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古今集巻第十六 哀傷歌 830番

さきのおほきおほいまうちぎみを、白川のあたりにおくりける夜よめる

そせい法師

血の涙おちてぞたぎつ白川は君が世までの名にこそありけれ

前太政大臣を白川に葬送した夜に詠んだ歌
素性法師
血がにじむような涙が落ちて激つ白川は、あなたが生きていた時までの名前であったのに

前太政大臣(さきのおほきおほいまうちぎみ)は、藤原良房のこと。
白川は、京都市左京区の川の名前で、その周辺の地名でもあります。左京区の岡崎には、良房の別邸「白河殿」があったので、良房は「白河殿」とも呼ばれていました。素性法師は良房が亡くなって、流した血の涙で白川は激って赤く染まったと言っているのだと思います。

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