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古今集巻第十五 恋歌五 818番
題しらず
よみ人しらず
ありそうみの浜の真砂とたのめしは忘るることのかずにぞありける
題知らず
詠み人知らず
荒磯海の浜の真砂の数ほどたくさん大切にされていると頼みにしていたのに、本当は忘れてしまわなければならない思い出の数であったのだ
いろいろなことがあって、いつも逢えると喜んでいたら、男性は急に冷たくなって通って来なくなった。今までの全てのことを忘れないと生きても行けない、という女性の歌です。
荒磯海の浜の真砂は、数の多いたとえです。ちょっと話がずれますが真砂を使った有名なものに「石川や浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ」(石がたくさんある川が流れ着く浜辺の無数にある砂が尽きることがあっても、そして俺がいなくなっても、泥棒の子孫はいなくならない)があります。
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