古今集巻第十五 恋歌五 828番
題しらず
よみ人しらず
流れては妹背の山のなかにおつる吉野の川のよしや世の中
題知らず
詠み人知らず
流れて行くと妹背山の間を割って流れ落ちる吉野川だ、まあ男女の仲とはこんなものだ
吉野川は吉野の山から流れて来ます。妹背山(いもせやま)は、妹山(いもやま)と背山(せやま)があり、その間を吉野川が流れていきます。
「良し」の川は「良し」の山から流れてくるのに、妹と背(女と男)の間を割って流れます。それもまあ仕方ない(よしや)のか、男女の仲は(世の中は)、という歌です。
下の句は「よ」でリズムが良いのに、歌っていることは残念なことで、苦笑いしている感じがします。
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