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質問箱031:若い才能に嫉妬してしまう
※Twitterの質問箱に寄せられた質問を、別途アーカイブしておきます。また随時、加筆修正を加えていきます。
【質問】
![](https://assets.st-note.com/img/1718020551323-GlBQg3cNE6.jpg)
【解答】
①嫉妬は認めた証拠
手塚治虫先生も後輩漫画家に対して、強烈なライバル心というか嫉妬心を抱き、大人げないことをされたわけで。石ノ森章太郎先生などが、その点を書かれておられますし。
しかしそれ自体、自分に無いものを持っている・地位を脅かすライバルと認めたからこそ、という逆説も成立します。
どうでもいい漫画家なら、安心して褒められますから。
であるならば、後輩や若手に対して鷹揚な気持ちになるのは、作家として枯れてしまっているという考え方もできてしまいます。
ムリに攻撃的になる必要はありませんが、対抗心自体は悪いことではありません。
足を引っ張らず、同じ土俵でフェアな勝負をできれば、なんの問題は無いかと。むしろ切磋琢磨し、お互いに好影響を与える可能性も。
②教えるは学ぶこと
MANZEMI講座は、まさに後輩や投稿者に技術や考え方を教える場ですが。これは講師陣が枯れたわけでも、鷹揚になっている訳でもはなく。
他人に教えるためには、自分自身の考え方や方法論が整理されている必要があるから、教えることは実は講師自身の学びになるからです。
上方芸人の上岡龍太郎さんが昔、若手芸人に弟子を取ることを勧めておられましたが。
そんな立場ではないと謙遜する若手芸人に、弟子を育てることよりも自分自身の芸を磨くために弟子を取れ、と語っておられました。
弟子に質問され、それに答えようとする時、自分が感覚的にやっていた芸を理論的に分析し、言語化する必要があります。そうすると、自分の芸がより洗練される。
MANZEMI講座も、この考えに近いです。
実際に、受講生の質問に講師陣が気づきを得ることは、日常茶飯事です。
教えながら学んでいる、という面は大きいです。
後輩潰しに走るより、共に学ぶほうが建設的ですし、漫画文化にも貢献しますから。
まさに、一石二鳥です。
③切磋琢磨する仲間
だいたい、後輩を一人や二人潰しても、才能は至る所から生まれますから。
虚しいだけです。
昔は、漫画家は毎年300人ぐらいデビューすると言われましたが。プロとアマの境界線が曖昧な今は、もっと多いでしょう。
全員を潰すことなど、無理です。いや、半分も潰せません。
繰り返しますが、後輩潰しは虚しいだけです。
それで後輩に恨まれたり、悪評が経つほうが、よほどマイナスです。
それよりは、自分のために他人にアドバイスした方が、ずっと建設的かと。
才能ある後輩は、自分を磨く研磨剤になり得ます。
むしろ、利用するぐらいの意識でも良いのでは?
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