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Rock Novel 「シンデレラ物語」Reunion ❽

「ジェフさんの遺言で遺骨の半分は
日本にって事なの、最初の奥さんゲール
さんにそう言ってたらしいわ。」

「そっか、じゃ俺たちで武道館に
持って行こうな。」

「うん。」

「トムさんの事が私は心配よ。」

「どうして?」

「自分の事責めてない?ジェフさんのこと
もっと何かしてあげれなかったって!」

「ああ、責めてるさ。どうしようもないけどな。
今さら。あっちに行ったら、奴に謝るよ。
追悼コンサートでシンデレラの曲歌い続ける
事、ジェフと俺で作った4枚のアルバムが
これからも一枚でも売れるように、奴の功績が
忘れ去られないように。それが弔いだな。」

「そうね!」

「息子のセバスチャンがきっとジェフの代わりに
ギター🎸頑張ってくれるだろう。」

「ええ。」

「ドーナッツ🍩屋の名前もCarl’s Donuts
じゃなくて、LaBar にするつもりなんだ。
ジェフの苗字から取ってね。」

「あ、いいわね!そのアイデイア。賛成!」

「でも、人生って何なんだろうな、ミホ」

「思ってるより、短いものね。
58歳なんて。」

「そうだな。」

「これからは、噛み締めて生きていかないとね。」

「ああ、スルメみたいにな。ビーフジャーキーか。」

「トムさんの蛇🐍皮のブーツも泣いてるみたいよ。
しょんぼりしてる。」

「こいつ履いて、ジェフと日本行ってさ
舞台は全部ソールドアウトで、
ギター回しやって、🎸コマみたいにクルクル
回って、昨日の事みたいだよ。」

「91年中野サンプラザが最後だったのよね。
あの会場も今は無いのよ。」

「そうなんだ。」

「ほら、これ日本の友人に頼んで送ってもらった
ブート、日本最後のシンデレラ公演の
CD音がとってもいいから、一緒に聴いてみない?
ドウモ アリガトウ〜ってトムさん何度も
言ってるわ。」

「へ〜『ドモアリガット ミスター ロボット🤖』
のお陰でそれだけは覚えてたからね!」

「なるほど!」

(笑)

「日本のTVに出たの覚えてる?」

「それが、あんまり覚えて無いんだよ。コンサート続きで、兎に角眠くってさ。」

「Youtubeで見たけど、トムさん
ボーッとしてて、よく分かって無い感じだものね。」

「うん、口パクでやらされたのだけ
覚えてるよ。」

「でも、こんな長い間現役でやって来られる
と思ってた?」

「うーん、そうね。これしかできんしね。
声が出なくなった時だけもうダメかなとは
思ったけどね。」

「ギターだけでもやろうと思った?」

「いや、歌無しじゃ無理なんだよ。
ギターは相棒だけど。」

「そうなのね。」

To Be Continued 

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