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Rock Novel 「シンデレラ物語」1995 Hollywood Scandal

「よ!トム キーファー 」

「やぁ、ジーンさん!」

「セバスチャンから、お前が管巻いてるから
どうにかしてくれ、って連絡があってね。」

「え? 」

「ここで毎日酔い潰れてるらしいね、
お前さんにしちゃ、珍しいじゃないか?」

「うん、まあ」

「セバスチャンにも酒は毒だぞって
口酸っぱく言ってるんだがね。。。」

「。。。。」

「1983年だったかな、俺がシンデレラの
ギグ初めてニュージャージーのGalaxyで見たの。
音に毒と怨みが交錯しててさ、久々にいい子が
出て来たなって思ったんだよ。」

「もう、昔の事ですよ。」

「あの時、マーキュリーと契約させて
あげれなくて、悪かったよ。もっと早く
デビュー出来てたら、お前達の方が
ボンジョビより先行ってたのにな。
そう、思うだろう?」

「いや、あんたのNYのペントハウス見せて
貰えただけで嬉しかったですよ。希望が持てた。」

「じゃ、何で今このザマなんだ?」

「俺にはジーンさんみたいに運が無いんだ!」

「それは言い訳じゃ無いのかな?運なんて
同じ数だけ降ってるんだ、掴めるのは
準備してる奴らだけさ。俺みたいにいつも
素面で虎視眈々とチャンスを伺ってるね!」

「あんたにそんなお説教されたく無いなぁ。
女と遊び回ってるあんたにさ。」

「遊んでると思ってるのか?
俺はファンのベンディングマシーンなのさ、
百円入れたら、ゴロゴロってコークが
出てくるあの機械さ。女が欲してるモノ
あげてるだけだよ。俺は女を選ばない黒も白も
茶色も黄色も大きいのも小さいのも😛」

「ふん〜 それはそれは、ご苦労なこった!」

(バーン!)

「痛ってー何するんだよ。」

「先輩にそんな口きいていいのか!
俺はお前のな〜こと買ってるんだよ。
アクセルにしてもお前にしても
セバスチャンにしても可愛い後輩なんだぞ。」

「先輩風吹かれてもーなぁ!迷惑!」

「うちの母親がな、俺に教えてくれたんだよ、
成功したら、その分次の世代に返して行きなさいよ
ってさ、ママはアウシュビッツのサバイバー
だったからね。」

「そうだったんですか、すみません。
僕の母も最近乳癌で他界して、オマケに自分の
声の調子も悪いし、浮気した事で、妻とも
今最悪だし、去年出したレコードも全然
売れなくて、自暴自棄に。。。」

「そうらしいな、ポルノスターのS嬢の仕業だろ?
スラッシュやお前達を食い荒らしてる
可愛こちゃんらしいね!女房が正しいんだから
きちんと頭下げれば分かってくれるさ。」

「だといいんですが、、、」

「S嬢は恨むなよ、彼女もこの業界の
犠牲者なんだから、昨日自殺してしまったんだよ。
まだ知られてないんだけど。頭拳銃🔫でぶち抜いて
さ。」

「え!」

「お前もカート コベインになるんじゃ
ないぞ。」

「そんな勇気ないですよ。」

「アレを勇気と言うか、アクシデントと呼ぶのか
俺には分からんけどな。」

「こんな長い間何でジーンさんは諦めずに
やって来られたんですか?この業界で!」

「女にモテたかったから!単純だろ!
それとやっぱり母さんかな、ガッカリさせたく
なかったんだ。いつも俺がテレビ📺に出てるの
見せてあげたかったからさ。女手ひとつで
育ててくれたんだ、9歳の時に2人でイスラエル
からアメリカに🇺🇸来たんだよ。貧乏だったけど
幸せだった。ポールともユダヤ人学校で出会って
さ、二人で頑張ってきたんだよ。アイツもさ
色々問題あるけど、裏切られないよ。
戦友だもんな。」

「ご苦労なさったんですね、生意気言って
すいませんでした。」

「イヤ、いいんだよ。分かってくれれば。
よかったらさ、KISSの前座でさ、一緒に
ツアー回らないか?嫌か?」

「ありがとうございます。声が治ったら
連絡します。」

「立ち直ってくれよ!頼むぞ!
1983年俺が見込んだ トム キーファー に
シンデレラボーイに戻ってくれよな!」

「はい、ご期待に添えるよやりますよ。」


1995年西海岸 ハリウッドの夜
トム キーファー 34歳
ジーン シモンズ 45歳

トム キーファー の声は結局戻らず
シンデレラは1996年に解散する
2013年トムキー ファー はジーンと約束
通り諦めずに声を治してソロとして復活する

2021年 ジーン、トムの現役は続く!

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