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先人の句が面白い

こんばんは。
春ももう終盤ですね。

なんだか少し
寂しく感じているちりです。


そんな季節を感じつつ、
相変わらず、毎日、
俳句は続けています。

ところが、最近、
何を詠んでも違う気がして
なかなかこれだ!
という感じになりません。

うーんと悩んでいると、

そんな時こそ勉強だ!

という声がどこからか
聞こえてきました😆

というわけで、以前、
西村麒麟先生がご紹介していた
こちらの本を読んでみました。

五句というタイトルですが
たっぷり掲載されていますよ😆

これまで先人の句は
難しそう…古そう…硬そう…
という印象があり、
距離を置いていました。

が!

読んでみると、これが結構面白い😃✨

有名な俳人さんでも
日々の何気ないことを
詠まれていることに驚きました。

しかも、現代でも通じる内容で、
昔の句とは思えず
楽しく読むことができました。

そこで、
好きな五句を鑑賞しつつ
ご紹介したいと思います。


まずはこちらの句。

の人の片頬にあり初笑 高浜虚子

彼の人とは
好きな人でしょうか。

片方の頬にあるものは
何とは言っておらず、
私は笑くぼを想像しました✨

笑くぼのある人は、可愛いです。

ここでの初笑は
ガハハという笑いではなく
きっとにこっとした穏やかな笑い😊

優しいお正月です。

何気ないお正月の一場面ですが、
好きな人だからこそ
よく見ていて
気づいたのでしょうね。

とても素敵な句です💕


冬籠ふゆごもりわれを動かすものあらば 高浜虚子

一見すると
とても格好良い句✨

なのですが、
実は怠惰な虚子さんを
詠んでいるのではないか
と思っています。

寒くて家にこもっているうちに、
億劫で動くのも嫌になって
ダラダラしている虚子さん。

そんな私(虚子さん)を
動かせるものがあれば持ってきてみな〜
ないと思うけどね〜
だから家に籠っちゃうもんね〜

そんな感じでしょうか😆
(勝手に妄想)

現代でもありそうなシーンで
納得感がありつつ、
面白いなと思いました✨

冬籠の季語はお好きなようで
他にも詠まれていて
それも面白かったです。


また、こんな句も。

熱燗に泣きをる上戸ほつておけ 高浜虚子

仲の良いお友達(きっと3人以上)と
居酒屋あたりで飲んでいるのでしょうか。

熱燗を飲んでいるうちに
泣き上戸の友達が泣き出します。

「ああ〜こいつまた泣いてるよ〜」
と誰かが言い出すと、
「いつものことだから、ほっとけ、ほっとけ」
なーんて虚子さんが言ったかもしれません。

そんな何気ない景が浮かびます😊

仲の良い間柄だからこその態度で
友人との親密度が分かります。

今もこういう方を見かけるので
古さを感じませんでした✨


その一方で、こんな句も。

とはいへど涙もろしや老の春 高浜虚子

人にはほっとけと言いつつ、
自分は泣いている🤣

今回の場合、たまたまですが、
先ほどの続きのようにも読めます。

でも、「とはいへど」の前は
色々と想像できる部分。

たとえば
大人とはいへど?
動物愛とはいへど?
感動の映画とはいへど?
はじめてのおつかいとはいへど?😆

これは読者によって
想像が違って楽しめそうですね😊✨

虚子さんの
人間味ある一面が見えました。


そして、最後に。

昼寐ひるねする我と逆さに蠅叩はえたたき 高浜虚子

蠅の句はいくつか詠まれていて
面白いものが多かったです。

そのうちの一つがこちら。

なんだか蝿と戦う
強い意志を感じます😆

寝ている体はまっすぐなのに対し、
手元には逆さまに置いた蝿叩き。

きっといつ蝿が来ても
仕留められるように
蝿叩きの柄の部分を取りやすい位置に
準備しているのかもしれません。

虚子vs蝿。

怨念がありそうですね🤣

ただの十七音で
そこまで情景が見えるのが
すごいですね✨

ちなみに
確かこれはお寺で自作した蝿叩で
翌年に続きの句を
詠んでいたと思います。

シリーズものの句のようで
それも面白かったです😊


以上、虚子五句集より
五句を鑑賞しました。

句を読むほどに
虚子さんの喜怒哀楽や
人柄がよく分かり、
とても面白かったです。

おかげで
昔の俳人さんの抵抗感が
完全に払拭されました✨

ぜひ上巻も読んでみたいですね😃

そして、時間を作って
他の先人さんの句も読んでみたいな
と思うまでになりました。

ご紹介くださった麒麟先生
どうもありがとうございました🙏

Photo by Alex Knight on Unsplash

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