースが多い。その一つがこのドルガバ騒動である。事件の流れと解説について、個人的にはなつよさんの一連のツィートが一番わかりやすく納得感が高かったので、経緯を知りたい方は是非ご一読を。

そしてショーの中止を決めた後、ドルガバは謝罪の動画をアップしたようだが、これに納得している人は少ないと思う。デザイナーの方は普段から口の悪い人だったようだが、本件はやはり人種差別が背景にあるように感じてしまう。

感情的には理解できなくもない。ずっと下に見ていた人たちがいつの間にか裕福になり巨大市場を形成し、自分たちが媚を売らなければいけなくなってしまった。しかも、西洋の美的センスからすると、中国の顧客の多くは洗練されているとは言いがたい。そういった感情を抑圧しながら商売していると、愚痴を言って発散したくもなるだろう。とはいえ、それが外に漏れたら問題にはなる。

一方、中国は私の理解では、どの国よりも自国の悪口を言うが、どの国にも負けないくらい愛国心も強い。悪口もまた愛国心の表れだと思う。経済成長を背景に自信を強めている今において、このような出来ことはまさに乾いた愛国心に火をつけるものであって、一瞬にして燃え広がるのも不思議ではない。

奇しくも先日読んだエコノミストの記事に、世界経済の重心は東に移動しており、その原動力は中国だと指摘している。いまさらではあるが、欧米も台頭する中国との付き合い方に苦慮しているのだろう。

世代交代に摩擦はつき物である。同じ人間なんだから理解しあえる、とは思っていないが、戦争だけはなんとしても避けたい。そのために適度な距離を保つのも大事だろうし、ドルガバ騒動程度でストレス発散できるなら悪いことでもないかもしれない。ただ、こういうことはエスカレートしていかないといいなとも思う今日この頃である。

それにしても最初の動画はどういう意図で作られたのか未だに理解できない。ケンカを売るために作ったとも思えないし、なんだったのだろう?

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