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怖がらないで 薬の副作用


こんにちは。ちさきです。

皆さん、薬をどんな時に使いますか?
私は先日、痛み止めを使ったら見事に胃をやられました。
薬を使う前に、お盆休み中で食生活が乱れていたという事も重なり、薬だけが原因ではなかったのですが、数日は普通の食事が取れませんでした。
こんな話をすると、副作用って“怖い”と思う方もいるかもしれません。
ですが、副作用って薬の作用の1つなんです。

どういうこと?

薬の主作用=効果、以外の作用は全て“副作用”とされてしまいます。
1つの症状を抑えることに特化してつくられたものが西洋薬です。
なので、副作用は起きることもありますし、怖いというよりあることが当たり前なんです。

皆さんは、病院へ行って薬が処方された時
どんな思いで薬を使いますか?

「ほんとに効くのか?」
「副作用が怖い」
「薬では治らないでしょ」
「薬を飲んだら腸内細菌が…」

などなどなど
薬を使いたくない、という方からはこんな声を頂く声が多いのですが…

そんな気持ちで薬を使っていたら
効くものも効きませんよ。

薬は効果が出ます。
1つの症状に対してその症状を抑える力が認められているので
薬として世に出てきているのです。

薬を使う時は、薬で体を楽にするんだ!
という気持ちで「効くと信じて」
薬に頼ってください。

でもやっぱり副作用は気になる…という方へ

今回は、薬のプロが
薬をもらった時に副作用の正しい情報の調べ方と、副作用が出たときの対応法をお教えします。



①薬局でもらう薬剤情報提供書

調剤薬局で薬をもらう時は必ず薬剤情報提供書という、薬の取扱説明書のようなものがもらえます。
ここに“主な副作用”が書かれています。
その薬で一番起こりやすい副作用が書かれているので、そこだけ見ればどんな副作用が起こるのか分かります。
※薬局によって書かれている内容が違います。私は正しい情報を伝えるために薬剤情報提供書の編集作業をしていました


②自分で調べる方法

インターネットで薬の副作用についてはいくらでも書かれていますが
「まとめサイト」や「主な副作用はコレ」などの情報は私はおススメしません。
個人の主観が入っている可能性もあるので。

薬剤師的、正しい副作用情報の見方をお伝えします。
⇩ここ⇩


独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA 以下PMDAと略します)
というところで、医薬品の添付文書が検索できます。
薬には必ず「添付文書」というものがついています。この内容がインターネットでも見れます。
PMDAでは医療従事者ではなくても添付文書がPDF形式で見られるようになっています。

この添付文書で【副作用】の項目を見てください。
「重大な副作用」と「その他の副作用」
に分かれているのですが、見るべきところは「その他の副作用」という項目です。

「重大な副作用」を見ると、見慣れないカタカナや漢字ばかりで、なんか良くなさそう…と思うかもしれません。
ですが“怖い”は先入観です。副作用は知っておく、対応できるもの、です。

「重大な副作用」には、すぐに出る症状や、症状が出たらすぐに受診した方がいいような症状が書いてあります⇩

【重大な副作用】引用:PMDA


がしかし。これ、ほとんど起こりません。
(頻度不明)と書いてあるのは、この薬を使った人の中でこの副作用が起きたという報告がものすごく少ないからです。
なので、ほぼ起こらない、と考えてもいいです。

そして見て欲しい「その他の副作用」の項目⇩


【その他の副作用】引用:PMDA

ここには、どの副作用がどのくらい出やすいか%で記載されています。
これを見れば、この薬でどんな副作用でやすいがのかが分かります。
※副作用情報は臨床試験や、販売後の調査で集められた情報を元に作られ、定期的に更新されています

ここで、こんな副作用出るのか。こんなに副作用あるのか…怖い!!
と考えるのは間違いです。
報告があっただけで、必ず起こることではありません。
薬を飲んで副作用が出るのは「稀」です。
現場にいたとき、副作用で薬が中止になることはごくたま~にありますが、薬の副作用で入院騒ぎ、なんてことに遭遇することはありませんでしたよ。

なので、こんな副作用が出ることがあるんだね、という認識で薬を使って欲しいのです。

じゃあ副作用が出たときにどうする?


③副作用の対応法

副作用が出たとき、これは副作用?と思ったとき、どうすればいいのか。
これが分からないから不安になるんじゃないのかな、と思います。
ですが、不安に感じることの大抵は起きません。ただ、備えることはできるので、知識はつけておくと安心です。

では薬を飲んで副作用が出た場合、どうすればいいのか。
「薬を中止する」
です。

薬を飲んで、これは副作用なのか?調子が悪いのか?
と判断はできかねると思います。
でも、薬を飲んで何かいつもと違うような体調の変化を感じたら、そこからは薬を飲まないでください。
薬をやめれば副作用も出なくなります。
副作用かな?と思ったら「薬を中止」して薬をもらった薬局や病院へ報告しましょう。
どんな対応をすればいいか、教えてくれます。

ただ、副作用が出ても効果を優先して薬を続けることもあります。

例えば
〇抗アレルギー薬の眠気
抗アレルギー薬で眠気が出やすいのは良く聞く話です。
眠気が出る薬を服用したときは、車の運転、高所作業、危険を伴う機械の操作などは控えてもらうよう注意しています。
でも、花粉症だったら多少眠気を感じても薬を使い続けますよね。

〇抗不安薬の眠気
これも、少しぼーっとする、くらいであれば使い続けています。
精神面の治療は、病状が生活に支障が出るくらいであれば、治療を優先することもあります。

〇鉄剤の便秘
貧血などで使用する鉄剤。
これは便が黒くなる、固くなる、便秘になる、などの副作用があります。
でも、副作用症状がよほどひどくなければ貧血治療を優先します。

このように、副作用があっても効果を優先して使用を続ける薬もあります。
メリット、デメリットを知った上で、薬に頼るかどうか決められるといいですね。

ただし、すぐ薬を中止した方がいい副作用症状もあります。


④こんな時は薬を中止して

この副作用症状が出たら薬を中止してください
・蕁麻疹(薬疹)
・嘔吐、下痢
・腹痛
・めまい、ふらつき
・アナフィラキシーショック(発熱、唇の腫れ、息苦しさなど)

他にも様々な副作用症状があります。
「こんな時は薬を中止してください」これは薬局で薬剤師が教えてくれます。
薬をもらうときはしっかり薬剤師の話を聞いておくことで、自分の体を守ることにもなります。

そして最後は「不安な時」
薬を飲んで体調が良くないと感じて不安になるくらいであれば、薬はやめましょう。


薬の副作用が怖くて薬を使いたくない
という方は、多いです。
薬局で薬を渡していても、副作用を気にされる方は多数いました。

なので、薬局でも主な副作用、こんな症状が出たら薬を中止してくださいと伝えています。
薬局薬剤師さんに相談するのも、不安を減らす方法だと思います。信頼できる薬剤師さん、専門の知識がある医療従事者の情報を理解してから薬を使いましょう。

ここまで処方箋医薬品(薬局でもらう薬)について、副作用の調べ方をお話しましたが、
ドラッグストアなどで購入する一般用医薬品(OTC)についても同じです。
自分で購入した薬にも、添付文書がついているので、必ず副作用項目を見てから服用するようにしましょう。

薬はメリットもありますが、デメリットもある。
デメリットとどう付き合っていくか、怖がらずに自分で調べて考えて薬とうまく付き合っていたいですね。


ちさき
◇薬剤師
◇菜食育アドバイザー

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