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古今集巻第十五 恋歌五 819番

題しらず

よみ人しらず

葦辺より雲井をさして行く雁のいやとほざかるわが身かなしも

題知らず
詠み人知らず
葦の水辺から大空の雲に向かって飛んでいく雁がますます遠ざかって行く、そうやってあの人も遠くへ行ってしまう、ここにいる我が身が悲しい

離れていく男性を悲しく思う女性の歌です。
「雲井(雲居、くもゐ)」は、大空、遠くの空の雲のあるところです。
「いや」は、ますますの意味。「弥栄(いやさか)」の「いや」です。
上の句は、「いやとほざかる」の序詞です。
4句までが情景で、末句にぽつんと短く自分を詠んでいるのが悲しいです。

#古今集 , #恋歌五 , #葦辺 , #雲井 , #雁

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