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古今集巻第十三 恋歌三 637番

題しらず

よみ人しらず

しののめのほがらほがらとあけゆけばおのがきぬぎぬなるぞかなしき

題知らず
詠み人知らず
東の空がほのぼのと明けてゆくと、おのおのが衣をまとって別れることになるのが悲しい

「しののめ」は東雲と書きますが明け方、暁のことです。「きぬぎぬ(のわかれ)」は「衣々の別れ」なのでそれぞれの服を着て男が帰っていく朝の別れです。「後朝の別れ」とも書きます。
繰り返す言葉をたくさん使って音調をつくり、最後に「かなしき」としめています。「しののめ」「ほがらほがら」「あけゆけ」「きぬぎぬなる」。

#古今集 , #恋歌三 , #東雲 , #ほがらほがら , #後朝の別れ

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