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古今集巻第十 物名 451番

にがたけ

しげはる

いのちとて露をたのむにかたければものわびしらになく野べのむし


苦竹
在原滋春
命をながらえようと思っても露をあてにするのは難しいので、なんとも言えないわびしい感じで鳴く野辺の虫たちだ


「露をたのむ『にかたけ』れば」と詠み込んでいます。秋が深まると草に冷たい露がついても、それが命を長らえる糧にはならない。そう思うと虫の鳴き声もわびしく聞こえるのでしょう。自らの老いや今の身の上を考えているのかもしれません。

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