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Rock Novel 「シンデレラ物語」Philly Boys

アメリカ東海岸フィラデルフィアの寒い〜
Long Cold Winter

玄関先のポーチでブーツの雪を払う
音が響いてきて

「どなた?」

「あ、僕だよ、ダーリン」

「あれ、ツアーから帰って来るの来週じゃ
なかったの、ハニ〜」

「サプライズ〜今日なんの日だか
覚えてないのかい?」

「?」

「2年前の今日さ、」

「あー、あなたとドッキングした日だ!」

「ハハハ〜 『Shake Me!」
君と〜 All Night Long♪」

「嬉しい〜結婚記念日覚えてくれてたのね。」

「ああ!雪国の男 philly boysの❤️ハートは
熱いんだよ。」


「暑っくるしい奴もいるけどね!」

「俺?」

「あら、ジェフいらっしゃい!」

「俺?」

「エリック、あなたもいたの?」

「僕?」

「フレッド、あなたはニューヨーク
ボーイじゃない?元を辿ればご家族は
レバノン人でしょ?」

「エミリー誰が1番暑っ苦しいの?」

「ご心配なく、ジェフじゃないわよ〜
お酒入るとちょ🍶とお話がシツコイけどね。」

「同じ話しグルグルするよね、
ジェフ兄貴は!」

「フレッド〜うるせい〜
お前は菜食主義で酒も飲まない
Good boy だもんなぁ。」

「親の宗教上の教育でね。
ユダヤの商人KISSのジーンにも酒は毒だぞ!
って釘刺されてるしさ。」

「うちはさ、親が日本人じゃん、
義理や恩にはうるさいよ。
食べ物飲み物は何でもオッケー👌だけど。」

「エリックんちは?」

「俺の家族は元々イギリス🇬🇧から東海岸に
渡って来たからね、甘い物好きかな?
酒も強いけど。爺ちゃんはビスケット
食いながらスコッチウィスキー🥃飲んで
たよ。」

「みんな今はここフィラデルフィアに
住んでるけどそれぞれ、ルーツが違って
面白いよな。」

「トム兄貴んとこは?」

「アイリッシュとどっか東ヨーロッパ
の血が混じってる🩸らしいよ。」

「トムの目はタレ目のアイリッシュ ボーイ
そこがあたしは好きなの💓」

「Irish Eyes are Smiling ♪」

「エミリー、あ、ゴメン ゴメン
早くトムと二人っきりになりたいよね!」

「あ、ジェフ Arigatoo!
sayoonara!」

「え?さようならって今言った?」

「おかしい?Bye Byeって言う意味でしょ
日本語で。」

「そーだけどさ(大笑い)」

「はいはい、僕達は退散しますよ。」

「Have a Hot night!
お熱い🥵お二人さん!」

「バーイ、ジェフ、エリック、フレッド」

「Happy Anniversary!」

「Thank you boys!」

「みんな帰っちゃったね。boys 帰っちゃうと
淋しいわ!」

「エミリーがサヨナラって追いかえしたん
じゃん。」

「サヨナラの使い方変だった見たいね(笑))

「俺はさ、あいつらとツアーバス🚌で
いつも一緒だから、たまにはゆっくり
家でしたいけど、エミリーはいつもこの広い
家で猫と一人きりだもんなぁ。」

「シンデレラで世界中ツアーで回るのが
あなたの夢だったんだから、
私も文句は言えないんだけど、家族が居なくて
淋しいの。」

「じゃ、今夜はAll Night Long!
baby baby baby♪
野球チームが出来る程子ども🧒作ろう!」

「いっぺんに男の子3人産まれるといいわね!」

「三つ子でも四つ子でも!」

「きっと俺に似て熱い🥵Philly Boys
だね。」

「うん、トム似の暑っ苦しい男の子達
を産むわ!」

「なーんだ、やっぱり暑苦しい奴って
俺の事だったんだ〜」

「ハハハ〜タレ目の暑苦しい男に
最初に会った日に一目惚れしたの!
ニュージャージーのエンパイアクラブで
あなたのステージ初めて見た時にね。」

「俺はクールなチックが会場にいるなぁって
目に留まったんだよ。あの晩!」

「私達 Fire and Iceだものね。」

「お、そのタイトルいいね!
次のシンデレラの曲は『Fire and Ice』
でいこう!」

(大笑い)

The End

1989年冬

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