アンチコメントに傷つく前に
ぬこー様ちゃんさんが、アンチコメントからアンチの心理や目的も分析してくれるAIを作成したとのこと。遠慮会釈のない暴言に傷つく人は多いですが、その前にちょっと立ち止まって、一歩下がって、アンチコメントを発した人の背後を、見てみませんか?
①以逸待労の策
アンチコメントを見たらまず、
「何を言ってるか?」ではなく、
「なぜ言ってるか?」を考えてみてはどうでしょうか?
そうすると、そんな冷酷な言葉を発した原因の多くは、妬み・僻み・嫉みなどではないかと、疑えます。
戦争では、相手の政治的目的を挫くのが、もっとも大事です。
兵法三十六計に『以逸待労』があります。敵とすぐに戦うのではなく、敵を撹乱して主導権を握り、敵の疲弊を誘うという戦法です。
②囲魏救趙の策
兵法三十六計に『囲魏救趙』があります。中国の戦国時代、趙国が魏国の軍に主都の邯鄲を包囲された時。趙国は同盟国の斉国に援軍を求め、斉の威王はすぐさま田忌将軍と軍師の孫臏を派遣し、趙を救おうとします。ところが孫臏は、邯鄲に向かおうとする田忌将軍に、邯鄲ではなく 魏国の首都であるの大梁を包囲する策を提案します。
主力軍が邯鄲を攻めていて、防御の軍が手薄な本国を攻められ、魏軍はあわてて邯鄲から撤退します。引き返して来た魏軍を、田忌将軍は桂陵の戦いで大破し、趙を救います。だから囲魏救趙、魏を囲んで趙を救うの四字熟語が生まれました。アンチコメントの対処も同じです。邯鄲を救いに行くのは、アンチコメントに反応することと同じです。そうではなく、相手にとって魏の首都の大梁はどこか、そこを考えましょう。
③笑裏蔵刀の策
例えば、山本貴嗣先生のコチラのポスト。実際に仕事が減っていたりすると、傷つく人もいるでしょう。でも、あなたに「この老人は仕事ないんだろう」ということで、その人はいったい何を得るのでしょうか? 感謝されるでしょうか? そこからなにか利益になるでしょうか? 可能性はゼロではないでしょうけれども、大概は相手を不快にして終わり。多くは、恨まれたり嫌な気持ちになって終わりでしょう。
相手を嫌な気持ちにさせるのが目的の愉快犯なら、最大の反撃は「あなたが嫌な気持ちになったり、傷ついたりしないこと」です。傷ついたら、思うツボです。もし傷ついても、それを相手に見せてはいけません。かと言って、傷ついていないと、強がって見せる必要もありません。
兵法三十六計に『笑裏蔵刀』があります。敵を攻撃する前に友好的に接しておき、油断を誘う戦法です。感情的にならず、まずは「貴重なご指摘、ありがとうございました」と、柔らかく接するのが吉でしょう。相手と同じレベルで、きつい言葉を使うと他のアカウントに、どっちもどっちに思われます。
④仮痴不癲の策
兵法三十六計に『仮痴不癲』があります。愚か者のふりをして相手を油断させ、時期の到来を待つという兵法です。相手が怒らせようとか傷つけようとして、ちょっかいを掛けてくるのですから。
むしするか、「よくご存知ですね。我が家の家計簿を覗き見ましたか?」ぐらいの対応で充分でしょう。問答無用でブロックでも充分です。ブロックされた後、逃げただの図星だっただの、言い募るでしょうけれども。
そんな人間の言葉に賛同する人間は、同じ穴の狢(ムジナ)です。荒っぽい言葉や無礼な言葉、wを文末に必ずつけるタイプ、逆に慇懃無礼なタイプは即ブロックして良いでしょう。
逆に、「こんな人間が攻撃するぐらいだから、攻撃されている人はまともなのだろう」と気づく人も、少数ながらいるでしょう。そっちを大事にしませんか?
⑤走為上の策
金持ちケンカせず、と言いますが。
逆に言えば攻撃的な人は、何かが貧しいから、他人に突っかかる可能性があります。貧しいのは心か、経済状況か、友人関係か、親族関係か、そこは千差万別でしょうけれども。繰り返しますが、
「(自分に対して)何を言ってるのか」ではなく、
「なぜ(この人はそんなことを)言ってるのか」に思いを致す。
苦言と中傷を見分けるコツです。そして、これは相手にしてはいけないと思ったら、ブロックして逃げる。
兵法三十六計に『走為上』があります。勝ち目がないならば、戦わずに全力で逃走し、損害を避けるという戦法。三十六計逃げるに如かず、と言われる由縁です。逃げるのは恥でもなければ、負けでもありません。
次に戦って勝つための、決着を保留する行為。そして、ネットのアンチコメントとは、決着を付ける必要はありません。放置しておけば、だいたいが自滅しますから。
逆に、どうしても許せないと思うコメントは、自分でも薄々気づいていて、でも認めたくない図星を突かれたからかもしれません。それはそれで、向き合う必要があるのかもしれませんが。
アンチコメント主に、向き合う必要はありません。
⑥追加です
ぬこー様ちゃんさんの、コチラの対応がひとつの回答かもしれませんね。
ぜひ、リンク先を読みいただければ。
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