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30年前の今日

『人工島戦記』の雑誌連載原稿と単行本の突き合わせ読み、やっと今日、雑誌の初回(“前編”)が終わった。
奥付を見たら、発行日が1993年10月1日、30年前の今日だ。

人工島戦記への言及が多い『広告批評の橋本治』も読み始めた。単行本にもなっている『マンガ哲学辞典』ももともとは広告批評の連載だったから、ここに入ってる。
後日注:ここで「人工島戦記への言及が多い」と書いたのは、国会図書館のキーワード検索で『広告批評』が多くヒットした記憶があったからなのですが、改めて調べたら広告批評のなかでも「ああでもなくこうでもなく」の連載のほうだったようで、『広告批評の橋本治』とは違いました。

会社で働くことも必要ではあるし、自分も今のところそうやってしか生きていけないからやってるけど、会社で生きていく・会社と生きていくってことは、目と口を塞がれる、かなり息苦しいことでもある。慣れていけば息苦しさすら忘れることがあって、それがなんだか一番危険な気がする。家庭と仕事と、あともう一本の柱は私が生きていく上で絶対に必要で、橋本治がその柱になった。どこの場所にも馴染みきれない私にとって橋本治は、正気でいるために必要な柱だ。

単行本が発売される前の『人工島戦記』は幻の小説だったが、実はもう一作、幻の小説があるのではないかと思っている。それが『少年軍記』だ。橋本治のエッセイや音源でときどき話題に上がる。
人工島が出る前は、『少年軍記』は人工島の別名で、同じ小説ではないかとも思っていた。仮タイトルとか。でも最近入手した対談記事で全然違う作品であることが判明した。未発表、未完の幻の小説はまだまだあるのかもしれない。

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