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映画モードで。

イヤフォーンを耳につけたままで歩いていると、
どんなノイズも効果音に思えてくる。
いつも見ている近所の風景も道路工事も
いちゃつくカップルもゆっくりゆっくり歩く老夫婦も
散歩中の犬も窓から通りを眺めている猫も電線の上のカラスも
全てが映画の中のできごとになる。

カメラが切り替わって
自分さえアウトサイドから眺める不思議な感覚。

こいつは今何を思っているんだろう。
こいつは今何に悩んでいるんだろう。
こいつは今誰のことを愛していて
誰のことを憎んでいたりするんだろう。

映画の目線で自分を眺めてみよう。

説明しすぎなくてもわかることがある。
自分を見るもう一人の自分。

自分の中で自分の感情に溺れてしまうと
見えなくなることがたくさんある。
他人ごとだと思えば案外タイシタコトないじゃないか、なんてね。

それならきっといつもより冷静に状況を見極められる。
すっきりとした道筋が見えてきたりする。

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