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古今集巻第十四 恋歌四 716番

題しらず

よみ人しらず

空蝉の世の人ごとのしげければわすれぬもののかれぬべらなり

題知らず
詠み人知らず
世間では人が噂を盛んにするので、忘れたわけではないけれども、足は離れてしまうものだ

「空蝉の世」はこの世、世間、
「人ごと(人言)」は人の言葉、噂、
「しげければ(繁ければ)」は盛んに行われる意味、
「かれぬ(離れぬ)」は離れることです。
蝉、茂る、枯れるを樹木の縁語として掛詞で入れています。
自分が女性のもとに通っていたが、盛んにうわさされるので、嫌いではないが行きにくくなった、という歌です。

#古今集 , #恋歌四 , #空蝉 , #人ごと

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