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お気持ち表明 初めて大型大会に参加される方へ

今週末はいよいよ東京会場ですね

立地のおかげもあり、事前参加応募人数は全地区一だそうで

私は一日目のトリコロールファイト、二日目のトリオサバイバルにそれぞれ参加予定です
(ブラウファイトで見かけたらそういう事だと思ってください)

初めて大型大会に参加するという方もいらっしゃると思いますし、私のようなずっとWSをやっている古参プレイヤーも当然参加するでしょう

経験値も取り組み方も違う人種が同じテーブルを囲んで対話を行う

これこそがTCGの醍醐味と私は考えております

対面した時には「よろしくお願いします」
別れる時には「ありがとうございました」

これは形式上の定型文ではありません

私は一緒にゲームをしてくれてありがとうという感謝と敬意を持って卓につこうと常日頃から心掛けています

そんな想いとは裏腹に、残念ながらTCGプレイヤーの中にはこういった気持ちを持ち合わせていない方が未だに一定数いらっしゃいます

威圧的な態度
過度なハンドシャッフル
初心者がわかるはずもない専門用語で捲し立てる

こういった行為を平然と行い、相手が萎縮してミスをすれば儲けもの

「ルールに抵触していませんよね?こっちはガチでやっているので」

たまにSNSで見かけるデフォルメされた迷惑プレイヤー、フィクションじゃないんですよね…

本当にごく一部ですが、WS界隈でも見かけることがあります

このような輩は、ゲームの本筋とは関係ない番外戦術で勝利をもぎ取ろうと全力を尽くしてきます

いくつか事例を紹介しますので、自衛に役立てて頂ければ幸いです

遭遇しないのが一番ですが…

スリーブに難癖をつける

勝負は試合開始前から始まっています

「スリーブに折れや汚れがあるのでジャッジ呼びますね」

これはTCGという文化に明るくない方には特に知っておいて貰いたい事例

内容としては、故意にスリーブを傷付けたりしてカードを特定できるようにする「マーキング」の疑いをかけています

これは指摘される側に問題があり、普段練習しているスリーブでそのまま参加してしまった際に発生します

大会に参加する際は新品のスリーブに交換しておきましょう

お気に入りのキャラスリーブを使っている方は、最低限アウターのオーバースリーブのみでも構いません

これはマーキングしていませんよ、という証明であると共に、対戦相手が触るものを綺麗な状態にしておく、という最低限のマナーです

参加前に新品に入れ換えていたとしても、何故か難癖を付けてくる輩(初期傷、裁断の具合etc…)もごくたまにいますので、新品未開封のものを1セットは用意していく事をオススメします

長丁場の中で傷付いてしまった際のスペアにもなりますしね

以前チーム戦に出場した時に隣のチームメイトが被害に遭い、横から速攻で未開封スリーブ出して黙らせました

初手からこれをかましてくる輩はその後もあの手この手で難癖を付けてきがちですし、そんな相手と楽しい時間を共有できるのはかなりのメンタルマスター

この瞬間に憂鬱な35分間が約束される、予想しえる最悪のパターンになります


テキストの処理順の穴を付いてくる

一続きの効果は特に注意

現環境でよく見かける上記のカード

結構処理が複雑で、きちんと理解していないとミスをしがち

順を追って分解すると以下のように読み解く事ができます

○適用条件
・CX置場に「バウムクーヘンエンド」があること
○適用タイミング
・このカードのバトル相手がリバースした時
○効果処理
①自分の山札の上から4枚まで見て、<ZINGAI>のキャラを1枚まで選び、相手に見せてから手札に加える
②こうして見たカードのうち、手札に加えなかったものを全て控え室に置く
③自分のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーに+2000修正


適用条件、タイミングについてはとくに問題ないかと思います

問題は効果処理

一見すると自由度が高い処理に見えますが、全て強制処理で、処理手順も決まっています

一続きのテキストは上から順に解決する

この場合、①の4枚ルックから処理し、②、③と続いていきます

これらの順番を入れ替える事はできません

③から先に解決できてしまって得をするパターンはほぼ存在しませんが、テキストにそう書いてあるので従う他ないのです

このテキスト処理を巡り、2つの物言いポイントが発生します


パンプ対象宣言しましたよね?

先に③の+2000の対象を宣言してしまった際に発生

逆順処理が成立しないテキストなので、①、②の効果をとばして③に移行したと主張してきます

ルール処理としては正しい為、融通の効かないジャッジに当たると、①、②の処理を行う事はできません

ここで一つ疑問が発生します

①、②も強制なのでは?という点

これこそが初心者が最初にぶつかる壁となります

「①の効果で0枚まで見て、0枚手札に加える」を選択し、「②の効果で残った0枚を控え室に送った」

このように処理する事により、③までの処理を全て滞る事なく行う事ができます

効果処理は強制ですが「X枚まで」という記述では0から記述されている最大値まで選択の自由があります

これを懇切丁寧にジャッジに説明されたのち、手札に加える効果が不発となるのです

初めて大会に参加してこんな目に遭ったらそのままフェードアウトしても仕方ありませんよね

新規層の最大の障壁となっているのはこういったごく一部のガンに他なりません

これからブラウに関わっていく方には、絶対にこういう悪い見本にはならないで欲しいと切に願っております


リバース時にテキスト宣言してませんよね?

焦りや緊張などから、リバースが取れた後に次のキャラに手をかけたり、「バトル続行します」などの次のアタック宣言に移るとも取れてしまう曖昧な言葉を口走ってしまった際に発生

リバースした時、というタイミングを逃している為、CXコンボの権利を放棄し、次のアタックに移った、という主張になります

すすんでそんな事をする人はいないと思いますが…

この場合、以下2つに該当していなければきちんとCXコンボ処理を行う事ができます

・次のアタック宣言をしていない
・アタック宣言のような発言をしてしまったが、トリガーチェックは行っていない

リバース時からなんら状況は動いておらず、第3者にもそれを証明する事ができる

巻き戻し処理というのもどうかと思うタイミングで、ジャッジを呼ばれてもお咎め無しで乗り切る事が可能です

落ち着いて処理を再開し、気持ちを崩さない事を第一にゲームを復旧しましょう

ちなみにこの処理、+2000まで強制です

どれだけ巻き戻し不可能なタイミングでもどこかには+2000する事は絶対に実行しなければなりません

基本的にはどこかに+2000をかける事は可能なジャッジを下す事と思いますので、よくわからない事を言われた時は確認してみるといいでしょう


ちなみにこのパンプ処理について、一つエピソードがあります

全体+500修正と他のキャラがリバース時にさらに+500修正
当時はかなり強力なカードだったんですよ…

ちょうどAB!が発売されて少し経ったくらいの頃

地元のカードショップに当時何度も大型大会で入賞されている強豪プレイヤーの方が何故かいらっしゃいました

公式HPで見た人だ!と当時の私は舞い上がり、フリーファイトをお願いしたら快諾いただけました

そんな中で画像の葛藤ゆりが彼の盤面にプレイされます

自分のキャラがリバースされた際にキャラを一枚指定してパンプする、多面リバースを防ぐ可能性を作る強力なカード

こちらのテキストも例に漏れず強制処理の為、対戦相手である私がリバースを取った際にはパンプ対象の指定が必須となります

しかし、私のアタックは全てパンプ値を貫通していた為、最後のリバースの時のパンプは必然的に不要なものに

その時に彼はニッコリ笑って自らの胸を指し、
「パンプ対象自身で」
とジョークを飛ばして見せました

本来のテキストではパンプ対象の「キャラを1枚」選ばなければなりませんが、このジョークに難癖を付けようと思う人はいませんよね

何度も入賞する強豪プレイヤーでありながら、どこまでも丁寧で親切なプレイ、相手を気遣う気持ちを忘れない…

当時社会人になったばかりの私には、とても眩しく映ったのを今でも鮮明に覚えています

ゲームの結果は一歩及ばず敗退

感想戦でアドバイスも頂き、WSを初めて1年も経たない私にとってかけがえのない体験となりました

それ以来、今でも私は「パンプ対象自身で」のネタを使わせて頂いております

使用許可取ってないけど許してください!



この記事で紹介した内容は、あくまで「ルール上での原則処理について」になります

これらを悪用する事は絶対にやめましょう


故意にジャッジ案件を引き起こし、イニシアチブを取ろうとする行為は許されるものではありません

そのように掠め取った勝利は、自身のキャリアを一生傷つける、という事を肝に銘じてください

また、巻き戻し不可能な処理ミスをしてしまった際には必ず自分の非を認め、言い訳をせずにジャッジに判断を委ねましょう

「ミスをしたのでペナルティで手札一枚捨ててください」といったように、一方的に不条理なやり取りを持ちかけられても、落ち着いてジャッジを呼んでください

その場でどうするかの裁定を下し、判断時間分の時間延長、必要であればペナルティが与えられます


基本的なルールは覚えておこう

よくわからないから、と手当たり次第にジャッジを呼んでいてはキリがありませんし、理解の向上にも繋がりません

最低限基本のルール処理は覚えておき、自分が使っているカードの効果を正しく説明できるようになりましょう

私自身、みずからジャッジを呼ぶ行為は非推奨派です

10数年WSをやってる老害プレイヤーという事もありますが、初見のテキストでも処理順を正しく説明できる自負があります

トラブルが起こった、相手が自分のカードに対して説明を求めてきた、といったケースでは全て順序だてて説明し、相手の理解を求めます

「このような処理になるかと思います。不安でしたらジャッジを呼んで確認しますが、いかがいたしましょうか?」

最後にこの文言で締め括れば、大抵の相手には快く了承いただき、ジャッジを呼ぶ事なくゲームを続行する事ができます

交流会で勝ち越した、大型大会で入賞した、というような実績ではなく、ルールを正しく覚え、相手に説明した上で納得のいく理解を得る事ができる

これこそが初心者卒業であると私は考えます

新しいカードを使う時は、普段よく遊ぶ仲間に「これってこういう処理だと思うんだけど、合ってるかな?」といった具合に、説明と確認を取るクセをつける事をオススメします

確認を求められた側は考え無しに肯定せずに、きちんと自身に落としこんで、少しでも不安に感じた要素は遠慮なくフィードバックしてあげましょう

もちろん相手への敬意は忘れずに

この双方のやり取りを反復して行う事によって、理解の向上、ひいては考える力を養う事にも繋がります

身内で結論が出なかった場合はユーザーサポートに確認しましょう

そうする事で公式のQ&Aも充実し、あなたの次に始める新規勢の助けとなるでしょう

対面している相手は、倒すべき敵ではなく同じゲームで遊ぶ仲間

勝負の卓についた以上、負けようと思ってプレイしている人などいません

故意に不利になる行動を取る事は無いはずです

それを大前提に起き、性善説を持って正しくプレイできる環境は本当に楽しいものだと思います

幸いブラウは黎明期ですので、一人一人がきちんと意識し、実行する事でこれからの環境を作っていきたいものですね



思えば10年以上この趣味を続けていて、本当に色々な方に出逢う事ができました

地元の仲間とは今でもWSをする仲ですし、普通に人生を過ごしていたら話す事はなかったであろう人とも親しくなれたり…

対面の相手を見て、対話ができる趣味だからこそ得る事が出来たものだと思います

今回紹介した事例は本当に悪いごく一部の例

みんないい人ばかりなので、ただゲームをして終わるだけではもったいないですよ!

きちんとルールを理解し、相手をリスペクトする

これだけできれば大丈夫

わからない事はジャッジや諸先輩方に聞きましょう

その内イヤでも覚えます(笑)



ブラウ、ひいてはTCGがこの記事を最後まで読んでくれたあなたにとって最高の体験となりますように

東京会場で会ったらよろしくお願いしますね


ではでは

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