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2024年8月18日(日) オーキャンに付き合う

私立高校1年生の夏休みの宿題
『オープンキャンパスへ行く』

え!1年生からもう行くの?早くないか?
…というのは、昭和の考え方なのかなぁ…

古い頭では訝しくも思いつつ、
「宿題なんでしょ?!どーすんの?!」
と、ムスメの尻を叩くものの、ポヤンとまるで他人事。
夏休みに入ってしばらくしてから重たい腰なのか尻なのかをドッコイショと上げてみると、
既にオーキャンが終わっている学校が殆んど…
( ̄▽ ̄;)ほらみろ~

当然、探し方は「まだ申込みの間に合う学校はどこ?!」になり、それがとてもありがたいことに
我が家から歩けば約40分、自転車では14分ぐらいという近場の大学でオーキャンが開催されると判明。ダッシュ!申込み!

そこは、ムスコも2年生の時にオーキャン参加経験のある大学で、都立校の先生が数名をまとめて引率してくれることもあり、当日、ムスコは自宅から自転車で出掛けていた。

ちなみに、彼はポヤンというよりは≪こだわりのマイペース≫タイプなので、日常生活では家族を待たせることを微塵も悪いと感じることが出来ないモラハラ夫予備軍ではあるものの、社会的にはお利口さんを装いたいのか、前日は遅刻をせずに到着するルート確認に余念がなかった。

一方、≪アグレッシブに人任せ≫タイプのムスメは、当然かのごとく「一緒に行くよね?」と聞いてきた。

「は? アンタ、その口の聞き方、それで合ってんと思ってんのかよ?」

「…ゴメンナサイ。一緒が良いです。」

「で?」

「一緒に行ってください。お願いします。」

最初からそう言え! こぉんの、馬鹿ちんがあ!


さて、ポヤポヤとは今日を迎えるまでにも
「どのルートで行くの?」
「歩くの?何時に家を出発するの?」
と、質問をぶつけるも、ポヤンとしたことを匂わせるだけで、キッパリと答えたのは
「歩きでは行かない!自転車も使わない!近所のバス停から、バスと電車使うルートで行く!」
ということだけ。
まぁ、具合が悪くなるレベルの猛暑なので、その選択肢は正解だが、結局、遅刻するのが怖くて前夜のうちに最適ルートを調べ上げて、早めの時間からポヤポヤを叩き起こしているワタシ。
…散々ムスコをモラ夫予備軍などと言っておきながら、自分自身も社会的にはお利口さんを装いたいタイプなので、ポヤポヤの焦れったさに負けてついつい先回りで動いてしまう (;´Д⊂)
過保護じゃん。一番避けたいヤツじゃん。
あぁ… 一緒に行く約束なんてしなきゃ良かった…

いかん、いかん…後悔先に立たず
話を先に進めなければ。


そう言えば、高校見学は3回(…でも、2校)経験したけど、オープンキャンパスとなると生まれて初めてだわ…と今、気付いて驚いている。

自分の時は、入試のぶっつけ本番でしか大学に行ったことがなくて、たまたま同じ大学を受けるクラスメイトと、そのお父さんに連れていってもらっちゃったんだった。

ん?これって、アグレッシブな人任せか?!
ポヤポヤのことも文句言えないじゃん。
( ´;゚;∀;゚;)アワアワ

また脱線した。

どこの大学も同じではないんだろうし、また、その事をセールスポイントにしていることもあってか、日曜日にもかかわらず沢山の学生スタッフ達がお揃いのポロシャツ姿で元気に声かけをしていた。
高3か、1・2年か、で説明内容の差別化を図っているようで、それもポイントアップ。
ただ、ややサービス過剰気味な「いらっしゃいませぇ」という案内には、焼肉屋でバイトをしているポヤポヤも
「ダメだ、釣られて『テーブルご案内します』って言いそうになる(。>д<)」
と困惑していた。

ホテルや航空会社で使うような「いらっしゃいませぇ」と御辞儀は、恐らく学生達が企業教育のマニュアルを探しだして持ち寄って練習している様に思えた。
意欲的だし、積極的な(社会)勉強態度にも思えて、好印象を持つ人が殆んどのはず。

でも、教育学科教育学専攻で企業の社内教育について卒論を書いたワタシにはあまり好印象には写らないというのが正直な感想。

なぜか?

それらの挨拶や御辞儀や接客態度などは、《大学》で身に付けることではなく、
《企業》が各々の方針に沿って教育するべきことだから、である。

あまりにも企業が金も時間もかかるのを嫌がって、企業内で社員を育てる『社内教育』をせずに、あわよくば…と大学にその役割を押し付けていることがそもそもの間違いなのだ。

もちろん、学生スタッフ達の頑張りを否定するつもりはない。
なぜなら、大学が経団連や、その息がかかった文科省からの要請に応じてしまい、『就職率の良い大学』を目指してしまっているので、致し方無い状況になっていることも、講師による学校説明でうんざりする程良く解った。

そういう時代なんだから…で流されれば、まぁ、確かに経団連や文科省から認められて『大学』の延命は出来ると思うけど、ハッキリ言って『教育』については延命どころか、もはや虫の息、風前の灯…といった状況だ。

木を見て森を見ず の日本を憂いて久しいが、どれ程の人達が気付いているのだろう?

なお、講師による学校説明に続き、学生スタッフによる学校施設案内、そして、学生スタッフのトークライブがあり、
「学生がNGナシで質問に答えます」
という あぁ、イマドキだなぁ~という時間も設けられていたので、挙手( ゚Д゚)ノ
「スタッフの皆さんで、奨学金を使っている方はどのくらいいらっしゃいますか?」
回答を担当している4人のうち3人が奨学金を使っていて、上京している1人は貸与奨学金を月5万円だと。

利子もあるとかなりの借金を抱えた状態で卒業し、20年近くもひたすら返済に追われることになるんだよな…

爽やかで、元気に挨拶をしてくれる学生スタッフ達に見送られながら学校を後にして、駅のホームでポヤポヤに感想を聞くと、
「一生懸命な先輩達や、スゴい学校に入りたがってる人達に囲まれて、『夏休みの宿題』が理由で来ている自分が余りにも場違いな気がして、申し訳ない気分だった」
と。あらま( ゚A゚ )

でも、体験授業の時に折り紙で作ったパクパクを指にはめて、しばらく楽しそうにパクパクさせていたので、それなりに充実した時間を送れていた模様。

とまぁ、ムスメとワタシの初めてオープンキャンパス体験記、これにてオシマイ。

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