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「楽しめなかった自分に落ち込んだ」某ペンミの備忘録。

このnoteは、周りにアイドルオタクをしている人もおらず、Twitterでつぶやいてキツいリプが飛んで来るとメンタルに追い討ちがかけられそうで、先月から抱え込んで来た心の内を書いています。

ああ、そんなことがあったんやなあ〜と喫茶店で聞こえてきた会話のようにさらりと読んでいただけたら嬉しいです。

✳︎

5月某日。
はじめて、某アイドルグループのペンミへ行ってきた(ファンミーティングのこと)。1人での参加。

例えば宝塚なら何度も1人で行っているから「何時くらいに駅に着くようにして、どこに寄って何を調達して、開演○分前には座席に行って〜」と息を吐くように対応できる。客席の雰囲気も、どんなタイミングで拍手をするかも、全部知ってる。

しかし、今回は、アイドル。しかもKPOP。そして初参加&1人。

全く勝手がわからねえよおおおおおおお!!😭

幸運にもチケットを取れた喜びもつかの間、不安の方がむくむくと大きくなっていった。

しかも今年の春は息子のこども園卒園〜小学校への就学。変化とそれに伴うストレスが半端なく、色々こんがらがったメンタル状態。

「この新生活での疲れと諸々をペンミで思いっきり発散してくる!」

家族にこう宣言して、不安はありつつも楽しむぞ!と決めた。

どんな持ち物が必要かを色々と検索して用意。
そして1番頑張ったのは、大量の掛け声を頭に叩き込むこと。

Twitterで検索をかけまくった結果、韓国で行われるペンミと日本のペンミではセットリストは全く違ったものになると知り、じゃあ一体どの曲が披露されるのかと予想。

わたしが行ったのは京セラドーム公演で、東京ドームより日程が先。どの曲が来るか全くわからないから、最新の曲から日本語曲、定番と言われている曲などをピックアップして覚えることに。

まずは本人たちの解説動画を見て→わかりやすく編集してくださっているファンの人たちの動画で練習して→なかなか覚えられへんから紙に掛け声を書き出して→夜ご飯を作りながら、家事をしながら見なくても言えるようにブツブツ練習する毎日…

「もう掛け声覚えるのしんどい…」
「そんな辛い思いまでしてやらんでいいと思うで?!」

そう夫に慰められるくらい、試験前なん?てくらい、日々暗記に勤しんでいたのだった。

そして迎えた公演初日。わたしは2日目の参加だったから、この日に出るセトリを見て、最終の暗記をせねばー!!とソワソワ。

そしてふたを開けてみると、わーお、予想していた曲の大半が入っていないじゃないか。全く手をつけていない曲が並ぶセトリ…

「あ、死んだ」

もう全部諦めて、今覚えている曲だけでもがんばって声を出そう!!と開き直りたいのは山々だったけれど、とにかく全く暗記していない曲の掛け声を書き出し、動画を探しまくり、できるところだけでも声を出そう…!とまさに「一夜漬け」をする学生のような状態で終えた前夜。

迎えた当日。
朝から不安で全く落ち着かない。

周りに「この人全く声が出てない」と思われたらどうしよう。本人たちを前にしたら覚えたのも全部吹っ飛ぶかも。てか、何時頃に会場入りしたらええんやろう。なんかもう、全部不安。

わたしは楽しめるんだろうか。
隣のファンの人とお話ししたりできるかな。
行ってみたらどうにかなるよな。
大丈夫大丈夫…

楽しみよりも不安を抱えた状態で、開演40分ほど前に着席。

両隣はめちゃくちゃ若い女性で(大学生〜20代前半くらい?)、それぞれスマホ片手にひたすら時間を潰してらっしゃるので、お互いにソロ参加だけど喋れる雰囲気じゃなく…(小心者)

でもきっと、始まったら大丈夫だよ、がんばれわたし…!と鼓舞して、ギリギリまで掛け声を書いたノートを見ながら復習をしていた(試験会場なの?)。

さあ、そんな中いよいよ開演だーーーー!!!!!

冒頭からトロッコでメンバーが回ってきて、すぐそこにいる。みんな発光している。うわあ、めっちゃニコニコしてる。顔が小さすぎる。髪色がかわいい。おお、隣の席の子は感極まって泣いちゃってるよかわいいねえ…

と、もうよくわからんまま過ぎていった1曲目が終わり、とうとう掛け声がある曲がやってきた。よし、頑張ろう……!!!!!!

シーン…

え?

シーン…

うぇ?

シーン……………

そう、周りが、めちゃ静かだったんである。

会場には掛け声が響いているから、たくさんの人が声を出しているのは感じられるのに、自分の周りはエアーポケット??と思うくらい、静かで。

そこで「じゃあわたしが率先して声出します!!」とできればよかったんだろうけど、その雰囲気に完全に飲まれてしまい、小さめの声でしか掛け声ができなくて…

めちゃくちゃ悲しかった。
悔しかった。

必死に覚えてきたのに。新生活のしんどさを超楽しんで発散しようと決めていたのに!なんでわたしは客席でモヤモヤしてるんだ…

(この悲しさをかなり引きずって、最近ようやく落ち着いてきたかなと思ってたけど、こうして思い出して書き出すと、ズーン…と来る。)

座席がステージからほぼ真横側のスタンドで、MCも聞き取りにくい時があって。歌声も周りに反響して「音として聞こえているけどなんか遠く感じる(水槽の中で聴いているような)」という違和感もあり、そういう環境に戸惑っていたのかもしれない。

わたしも1人で参加だったけど、周りも1人の人が多くて、大きな声を出す抵抗があったのかも。

そもそもコロナ禍でずっと大きな声を出していなくて、「はい!じゃあ声出していいですよ!!」と言われても、心理的に悪いことをしているような気持ちになってしまって、出せなかったのかも。

もしも自分が何回もライブやペンミに参加しているファンなら、そこまで戸惑わずに「それでもわたしは声出す!楽しむ!」と割り切れたのかもしれない。

初参加で、周りの感じを探りまくっていたから、完全に飲まれた。

「これは後で界隈が荒れそうだな…」と思っていたら案の定、終演後のTwitterは大荒れ。

なんで掛け声しないんだ!
するもしないも個人の自由じゃん!
でもKポが好きならその文化に従うべき!

新規ばっかり当選したからだ!
なんで掛け声すらできない新規が当選してわたしが落選?!

せっかく日本まで来てくれたのにメンバーだってきっとがっかりしてる!!!

非難と擁護と励ましと言い合いとで大混乱。

わたし自身も不完全燃焼で終わってしまったものだから、このモヤモヤをどうすればいいんだろう…と気持ちの落とし所が見つけられず。

中には「必死に声を出したけど、周りの人にうるさいと言われてしまった」とツイートしてる人もいて、あの日あの場所であらゆる気持ちが交錯していたことがわかる。どうすりゃよかったんだろう。

家族たちは興奮した感想LINEをしてこないわたしに「なんかあったな」と思っていたらしい。ええ、その通りさ…

ペンミ自体は楽しかった。

楽しくなかったんじゃなくて、
楽しめなかった自分に落ち込んだ。

✳︎

「もう見てられないしんどすぎる」

ペンミの翌日、推し情報を追うために使っているTwitterサブ垢をログアウトして、つい先日までほとんど情報を取らないようにしていた。

いろんなザワザワは、目に入らなければ自分の生活には存在していないのと同じ。推しがいることはわたしの生活の一部で、全てじゃない。

本当に難しいね。ドームには5万人以上入るわけで、全員の気持ちと行動を一致団結するのは不可能に近い。

わたしは必死に暗記した掛け声を小声でしかできなかったことを後悔しているから、声を出して盛り上がりたい、盛り上げたい派。そういう文化を持った人たちを応援するなら、それに従うよと思う。

でもそうじゃない人もいるし、誰をどう応援しても本来は自由だしなあ…

やれ!
やるべき!

そんな圧力が蔓延するのもあまりいい事じゃないだろうし、もう、わかんないっす。


もし次の機会が得られたら、やってみようと思うことは、

・席に座る時に、お隣の人に「こんにちは。よろしくお願いします☺︎」と一声かけておく。
→ちょっとでもコミュニケーションを取ることで、盛り上がりやすくなるかも。

(でも「は?話しかけてこられるとかマジで嫌なんですけど」という人もいるだろうし。正解がないから難しい)

・「一体になって盛り上がれる雰囲気の座席をどうかお願いします!」と神仏に祈る(神頼み)

やっぱり周りが静かなのに、自分だけ声を張り上げるってめっちゃ難しいと思うんだよ。できる人もいるだろうけど、なかなか難しい。

だから理想は「一緒に盛り上げましょうね♪わああ♡」という雰囲気の客席であることなんだろうけど…

めっちゃ声を出すファンの方に囲まれて、自分もそれに巻き込まれていく〜!!今回はこのパターンしか想定していなかったから、余計に動揺して萎縮してしまった。

これがわたしの、某日某ペンミでの備忘録です。

ずっと抱え込んでいたのですが、「話すは離す」という一文を読んでいる本で見かけて、もう手放して気持ちをしっかり切り替えたいなと思って書きました。

だいぶ心がえぐられているので、「そうか、そんなことがあったんやな」とそっと流していただけたら嬉しいです。

最後まで読んでくださってありがとうございます😊あなたもわたしも、楽しく応援していけますように。




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