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古今集巻第十七 雑歌上 888番
題しらず
よみ人しらず
いにしへのしづのをだまきいやしきもよきもさかりはありしものなり
いにしへの倭文(しづ)の苧環(をだまき)、賤しきも貴し(よし)も盛りはありしものなり
昔からの織物の倭文(しづ)と言う糸玉、身分が賤(しづ)の者も貴い人も、若く盛んな時はあるものだ
誰にでも若くて盛んな時がある、つまり、誰にでも老いはやってくる、そういうことだと思います。
「倭文(しづ)」は、糸を青や赤に染めて乱れ模様にした麻の織物、「賤(しづ)」との掛詞。
「苧環(をだまき)」は、麻糸を巻いたもの、糸玉。
始めの二句は、「賤しき」に掛かる序詞です。
この時代の人は、織物やその作り方は、身近なものや、憧れのものだったようで、和歌にはよく出てきます。
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