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古今集巻第十四 恋歌四 711番

題しらず

よみ人しらず

いで人はことのみぞよき月草のうつし心はいろことにして

題知らず
詠み人知らず
あぁあなたと言う人は言葉だけは上手です、露草のような移り気な本心は別にして

「いで」は、感嘆詞で、あぁ、さぁなどの意、「こと」は言葉、「月草のうつし」は露草の花の色を布に移すこと、「うつし心」は、移り気な心、また、現の心(うつつの心、現実の心)、「いろことにす(色異にす)」の、色は心の現れのこと、顔色、本心で、色異にす、で本心は別だ、の意味です。
いつもうまいこと言うけれど、その顔を見ると本心が違うのはわかるんですよと、女性が嘆いています。

#古今集 , #恋歌四 , #月草 , #うつし心

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