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6月の結婚式を延期した話

2020年6月6日に挙げる予定だった結婚式を延期しました。招待状を送った後の延期決定だったので招待していた関係各位の皆さまには大変申し訳ない。そしてとても悲しい。延期を決めてからは1週間くらい泣いた。

元々「結婚式ってそんな100万以上かけてやらんでもいいんちゃう?お互いの親戚に挨拶出来ればそれでいいやん」と思ってた私ですらこれだけ悲しいのだから、結婚式にずっと憧れを抱いていた方や思い入れが強かった方の悲しみは計り知れない。身近にいたらどうか優しくしてあげてほしい。

そして感染症の蔓延で「式の自粛か決行か」の決断を迫られた2月〜5月挙式の方々に心からお疲れ様と言いたい。
自粛したら延期料もしくは中止料(100万近い)を請求され、決行したら決行したで欠席者が出たり、出席した人から感染者が出たらどうしようと頭を悩まされたこととと思います。結婚式に呼ぶ人って自分にとって大切な人が多いし、本来幸せな場であるはずなのにどっちを選んでも辛いね。

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自分がやるまでは分からんかったけれども、結婚式準備には決断を求められる場面が多いです。それはもう決断に次ぐ決断の連続。優柔不断だとすぐ死ぬ。

式場選びから衣装の決定、洋装か和装か、招待客は何人か、出す料理のランク、ペーパーアイテムや会場に飾るお花の種類。細かいところでいくとテーブルナプキンの色なんかまで、「何でもいいので式場側で決めてください」とは言えないので自分たちで全部考えて2人の意見をすり合わせる必要がある。好みが両極端なカップルだとめちゃくちゃ苦労するだろうなと思う。

そして半年以上かけて準備するのに実際挙式〜披露宴にかかる時間は4時間程度。たった4時間のために100万以上の大金をかけるのだから、そりゃまあ人生の一大事です。浮き足立ちもします。

そんな人生の一大事を張り切って迎えようとしていたのにやむを得ない事情で延期になってしまった可哀想な私…と延期を決めた4月頭から少しの間は浸っていましたが、いつまでも浸ってもいられないので、頭を切り替えるためにも悲しみの丈をここに供養します。同じような境遇の方の慰めに少しだけでもなれば幸い。

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結婚式の延期が決まって私が悲しかった点はまとめると以下の5点。

・結婚しよう!となったのが去年の初秋で、当初1年後の10月〜11月挙式で式場を探していたけれど現在の式場に「6月なら100万安くなりますよ」と言われて6月に決めた。梅雨入り前なら暑すぎず寒すぎずゲストも快適かな、と思ったのも理由。しかし延期先候補の日程が2月しか空いておらず真冬のめっちゃ寒い時期にやることになった

・6月ということもあり木々の緑が綺麗に映える挙式場を選んだけれど挙式日が2月になったことでチャペルを彩るはずの木々が枯れてしまっている可能性が大

・母や妹を始めとして自分側の親族が予想以上に挙式を楽しみにしてくれていた。妹は当初の結婚式の予定日だった日付で既にポストカードを作っていたり、母は結婚式にまつわる情報を当人より先に知人から入手してきたりと、ウキウキした様子を目の当たりにしていたので延期にして悲しませたくなかった

・土曜午後から挙式→披露宴→同じ会場で2次会を予定していたけれど、延期した日程が日曜午後のため予定していた2次会(大学のサークルの人メイン)が出来なくなった。式〜披露宴は親族と古くからの友人や特に仲の良い人を招待して、夫と共通の友人や先輩後輩がたくさんいる大学のサークルの人は人数も多いのでまとめて2次会に呼ぼう!というのが当初の案だったのに台無しに

・大学のサークルの人たちは就職で各地に散らばっていて休みのスケジュールも合わず普段なかなか遊ぼう!と誘いづらいのもあり、結婚式を機に色んな人と会えるだろうなと思っていたけれど2次会の消滅によりそれが叶わなくなった。もう一生会えない・会わない人が大多数ではないかと正直思っている。別日に2次会だけやるという案もあったけれど、わざわざそのためだけに忙しい皆を遠方から呼びつけるのもなぁ…さらに会費としてお金払わせるのもなぁ…と気が引けたのでやらないことになった

何が辛いっていうと式場選びの時点で色々考えてその日にその式場で挙式することを決めたのに日程変更になったがために一旦全部パァになったこと。最初から2月にやるつもりだったら今とは違う会場を選んでいたかもしれないし、海外挙式も検討したかもしれない。もう今の会場と契約してしまったので後には引けないけれど。

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そもそも延期してまで結婚式をやるべきか?というのも悩みました。ワクチンも出来るまでに最低1年はかかるというし、もしかしたら何年かけても出来ないかもしれない。2月に延期したところでコロナウイルスの再流行でまた延期になったら再延期の連絡を皆にしなければならないし、そうなってしまうと何ヶ月も先になる結婚式に対してのモチベーションを維持できる気もしない。サークルの人たちへの2次会中止の連絡だけでもかなりの精神的苦痛を味わったというのに、もう二度とあんなのはやりたくない。

というかそもそも、両家の親族や家族ぐるみの付き合いの友人はともかく、学生時代の友人や遠い親戚たちは何万円も出して私と夫の晴れ姿が見たいのか?
人気アーティストのライブチケットだってせいぜい1万円なのに、我々の挙式はその何倍ものお金を払う価値があるのか?
招待客の中には「呼ばれたからまぁめんどいけど行くか〜」ぐらいのモチベで、付き合いとして嫌々ながら来る人だっているんじゃないか?

こういうことも色々考えました。

私は自分が結婚式をやることには当初あまり乗り気ではなかったけれど、友達の結婚式に呼ばれるのはめちゃくちゃ好きで、呼んでくれる限りはいつでもどこへでも参加したいと思っています。
特に挙式・披露宴では親族や友人のスピーチが聞けるので、小さい頃のエピソードなんかを聞いて「こういうバックグラウンドがあるからこの子はこういう人なんだな〜」と思えるところが楽しい。綺麗にドレスやタキシードを着こなしているのを写真に撮るのも楽しいし、2次会でゲームやったりするのももちろん楽しい。

自分で自分の晴れ姿には何万円もの価値がある!だから遠方だろうと仕事が忙しかろうと式場に来てくれ!とは口が裂けても言えませんが、招待した人の中には延期をめちゃくちゃ残念がってくれた人もいて、私が友達の式に対して思うような気持ちを抱いてくれている人も、本当に楽しみにしていた人も、もしかしたら何人かはいるかもしれない。その人たちにまた来てもらえるように2月開催を目指して準備を進めていけたらいいなぁと思う日々です。

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とはいえ、感染症の収束が見えない中で結婚式を中止した人や延期した人の話がどんどん出てきて、結婚は決まったものの結婚式はどうしよう、延期になったら嫌やしやめておいた方がいいかな…とお悩みの方もいると思います。めちゃくちゃ分かる。

そもそもこうしたイベント事への思い入れの強さや結婚式をやりたいと思う理由は人によって様々で、これまで子育てをしてくれた両親への感謝を述べたい、祖父母に花嫁姿を見せたい、友人との絆を確かめ合いたい、仲間と久しぶりに集まって騒ぎたい、友達がやってたのが素敵だったから自分もやってみたい、花嫁になるのが小さい頃からの憧れだった、夫婦の永遠の愛を誓い合いたいなどなど、カップルの数だけ理由があると思います。

私も社会人になって学生時代の友人の結婚式に参加するようになってから結婚式っていいやんと思えるようになったクチなので、結婚式って大金かけてやる意味あるんか?と思う人の気持ちもめちゃくちゃ分かる。

結婚式をやるもやらないも、そもそも結婚するかしないかも個人の自由ですが、もし今この記事を読んでいる結婚を考えている方で、結婚式やった方がいいかな?やったとしてどんなメリットがあるの?お金出す価値ある?と悩んでいる人がいたらこれだけはお伝えしたい。

推しを完全に自分の好みでドレスアップさせられるのは結婚式だけです。

それは何故か?

「結婚式」という場(もしくはそれにまつわる場)においては新婦の意見が最大限に尊重されるからです。

つまりやりたい放題である。

真っ白のタキシードも渋めの茶色のセットアップもちょっとポップなドットシャツなんかも、普段は付けないであろう蝶ネクタイも、結婚式準備の場においては何でも「これ着てほしい」の一言でパートナーに着せることが出来る。そしてそれを自分で見てキャーキャー言いながら写真に収めることができる。最高。

ちなみに結婚式準備における衣装の試着はタダです!「この衣装を当日着ます」「こちらのブランドの衣装を借ります」と契約書にサインしない限りはタダ!着るだけなら追加の金銭は何も発生しない!衣装ショップへ行けば何度でも試着できるし多少の髪のセットぐらいならやってもらえる!不器用でも心配なし!必要なのはドレスアップした君のパートナーの姿を収めるための性能の良いカメラだけ!

衣装ショップで試着をするのはそこと提携している結婚式場と契約したカップルしか出来ないけれど、結婚式をやらなくてもウェディングフォトという手がある!つまり「結婚」という場では実質無料でフォーマルな推しの姿が見られる!君のパートナーが芸能人でもない限りこんな機会はなかなかやってこないぞ!

何着でもタキシード着せたい!!!

特に普段パートナーが服装にこだわりがあって好き勝手させてくれない人にオススメです。

夫はこのタイプ。「服なんて何でもいい」「オシャレはしてもしなくても良い」「こだわりがない」と言うわりに一緒に買い物に行って試着室に押し込むと「丈が気に入らん」「柄が派手すぎる」「サイズが大きすぎる」
めちゃくちゃこだわりあるやんけ〜!と思わずにはいられない。

我々の場合は4着くらい夫に私セレクトの衣装を着てもらって結局1着だけ契約しましたが、本音を言えば全部の衣装を本番で着てほしいし、今でも何とかして着せる手段はないかと画策している。お色直しの回数と懐事情に限度があることが最高に悔やまれます。

というわけで芸能人になったり離婚したりしない限りは今後の長い人生で夫にタキシードを着せられるのは私だけなので、私は私が見たいがためだけに彼にタキシードを着てもらってそれを結婚式で色んな人にお披露目したいと思っております。
もちろん親族や友人にこれまでありがとう!これからもよろしく!と言える場としてや、夫側の親族との顔合わせっていう側面も大切にしたいけれど、せっかく大金出して4時間限りの主役になるからには自分が楽しいようにやりたい。なので新郎のタキシード姿と古くからの友人からのスピーチを何よりも楽しみにしている。

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ちなみに結婚式が延期になったのは悪いことばかりでもなくて、こんな良いこともあります。

・貯蓄期間が伸びたので招待可能な人数や掛けられる費用が増えた
・当初の日程では来られなかった人が参加できるようになった
・ダイエットに使える期間が増えた

特に2番目はめちゃくちゃ嬉しい。数少ない延期して良かったな、と思えるポイントです。
もちろん希望した日程で式を挙げられるのが誰にとっても一番ですが、今回のように自分だけではどうしようもないこともあるので「どんな形であれ結婚式が出来て良かったな」と思えるように切り替えていきたい。

以上、全国の(私と夫を含む)花嫁と花婿が早くめちゃくちゃハッピーになれますように。

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