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古今集巻第十一 恋歌一 545番

題しらず

よみ人しらず

ゆふさればいとどひがたきわが袖に秋の露さへおきそはりつつ

題しらず
よみ人しらず
夕方になると恋の思いの涙でますます乾きにくいわたしの袖に秋の露まで置き広がり続ける

泣いてばかりで袖が乾かない、という歌です。
「ひがたき」は干難き、です。「ゆふされば」の「ゆふ」は木綿に通じますし、「置きそはりつつ」の張るは一面に広がる意味ですが、布を張る(広げる)と連想し、袖が濡れるので、衣服の縁語でまとめていると言えそうです。

#古今集 , #恋歌一 , #袖 , #秋の露

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