古今集巻第十四 恋歌四 683番
題しらず
よみ人しらず
伊勢の海人のあさな夕なにかづくてふ見る目に人をあくよしもがな
題知らず
詠み人知らず
伊勢の海人が朝に夕にもぐって取るという海藻の海松布というように、あの人に逢う機会があって心が満たされたいものだ
「海人(あま)」はこの時代は男性も潜っていたらしいです。「かづく」は水に潜ること、「見る目」は逢う機会という意味と海藻の海松布(みるめ)との掛詞、「あく」は飽きるのではなく、満足する意、「よし」は手段、方法のこと、「もがな」は願望の終助詞。
上の句は見る目に掛かる序詞です。
逢う方法、機会があれば良い、つまりどうやって逢いに行こうかと言っているので男性の歌だと思います。
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