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2024年6月27日(土) 軽く40年前を懐かしんできたんだわ

朝10時を回ってワタシはものすご~~く、慌てていた。

​​​​​10時15分には三ノ輪駅の中目黒方面ホーム最前列にいる予定が、
9時50分発のめぐりんバスに乗り遅れたばかりか、
充電したままスマホを家に忘れちまっていたとは…

家に駆け込み、スマホをケーブルから抜き取るや直ちに
GOアプリでタクシーという魔法にすがりつく…

数分後、なだれ込むようにタクシーに乗り込むと、シートベルトをするや否や待ち合わせていた友達の『S』に詫びのLINEを打ち込む。

…しかし、彼女は既に、北千住駅を日比谷線ホームに向かって移動中なのか、はたまた、電車に乗り込んでしまったのか、依然として既読がつかず、更に焦る…

ヤバイ。

少しでも早く進むのなら、、と、座席の目の前にある助手席を力いっぱい押したい気分だ。
そんなアホな発想が頭の中を支配しているうちに、順当な近道を選んでくれた運転手さんのお蔭で三ノ輪駅の国際通りと昭和通りが交差する辺りに到着した。

ぐちゃぐちゃと書き込んでいるけど、ここに至るまでが5~6分ぐらい。

券売機前でモタついている外人さんを横目に、ちゃっちゃとPASMOへチャージをし、改札を抜ける。
よし、10時11分。間に合った。つーか、余裕?
まだ、Sが既読じゃないのを良いことに、謝罪のスタ連や、遅刻を詫びる書き込みはサクサク送信取り消しにして証拠隠滅を図る。

そうこうするうちに、電車がホーム目の前に滑り込んでくる。

…え?
…んなっ?!

土曜の10時を回った辺りだというのに、
日比谷線が通勤ラッシュ状態ではないか!

どうしよう、全然Sを見つけらんにゃい…
居るの?居ないの?どこよ?

居たっ!見つけた!

人波で流れついた真ん中から必至にコッチへ目でテレパシー送って来てる!

「ドアが閉まります」
を聞きながらラッシュの電車に「ぬぅぅぅ」と身体をねじ込む。

…ふぅぅ、Sと同じ電車に乗れた。

ちなみに、ここまでもたった5分ぐらいの内容。

で、『上野』を過ぎ、『秋葉原』『人形町』ぐらいまでくると、先頭車両の人数が徐々に減っていき、車両の真ん中辺りへ流れ着いていたSと合流。

東横線の『菊名駅』で我々のことを待つ友達『D』に「無事、合流した」というLINEを送信すると、速攻で了解のスタンプが返ってくる。

実を言うと、Sとは年に1~2回ペースで顔を合わせているが、Dとの再会は軽く10年の年月が経ってしまっている。
SとDに至っては、20年近くも会っていなかったようで、
久々の再開が待ち遠しくてたまらない!という1週間を三者三様に悶々と過ごしていたのだった。

…説明がかなりずれ込んでしまっているが、
我々は中学高校6年のうち、中2から高3までの5年間をずっと同じクラスで過ごした友達同士で、お互いを良く知り尽くしている。

とっても多感な 反k…、、思春期を、SやDといった気の置けない仲間たちに囲まれて、それはそれは伸び伸びとやりたい放題好き勝手に過ごすことが出来た6年間は、何にも代えられない珠玉の時間であった。

学校が楽しくて楽しくて仕方がない(試験さえなければ…)という幸せな時間を共にした仲間同士で顔を合わせるために、母校のある鶴見へ行こうという計画だ。

鶴見駅で待ち合わせ、小高い丘の上にある学校まで山登りをするか?
という案も出ていたが、
Dが通学で使っていた菊名ー鶴見間の臨港バスで鶴見へ向かい、丘の上にあるバス停で下車し、学校を懐かしんだ後で総持寺を抜けて鶴見駅へ…
というルートに決定したので、Sとは三ノ輪駅で合流し、日比谷線と東横線で菊名に向かっていた。

さて、小一時間ほど、電車に揺られて菊名へ到着すると、
卒業した当時とほとんど姿が変わっていないDが出迎えてくれた。
もちろん(?) 再開を喜ぶハグを交わす。人目など気にしちゃいない。

齢50を裕に超えたオバサン三人でキャッキャしながら鶴見駅行きのバス停に並ぶ。

そして、バスに乗り込み、横並びになると、
「会えない間にどんなことがあったか?」
「親はどうしてるか?」
「体調は?」
と、まぁまぁ年相応な会話で盛り上がる。

まぁね…。そうなるでしょうね。だって52歳だもん。無理もない。

そんなミドル会話に盛り上がりながらも、バスの車窓を流れていく懐かしい風景に、所々思い出をくすぐられ、
また、当時は全然気にならなかったのに、
「こんなに、道路が狭かったのか?!」ということに驚愕しつつ、目的のバス停に降り立つ。

そして、記憶を頼りに通学路を進む。

懐かしい風景のはずなのに、どこか不安になる。

「ねぇ? …こんなに、道路狭かったんだっけ?」
「…やっぱり? 道路の狭さに驚いてるんだけど」

それでも、「あ!ここ!懐かしい!」という建物も目にしつつ、恐る恐る学校へ続く通学路を進むこと約15分。

……。

随分と勢いよく草がボーボー生い茂る体育館(アリーナ)を見て愕然とする。

手入れしてないにしても、程があるんじゃね?つーか、ワタシ達、ここの通路を使ってたのに、もはや獣道だよねぇ。

更に驚いたのは、2面あったプールが取り壊されてテニスコートになっているではないか!?

「なんで?なんで?水泳部、メチャ強かったじゃん!賞状もトロフィーも、いっぱい学校に持って帰ってたじゃんよーーー!」

更にさらに驚いたのは、4つあった校舎はたった1つになっていて、広々としたテニスコートや広々とした駐車場、よく解らない『自然コーナー』みたいなものに置き換わっていたこと。

自分たちが通っていた40年前は、50人クラスが中学で各6~7クラス、
高校になると16、多い時で18クラスもあった女子高だったので、
4つあった校舎でも教室が全然足りず、自分たちは音楽室やら理科室やらといった専科教室が集まる校舎の最上階(7階)に追いやられていた。

追いやられていた、、というと聞こえが悪いが、その教室も悪いことばかりではなく、先生方も見回りに来るのが億劫になるような場所だったこともあり、持ち物検査の目も届かず、休み時間はお菓子食べ放題、マンガや雑誌は読み放題、ガス式の͡コテで前髪を巻いていたり、購買部で買ってきたパンを早食いしていたり、ウォークマンで音楽を聴いてたり…
先生達の目から逃れ、また、学校で一番標高の高い場所にある教室だった
色んな意味で天国に一番近い教室で、自由気ままな女子高生時代を謳歌していた。

ちなみに、体育の授業から戻ってくるにも時間がかかるので、体操服から制服へ着替えが間に合わず、かろうじて下着が隠れてる状態で次の授業の先生が来ちゃったけど、学級委員長だったので、その中途半端な着替えのまま何食わぬ顔で号令かけたんだよな。

号令の後、しばらく無言だった先生(お坊さん)に

「…あのな。あんまり年寄りを刺激しないように」

って、たしなめられたっけ…

あぁ、いかんいかん。ついつい思い出話が止まらなくなってしまう。

そんなこんなで思い出がギュンギュンに詰まった学校だったのに、ジャングルの中に埋まってしまった体育館と、確か、中3の時に完成した記念講堂(地下に広々とした図書室と視聴覚室などがあり、ちょっとしたコンサートが開催できる映画館のような座席、舞台の奥にはお釈迦様像が…)を残しつつ、
その他の建物がことごとく建て替えられていたのは、正直がっかり…だったが、

ゆく川の流れは絶えずして…

ということなのかもしれないな。

散々、母校を冷やかした後には、坂を下って鶴見駅へ…
とはいかずに、お墓へ寄り道。

そう。総持寺には、石原裕次郎の墓がある。

ワタシ達が高2ぐらいの時に墓が立ったと思うので、かれこれ35年前になるのかな?裕次郎さんが亡くなったのは。

石原軍団が墓前を訪れたり、節分イベントでは豆撒きに来たり…と、
女子中高生がキャーキャーするには充分な環境だったんだよなぁ。

裕次郎さんの墓前では、
「ウチの父が勝手に『オレは〇〇の裕次郎だ』と、裕次郎さんを名乗っちゃって、図々しくて本当にごめんなさい」
って、謝ってきた。

裕次郎さんの墓では飽き足らず、「アントニオ猪木の墓(※)も見に行こうぜ」と盛り上がるも、いくら地図を見ても探しきれず、結局は断念。
山を下りて駅へ向かうことにした。

(※)総持寺には猪木さんの墓はなく、猪木像がある


そしてまた、「こんなに急な坂だったっけ?」と驚きながら、膝をかばいつつ坂道を下る。

坂を下った先は、一気に広々とした総持寺大祖堂前の広場になる。

ちゃんと確認してないけど、警策の前で座ってるの開祖の『道元禅師』ではなかろうか
奥にあるのが勅使門

ちなみに、勅使門では 合掌 一礼 が身に付いている。

おや?手前にも銅像が増えてるぞ?

まぁ、道元禅師なんでしょ?多分。(…近くへ行って確認する気はゼロ)
階段を上らなくちゃいけない立派な方の山門
鶴見駅から総持寺へ入る最初の山門

鶴見駅西口のバスロータリーから、2階の駅ビルへの階段は
それほど変わった感じもなく、相変わらずゴチャっとしてパッとしない
「あぁ、鶴見だ」と思える懐かしさがあった。

ファーストキッチンで女子高生の当時と同じぐらい長時間ダベリ倒し、
さすがに場所を移すか?と向かった先は東口のロータリーを越えた所にあるカラオケのビル。

Dが提案する、
「同世代だから歌える古くて懐かしい曲限定」で選曲をし、
メチャクチャ久しぶりにTomCatの「振られ気分のrock 'n' roll」とか、
ピンクの電話の「血液ガッタガタ」とかを聴いて笑い転げ、お返しに…と「帰ってきた酔っ払い」を元祖ボカロの声で歌い上げ、
大満足で充実しまくりのプチ同窓会を楽しんだのであった。

別れ際には「次回、『M』も仲間に入れて、また大いに盛り上がろう」と約束をし、その日が来るのを今から待ち遠しく思っている。

(3900文字になっちゃったので、オシマイ!)


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