【き】きいろいゾウ、を観た時の話。

※この文章は、映画『きいろいゾウ』を昔観た話をします。感想は覚えていないのであんまり感想文にもネタバレにもならない気がしますが、これから映画を観たいという方は一応気を付けてください。

「き」から始まる映画にあまり興味がわかず、時間切れになってしまったため、むかし観た「き」から始まる映画の話をしようと思います。ちなみに、『寄生獣』は観たかったのですが、完結編とあわせて二編に分かれており、時間的に厳しかったのでまたの機会に観ようと思います。

ここから、『きいろいゾウ』を観た当時の感想で覚えているものをピックアップしていきます。

世界観が独特。静かで激しい。しかしこれと言って何か物語性があるわけではなく、雰囲気系の映画が苦手な人は見づらいかもしれない。最初観た時の率直な感想は、宮崎あおいと向井理のプロモーションビデオみたいだな、ということ。これは、良い意味でも、悪い意味でもありますが、とにかく映像が綺麗でした。ちなみに、しょっぱなにびっくりするシーンがあるので、実家で親がいる前でみるのはお勧めしません。最初のシーンだけは自室にこもって背後に人がいない状況で観ようね。

こんな感じです。たぶん今見ても同じことを感じると思う。ただ、これは小説原作の映画化なので、原作を読んでみてもう少し理解できる余地はあるかもしれない。

掲題を観た時の話としたのには理由がある。

勿論今日観たわけではないということもあるが、観たときの私の話をしようと思う。

覚えている限りでは、宮崎あおいさんにはまっていた時期で、雑誌で見つけてはかわいいかわいい騒いでいたように思う。また、働きながら所属していた劇団の人たちと意思疎通ができなかったりして悶々としていた時期だったようにも思う。この作品への印象や感想がすこし厳しめなのも、当時の私が若く、いわゆる「とんがって」おり、全ての作品への謎にシビアな目線を持っていたからに他ならない。今は割と口を半開きにして、ほえぇ面白いぃ、と言ってしまうことも多いのだが、当時は自分の中でも色々格闘している部分があったんだと思う。

きいろいゾウには基本的で丁寧な生活、愛情の表現が描かれているのだが、それが理想的すぎると、当時働き始めたばかりの私は拗ねていたのだ。そんなもの、死に物狂いで手に入れるものなのに、と。

しかし今こうして休職からの退職を経験し、モラトリアム中の身とあっては、身体の力を抜けば、すぐ身近に存在していた生活だったと気づいた。気を張ってたくさんの人たちに気に入られようと精いっぱい良い顔をして働いていた私も勿論偉かったし一労働者には必要なスキルではあるが、手に入れたいものとは逆走して空回りしていたようにも思う。

まぁ、まだ愛情的なのは正直わからないし、過去の体験のせいで近づきすぎると怖くなるくらい疑心暗鬼に陥っているので、これは時間が解決してくれるのを待つしかない気がしている…。乗り越えられた人とかいるのでしょうか…。普通に話ききたいな…。

色々書きましたが、遠回りしてやっと気づいたものも、実は身近にあったりするんですよね、きいろいゾウに嫉妬していた私は、映画を観て方法論はわかっていたのにむきになって真逆のことをしたんだと思います。昔の自分を慰めたい…。

以上、きいろいゾウを観たころの思い出でした。明日はちゃんと映画観ますね!!


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