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古今集巻第八 離別歌 365番

題しらず

在原行平朝臣

立ちわかれいなばの山の峰におふるまつとしきかば今かへりこむ

題しらず
在原行平朝臣
立ち別れて因幡の国の稲羽の山へ向かって去って行って、あの山に生えている松のように帰りを待っていると聞いたなら、今すぐにでも帰り来ましょう

「いなば」は「去なば(去って行くので)」「因幡の国の稲羽山」の掛詞、「まつとしきかば」は「松」と「待つとし聞かば(待っていると聞いたなら)」の掛詞です。「し」は強調の意味の間投助詞です。
 在原行平が因幡の国守になって赴任するときの別れの宴で詠んだ歌と言われています。百人一首にも取られています。
 また、待っているならすぐ帰って来ますという歌の意味から、去って行った人やいなくなった犬猫へのおまじないとしてこの歌を書いておくそうです。

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