題しらず
よみ人しらず
あさぢふのをののしの原忍ぶとも人しるらめやいふ人なしに
題しらず
よみ人しらず
茅が生えている小野の篠原のように恋を忍んでいるので、あの人は知るだろうか、それを伝える人もいないから
浅茅生の小野（あさぢふのをの）は、短い茅が生えている野原のことです。「しのはら」に掛けて「しのんで」と言っています。上の二句は忍ぶにかかる序詞です。あの人は知るだろうか、知らないだろうな、という歌。
この歌を本歌として後撰和歌集や百人一首には
「人につかはしける
参議等
浅茅生の小野篠原忍ぶれどあまりてなどか人の恋しき」
の有名な歌があります。
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