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古今集巻第十四 恋歌四 727番

題しらず

小野小町

海人のすむ里のしるべにあらなくにうらみむとのみ人のいふらむ

題知らず
小野小町
わたしは海人が住む里の道案内でもないのに、港の浦を見たいと人は言ってくる、わたしはあなたの心を案内して導いた訳でもないのに、恨んでいますと言ってくる

「海人(あま)」は漁師さんで、主に男性です。「浦見む」につなげるためと、たくましい男性の象徴として海人を取り上げたのだと思います。
「里のしるべ」は、集落の中を案内する物や人。
「うらみむ」は「浦見む(海岸を見ましょう)」と「恨みむ(恨んでいます)」の掛詞です。
どんな状況なのかわかりませんが、わたしを恨むのは筋が違いますよ、という歌です。小野小町は男性から人気があるので、逆恨みされることもあったのでしょう。

#古今集 , #恋歌四 , #小野小町 , #海人 , #しるべ

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