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Rock Novel ボンジョビ王子シンデレラを洗う〜

「トム、ドア🚪開けてくれよ!ボンジョビの
ジョンだ! ドン ドン ドン」

「悪い今、誰にも会いたくないんだ、
髪も何日も洗ってないし〜」

「いいから、開けろ!顔見せてくれよ。」

「ああ、分かったよ。」

「お前、髪真っ白じゃないか!
どうしたんだ?」

「知らなかった?俺前から若白髪で
黒く染めてたんだよ。」

「どうしたんだよ、お前のバンドメンバーに
聞いてもトムが家から出てこないって
言ってるだけだし、電話にも出ないし。」

「ああ、今回出したアルバム100万枚は
売れたんだけど、コンサートがさ、1億も
掛けた舞台だったんだけど、蓋を開けたら
チケット売れ残っててさ、最後の方は
また、デビット リー ロスの前座に
逆戻りさ、参ったよ。」

「ツエッペリンのジョン ポール ジョーンズに
編曲もしてもらったって、お前も喜んでたのにな。
ニューオーリンズでアルバム発表パーティーも
してさ!」

「俺の全身全霊を傾けたんだけどね。
やっとの事でハートブレイク ステーション
ツアーも終えて、このザマさ、もう声も
ボロボロだし、抜け殻なんだよ。」

「エミリーは?」

「愛想尽かしてフィラデルフィアに
帰っちまったよ。彼女にいつも髪染めて
貰ってたからね。いつの間にか白髪でてたね。」

「兎に角その髪どうにかしてさ、
外出ようぜ、この部屋空気悪い👎ぜ。」

「どうにかって?Jon?」

「俺が染めてやるよ!親父が美容師だから
見よう見真似で出来るさ。」

「器用なんだな。お前。」

「バスルームどっちだ?」

「痛てててー!」

「我慢しろ、お前の髪からまってるんだよ、もう
いつ洗ったキリなんだよ、全く!」

「お恥ずかしい〜。1週間前かな?」

「きったね〜なー。ファンが見たら泣くぞ!」

「でもさ、ロンドンにツアーで行った時には
ビックリしたぜ、あっちの奴らは風呂にも🛁
あんまり入らないしさ、毛もべったりだったよ。
ロックスターでも。」

「ここは清潔な国アメリカですよ!」

「すまん〜。(苦笑)」

「やっとお前笑ったね。」

「うん」

「オッケー、これで30分置いたら染まってる
筈だけど。」

「ちゃんと黒くなるといいなぁ」

「待ってる間ビールでも🍺飲むか?」

「ああ!」

「よっしゃ、じゃあ洗髪だ。」

「洗面台に首乗っけろ、」

「なんか、ギロチンにかけられてる
マリー アントワネットの気分だね。」

「お前の方がアントワネットより、女々しいな、
殺される訳じゃないのに、このザマで。」

「男の方がいざとなると女々しいもんなんだな。」

「じゃ、耳押さえて!洗うよ。」

「くすぐったいーよーもう〜」

「男の頭洗うなんて初めてだからなぁ〜
妙な気分だね!」

「すいませんね、美容師さん!」

「ハハハ〜高くつくぞ〜。ボンジョビ美容室は!」

「どう、色は?」

「ギャ!」

「何〜 アクセル ローズ見たいに
赤毛だ!」

「ヤッベ〜 これエミリーの染粉だった!」

(大笑い)

1992年
ニュージャージーにて
ジョン ボンジョビ 30歳
トム キーファー  31歳(シンデレラ)


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