見出し画像

古今集巻第十三 恋歌三 639番

寛平御時きさいの宮の歌合のうた

としゆきの朝臣

あけぬとてかへる道にはこきたれて雨も涙とふりそぼちつつ

寛平御時の皇太夫人班子女王の歌合の歌
藤原敏行
夜が明けたということで帰る道で、掻き曇って雨も降り別れの涙もこぼれて衣が濡れ続けている

女の家から朝に帰る途中、寂しくて泣いていますと女に送った歌です。帰り道や帰宅後に何度となく歌をやり取りすることで関係を保ちます。
「こきたれて」は、かき曇って雲が垂れること、「ふりそぼつ」は降って濡れることです。
「寛平御時きさいの宮の歌合せ」は光孝天皇皇后、宇多天皇母の班子女王が開いた歌合せで、后宮(きさいのみや)は歌合せを開いた場所です。

#古今集 , #恋歌三 , #藤原敏行 , #寛平御時きさいの宮の歌合せ

応援してやろうということで、お気持ちをいただければ嬉しいです。もっと勉強したり、調べたりする糧にしたいと思います。