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古今集巻第十八 雑歌下 953番

題しらず
よみ人しらず
あしひきの山のまにまに隠れなむうき世の中はあるかひもなし

足引きの山の随に隠れなむ憂き世の中は有る甲斐も無し

裾を引く美しいどこかの山のあるがまま、そこに隠れ住んでしまいたい、つらい世の中は生きる値打ちもない

どこの山でも良いので、そこのあるがままに合わせて隠れ住んでしまう方が、めんどうな生きる価値の無い世間の暮らしよりもよっぽど良い、ぐらいの意味と思います。生きていくことの辛さが、ちょっと愚痴に出るのは、平安も現代も同じようです。

「まにまに(随に)」は、あるがまま、事の成り行きに任せると言う意味です。

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