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古今集巻第十三 恋歌三 643番

題しらず

大江千里

けさはしもおきけむ方も知らざりつ思ひいづるぞ消えてかなしき


題知らず
大江千里
今朝はもう起きた時の様子もよく覚えていない、昨夜のことを思い出すと心が消えてしまいそうだ

昨晩になにがあったか具体的にはわかりませんが、女に逢えなかったのでしょうか、それとも帰るのが悲しいのでしょうか。
今朝、起く、という朝のことに対応させて、霜、置く、日出づると霜の縁語を掛けて入れています。
「方」は、方法、場所、方向、状況等の意味がありますが、ここでは起きた時の様子ぐらいの意味と思います。

#古今集 , #恋歌三 , #大江千里

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