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#1 「強さ」とは

秋ですね。
いや、まだまだ暑いのは知ってますよそりゃ。
暑いんですけど、開け放した窓から吹き込む風は涼しくて。なんだか秋の香りがしませんか?

ギタチラ!初回のテーマは「秋」ということでね。
皆さんの「飽き」が近づく前にさっさと本題に入ろうと思います。


「秋」というと、皆さんは何をイメージしますか?
読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋、ほしのあき。。。
いろいろあると思いますが、私にとって秋とは「締め切りの秋」です。

これは割と単純なことで、諸々の締め切りが年末に設定されることが多いため、前倒しで考えた場合に
「二つの意味で"こんしゅうじゅう(今週中/今秋中)"に終わらせねば」
と焦るからです。
遡れば受験生の時代から、夏の遅れを取り返すにはこの秋が勝負だ!とケツを叩かれていた気がします。

音楽をやっていても、クリスマスだの何だのと年末にはイベントが多く、それに向けて曲作りやらリハーサルやらに追われ忙しい日々を過ごしている。

そんなわけで、忙しい締め切りの秋という印象が強いんですね。


私にとって秋はもう一つ別の顔も見せます。
「喪失の秋」とでも言いましょうか。
自分の人生を振り返ると、小さなことでは彼女に振られたなんてことから、大きなことでは身内の早逝まで、しんどい局面って大抵は秋にやってきます。

これはただの持論ですが、一年を一日に喩えると、秋って夕暮れに相当すると思うんですね。
終わりを連想させる秋や夕暮れ。そのタイミングで何かが「本当に」終わってしまうという経験も少なくないのでありまして
一年の総清算の時期なのかな、なんて思うこともあります。

そんな秋にこれから私たちは否が応でも突入していきます。
本でも読みながら、じっくりと思索に耽る時間をとってみてもいいかもしれませんね。


そんなとき。
こころの肥やしたる読書としてお勧めしたいのがこちら。

ジェーン・スーさんのエッセイ、『生きるとか死ぬとか父親とか』。

本書では、筆者の身に起きた出来事がまるで他人事のように淡々と書かれていて、私はそこに強く惹かれるのです。

良いことも悪いことも含めて、自分自身を客観視する。
それが、生きていくうえでの強さであり必要なことだという気がしてならないからです。

思い出に浸ってばかりでは前に進めない。
同じ理由で、悲しみに暮れてばかりでも、前に進めない。

とはいうものの、困難を前にすればするほど、楽しかった思い出が蘇るものですし
悲劇のさなかにあっては、それを受け止めるだけでもう精一杯だったりしますよね。

だからこそ、自分を客観視する姿勢が強さだと思うのです。
良いことも悪いことも他人事のように扱うとなると、それ自体酷なことにも思えますが
実は、自分の行動を縛っているのって、思い出とか、過去に固執する姿勢そのものだったりするもので
自らを俯瞰できればその時すっと楽になるはずなんです。

ジェーン・スーさんのそうした俯瞰視点を間接的に体験することで、満たされた気持ちになる。
そんな素晴らしい一冊だと思います。

ストレス社会に生きる現代人にとって、まさに言葉のオアシス。
「読書の秋」に便乗して、手に取ってみてはいかがでしょうか?
(私は一足先に手に取ってしまいましたが。)

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Chira

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