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Rock Novel「シンデレラ物語」Electric 💗 Love 2

「トム、こいつがこの前言ってた
LAのロンドンって言うバンドに
居るドラマーのフレッド コーリーだ。
うちのボンジョビのデイビット みたいに
音楽大学入学蹴ってさ、
オージーのとこの代替えドラマーに参加
したらしいよ。で、まだ19歳
お前んとこのバンドにどうかな?」

「ジョン、え 何か生意気そうな面だね!」

「シンデレラ、ベースのエリックもお前もさ
口が重いじゃん、この位生意気でさ、
弁が立つ奴1人バンドに入れた方がいいぞ。」

「ボンジョビのジョンみたいな?」

「俺〜ハハハ〜 うんそうだなぁ〜
俺は小生意気なフロントマンだよ。
トムはフロントマン らしからぬ
フロントマンだもんなぁ、俺も気が揉めるよ!」

「すまないなぁ〜こんな奴でさ。
でも俺、音楽の事しか頭になくてさ、自分の
宣伝や社交辞令も苦手なんだよ。人間自体
苦手って事かな。」

「分かってるって、だからこのフレッド
入れたらお前も楽だぞ。こいつ人懐っこいし
あのビジネスの巨人KISSのジーン シモンズとも
もう知り合いらしいしね。」

「シンデレラも2年前にジーンに目は付けて
貰ってたんだよ、彼のニューヨークの
ペントハウスまで行ったよ。
色々あってさ、レコード契約
まで漕ぎ着かなかったけど。」

「そっか、お前、フレッド、ジーン、俺と
見えない糸でもう繋がりがあるかもしれないね。
同じレコードレーベルって事も。不思議だな。」

「そうだなぁ〜。目に見えな何かが
もう動き始めてるんだ!」

「そう言えば、ギター🎸の奴は決まったのか?」

「ああ、ここフィラデルフィア エンパイア クラブでシンデレラの前座やっていたジェフ ラバーって言う日本人とハーフの奴、お前も見たことある
だろ?」

「ああ、あの笑顔がいい奴か!
いいじゃないか〜性格も良さそうで、
小柄だけど腕もイイし、アクションもきまって
たな。Tomのいい片腕になるな。」

「ああ、何しろ音楽、俺のブルース魂を分かってくれてる奴なんだよ。フィーリングがピッタリ来るんだ。groove!がね。」

「そうらしいね。俺とリッチーみたいなもん
だなぁ。不思議だよなぁ、お前とたまたま
ここエンパイアで出会ったのもさぁ。
レコーディングの息抜きにちょこっと
立ち寄っただけなのにね。」

「出会った所が千年目!」

「ああ、お前の歌にあったね。
『別れてから千年の月日が流れた気がする〜
Nobody’s Fool♬って曲だろー。」

「ああ、ジョン良くそのフレーズ
覚えてくれたね。」

「あの切ない歌、お前の口から聞いた時に
なんか懐かしさが込み上げて来てさ。
トムの声初めて聞いた気がしなかったんだよ。
どうしても、何かしなきゃってあの晩お前に声
かけて見たんだ。」

「そうだったのか。お前は千年前に別れた、
バンドメイトだったのかもな。ジョンがその時
俺を裏切って、その罪滅ぼししてるのかな?」

「ハハハ〜 面白い事Tom🤣言うね!
俺はリーンカーネーション(輪廻転生)
とか信じてないけどね。」

「俺たちバンパイヤ🧛‍♀️か何か?
永遠に生きるロックンロール スター
だったりしてね!」

「ファンの魂を食い物にするモンスター👾か?」

「いや、モンスターはファン達だよ。
俺達の生気を啜る〜エルヴィスだって
精も根もファンに捧げて若死にして行った
んじゃないのか?」

「ジョン、俺たち何歳まで歌っていられるん
だろうか?」

「俺は、もっと有名になって、歌だけじゃなくて
映画音楽とか俳優、色んなビジネス展開して、
それこそシンデレラの曲じゃないが、
『Nobody’s Fool』で、絶対マネージャーや
レコード会社には騙されずに成功するんだ。」

「ジョンは頼もしいなぁ。」

「Tomはビジネス苦手そうだから、
さっき言ったフレッド コーリーをやっぱり
シンデレラに入れたらいいよ。あいつの家は
レバノンからの移民だし、商売感覚持ってる
はずだ、日本人とのハーフのジェフもきっと
親譲りの義理人情でTomを支えてくれるよ。
日本公演行って日本人の性格は分かったから。」

「ありがとう〜お前と居ると俺まで上手く行く様な
気がするなぁ〜。」

「任せておけって!日本も一緒に行こうな!」

「ああ。楽しみだよ。」

The End

1985年 フィラデルフィアのクラブで
ジョン ボンジョビとトム キーファー は
出会い、1986年にシンデレラはボンジョビと
KISSと同じマーキュリーレコードからデビュー。
1987年、88年には単独日本公演、
1990年末には東京ドームでボンジョビ、
シンデレラ、スキッド ロウとの年越しコンサート
も成功する。

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