風邪をひくとは


普段、病気には「かかる」とか「なる」とか言う。インフルエンザや花粉症、今時の疫病も「かかる」とか「なる」って言ってる。

なのに「風邪」だけ「ひく」って言う。「風邪になる」とか「風邪にかかる」はあんまり言わないね。なんで風邪だけ「ひく」って言うんだろう?をちょっと調べてみた話。


風邪の元は風

風=大氣の動き。それに当たると軀に影響が出ると、古代中国では考えられていたよう。風とともに運ばれてくる「邪気」を軀に引き込んでしまって体調が悪くなるので「風邪を引く」と言うそうだ。

ちなみに東洋医学の考え方では、寒さ・風・湿気・熱・乾燥などの「邪気」が背中にある「風門」と呼ばれるところから入ると言われていて、風邪のひき始めにココを温めると邪気を追い出せるとか。風邪のひき始めに背中がゾクゾクってするとか、確かにあるよね。


元々は空氣の動きである「風」がいつ頃から病として認識されていたかといえば、遡ること平安時代。これは中国からの文化の流入があった頃なのかな。

9世紀後半から10世紀にかけての「竹取物語」や「宇津保物語」などに『かぜひき給いて・・・』といったような描写が出てくるそうだ。

鎌倉時代になって、軀に悪い影響をおよぼすということで、風に「邪」の文字をつけて、「風邪(ふうじゃ)」と呼ぶようになった。

その後、明治時代頃から「かぜ」と読むようになったそう。開国したことで西洋医学が入り、「かぜ症候群」という病名も伝わってきた。「風邪(ふうじゃ)」と似たような症状だったため、漢字はそのままに「風邪(かぜ)」と読むようになったということらしい。


かぜに似たインフルエンザはひくと言わない

インフルエンザの語源はラテン語の「影響」に由来していて、何の影響かといえば「星の影響」のことだそう。16世紀に、イタリアでこの病気の原因が分からず、占星術師などが惑星の並びによって汚れた空気が広まって起こる病と考えたことによるそうで。

占星術師が病気について考えていたっていうのは、日本の陰陽師に通じる感じがして面白いね。

インフルエンザが「汚れた空氣」によって広まる・・・かぁ🙄

あながち、嘘とも言い切れないような・・・おおっと!これ以上はいけませんね・・・上手にケムに巻いておしまいにしないと・・・(*´艸`)


ってことで、「風邪をひく」を調べてみたら、結構古い時代まで遡ることになりました。知らないこと、まだまだ沢山あるんだなぁと思いますね。


これから寒い季節に向かいます。皆さま、「風門」から風とともに邪な氣を引き込まないように、お氣をつけてお過ごしくださいませ•*¨*•.¸¸☆*・゚



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