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古今集巻第十三 恋歌三 630番

題しらず

もとかた

ひとはいさ我はなき名のをしければ昔も今もしらずとをいはむ

題知らず
在原元方
あの人はいざ知らず、わたしは根のない噂が立つのは残念なので、昔も今もあの人のことは全く知らないと言おう

「知らずとを言はむ」の「を」は強調の助詞。
まだ何も行動していないのに、恋の噂だけが立つのは嬉しくないから、あの女性のことは何も知らないとみんなには言っておくことにしよう、という歌です。噂になってから女性を訪ねると、まるで人に言われてやって来たようになってしまい、それでは恋は成就しないのでしょう。

#古今集 , #恋歌三 , #在原元方 , #無き名

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