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肉食系、草食系、なんていう言葉が流行ったのが少し前なのか、それとも現在でも使用されているのか。知る由もなければ別段知りたくもないが、ただひとつ、何故自分が食べる側だと、食物連鎖の上に立てているとそうも思えるのかが不思議だ。おまえは喰われる側だ。噛み千切られた傷口がどんどん化膿して腐って、やがてバラバラになった体を集めたとき、おまえがおまえでいられるわけがない。

書を捨てるのは嫌だ、町にも出たくない。捨てるような書も、出るような町も、もう何一つとしてここには残っていないがね。

どこにでもあるんだ。自分は特別じゃないとわかりきっているからこそやれる戦い方がある。教壇に立つ。今日も胡散臭い、演説、演説、演説!

駅前に行かなければチェーン店の味もわからない。かといって遊ぶ場所もない。遊びたければ、悪さをするために、態々40分ほどかけて行く。何も知らない、何も持っていない。なのにコンビニの駐車場の広さだけはよく似ている。そんなことでいいのだろうか。

「おまえはおまえで幸せになれよ」と言えることが「愛してる」と表現できる唯一の方法ではないだろうか。それ以上に烏滸がましいことは思ってもするべきでない。生産的な愛とかいうやつは人道的でないからやめろ。私の自己否定で傷つかぬように。風邪などひかぬように。

宇宙でいちばん愛おしい君へ


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