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劇場版ウルトラマンタイガ感想①【ネタバレ】

【注意事項】

※この記事は『劇場版ウルトラマンタイガ』のネタバレを含みます。
※ウルトラマンタイガ超全集『トレギア物語 青い影』のネタバレも含みます。
※筆者は『R/B(本編/劇場版/超全集)』『タイガ(本編/超全集)』『ジード(本編)』(見た順)を履修済みです。オーブは4話まで。ティガリアタイ世代。昭和はタロウを再履修中。
※劇場版タイガの感想の筈なのに、半分以上がトレギアおじさんについての文章です。何故だ。
※びっくりするほど長くなったから本!当!に!暇な人だけ読んでね。

まえがき

公開初日に観てきました。2回!

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前売りを1枚だけ買ってて、金曜の最後(15時から)の回見ようと思ってたんです。前日深夜まで仕事してて、そっからちゃんと寝て行こうと思ったのに目がギャンギャンに冴えて睡眠チャレンジに失敗…急遽13時からの回も買い足しました。そんで計2回も観てしまった。結論から言うと、初日に2回見て良かった。だって1回しか見られなかったら消化不良で死んでた…。Twitterなどで私をご存知の方は分かってらっしゃると思うんですけど、

私はトレギア激重オタクなので…。

トレギア激重オタクがゆえに受けてしまった衝撃で、ネタバレも我慢せず感想を書き散らかすしかなかった。fusetterとかでも良いけど、過去に描いた漫画の引用とかもしたかった。なのでnoteに書き記します。あと何で「感想①」というタイトルになってるかというと、これから回数重ねるごとに新たな悲鳴を上げる可能性があるからです。
他人の悲鳴が好きなオタク~!楽しんで行ってね~!もれなく私も他人の悲鳴が好きだ。だから楽しんで貰える悲鳴を書きたい。余裕っしょ、たぶん。だってTwitterでいつも夜中にトレギアさんへの恋文みたいな夜鳴きツイートしたためて起き抜けに恥ずかしさで燃えてるからね。得意げな顔することじゃないね冷静になると顔が燃えて死にそうです。(早口)

そんで、ここから先はガッツリ本編に触れます。まだ劇場版ウルトラマンタイガ見てない人とか、タイガ超全集のトレギア物語『青い影』読んでない人とか、内容について「触れないでくれ~~~!!!」な人は是非ここでリターンした方が宜しいかと思います。

準備よろしいか?

いくぞヒロユキ!バディゴー!

ニュージェネキャスト集結『劇場版ウルトラマンタイガ』公開前夜祭

まず8/6(木)にあった、この前代未聞の生配信についても触れておきたい。

だって!「劇場版公開前に本編をそのまま演者さんたちに見て貰って撮影中の思い出を語ってもらおう!」っていう狂った企画があります!?や、これは褒めてんです。ウルトラの歴史に残るような配信イベントだったと思います…。

何がネタバレになるか難しくて黙って見てしまうニュージェネメンバー、すごい良かった。盛り上げようと頑張る石黒さんも良かった。遅れてやってきた高橋プロは放っておいても賑やかしてくれて良かった。全然関係ない話ブッ込んで、それを石黒さんが拾って拡げて、なんの話やねん、ってなる空気最高にすきでした。はまたつプロのプロいコメントの数々も凄く良かったし、完成されすぎてて公式仕事のインタビューか?とまで思った。いやコレも公式チャンネルの配信なんですけど。(ニュージェネが集まると大抵ラフでめちゃくちゃな感じになるので。)(そこがすき)

個人的には、高橋プロが「無人島に連れてくなら(トラスクで)誰?」って質問を井上さんに投げたときに
「そのまま脱出だろ」
って的確なツッコミを入れた平田お兄さんがMVPでした。あそこめっちゃ笑った。

この放送、劇場版タイガの円盤に特典として付きませんかね?本編の映像をワイプで端っこに出して、演者さんたちが何処を見てるか分かった上で感想を楽しみたい~~~~~!!!ねっ、円谷プロダクションさん。ねっ。

●本編冒頭

本編はキラキラしたグリムド猫ちゃんから始まりましたね。(語弊)
封印のせいで箱詰め猫?みたいになってたので、シュレーディンガーの猫かと思った。生きてもいるし、死んでも………
あれっ、ちょっとしたボケのつもりでシュレーディンガーの猫引っ張ってきたけど、思いの外しんどい方向に転んでいきそうだなこれ。そういう意図ですか市野監督?(違)
これ読んでる人はトレギア物語を読んでる前提で話進めていくけど、トレギアさん自体がシュレーディンガーの猫ですよね…。生きてもいるし、死んでもいる。どこにでも居るし、何処にもいない。グリムドは猫ちゃんだったし、トレギアさんも気分屋の猫みたいだし、何だそんなん好きになるに決まってるじゃん。無類の猫好きだぞ私は…。

その下りの、あの次元の狭間?魔法空間の切れ目?から地球を覗いていたのは結局誰だったんだろう?グリムドは地球の側に降りて来ていたから、やっぱりあれはトレギアおじさんの(別次元の)分身だったんだろうか…?
あのワンカット気になりませんか?しれっと挟まれてたけど別次元から地球みてたのまじで誰なの…。視聴者視点って感じだったけど、どうなの?あれは私達が次元の狭間からタイガ世界を見てたの?アレをおじさんと考える方が普通な気がするけど、魔法空間の色とはちょっと違ったような…。魔法空間は青いけど、劇場版冒頭の謎空間は虹色モンニョリしてた気がする。
分からん。何もかもが邪推な気もする。サラッと流して良いシーンをわざわざ気にしてる気もするけど、トレギアおじさんは第4の壁越えてきた前科があるからな!!!すべてがあやしい!!!!!

ていうか違うんだよ、本編冒頭について言いたかったことはヒロユキとトラスクとE.G.I.S.の皆がすごく成長してたし、アクションも本当かっこよくてヤバかったですよね!!ってことなんだよ。どれだけトレギアおじさんのこと考えて居たいんだ。

でもまだトレギアの話するんですけど。
そのあとトレギア(幻影)の居る古代遺跡にタロウが来るとこ…。すごい、あの、短かったのに結構な爆弾でしたね。トレギア物語読んで二人の青春時代を知ってる人間が見たら アッ というまに塵になる奴だった。こういう所をいっぱい冒険したな、って懐かしむタロウあまりに解釈と一致。友人はまだ元に戻れると思ってる。そらそうだよね、信じる力を具現化したみたいな生き物だもんね、ウルトラマン。それ…それによってトレギアさんは追い込まれたんですけど…。うわ、無理だ映画館では普通に見れたのに思い出すだけで泣きそうになるこのシーン。深読みオタクは自爆しました。

いっや~~~~バラージの青い石がダダの盗難にあったくだり、まっじで良かったですよね!!!??(何事も無かったように急展開)
ホマパイとヒロユキのバディ感と、ヒロユキとトラスクのバディ感と…。タイガ・タイタス・フーマのアシストで技を繋いでいったヒロユキ、まじで成長してるしカッコ良すぎて冒頭からクライマックスでした。タイタスの攻撃がボディビルなところも相変わらず笑ったし、ヒロユキがポーズ取れるほどタイタスたちともコミュニケーション取ってるんだなって事が分かったの、本当に良くて、なんだか懐かしくなってちょっと泣いちゃった。去年の今頃は毎週タイガにワクワクして生きてたんですね。

そして私、無類の夜戦大好きマンなんですけど、冒頭から夜戦してくれてひっくり返った…。見たかったんだ…いやTVシリーズでも夜戦結構やってくれた印象あったけど、劇場版でも夜戦やってくれてありがとう。
自分から近づいておいて「近い!!」っていうタイタスに腹筋持っていかれました。事ある毎に笑かしてくるタイタス、みんなの腹筋鍛えてくれてんのかな?優しいね。(ホントはフーマから交代した直後で、タイタスが自分で近づいた訳ではないんだけどね。)

マグマ君がホマパイを守って被弾&その看病のためにマーキンドが求職扱いで本編から退場しちゃったのはちょっと残念だったな。ニュージェネ全員集合するからE.G.I.S.をコンパクトにまとめるために、なんでしょうけど。
マグマとマーキンドはタイガ本編で語られるメッセージの中で割とキーパーソンじゃない?って思ってたし…。まぁ情報量多くて空中分解するくらいなら、お休み貰って退場した方がスッキリもするか…。
や~~~、でももっとマグマとマーキンドが社員として活躍するとこ映像で見たかった…。のっぴきならない理由を背負って過酷な環境で生きて来ても、カナ社長みたいな人と出会って今はのびのびと生きてる二人が見たかった。
ていうかマグマくんとマーキンドちゃんって職場恋愛中なんですか…?そうなの?あれはピリカの言葉のあやなの…?どうなの…?

●集結するニュージェネレーションたち

で、ニュージェネの面々がヒロユキの元に集結していく下りですよ!!!市野監督の言うカップリング、本当に最高of最高だった…。

E.G.I.S.のみんなの分散の仕方もテレビでは見ない感じで新鮮でしたね。社長不在の時にホマレとヒロユキで接客するとか、カナ社長はみんなに黙って(?)部下の為に単身で危険な聴き込み調査するとか、聞き込みに出たホマレのサポートにピリカが付くとか。

まずE.G.I.S.にやってきたカツ兄…良かった…なんか社会人として貫禄出たっていうか「外回り余裕です」みたいな感じが凄く人としての成長を感じられて良かった…。タイガも好きだけど、R/Bでウルトラ沼に落ちたR/Bファンとしては今年の劇場版はR/B組が他のニュージェネに食われるんじゃないかとヒヤヒヤしてた所があったんです。

ちゃんとR/B客演回でした!!!!!!

なのに他のニュージェネのみんなも輝いていた。すごい。本当に凄い。

カツ兄に誘われてヒロユキがイサミ&リクくんが開いているフリマに来る所、イサミとリクくんの掛け合いの可愛さがやばかったですね…。君たちは本当に成人しているのか…?キャッキャしている少年にしか見えなかった…。可愛さ天元突破…。そして星雲荘のタコがここでも元気そうで良かった。君はペガ君と同等にリクくんとセットな気がするよ。

イサミはイサミで、自分の興味あることに突っ走るだけじゃなくて、ちゃんとカツ兄のことを見てる所が描かれていて「弟だってきちんと成長しているんだぜ!」という所がマジで本当によかった…。トレギアは湊兄妹の中でも特にカツ兄の宿敵でもあるので、心を燃やしがちな兄を「一人で抱え込むなよ」って正面切って言えるほど頼もしくなってて…私は…私は…湊家が大好きだ…永劫幸せであってくれ…。語彙は死んだ。

リクくんの扱いについてはまぁ色々思わないことがない訳ではない。グリムドと一体化したタロウと戦わなくてはならなくなったタイガの背中を押すのがリクくんなのか…そうか…。
そもそも私はジードを父子の話だとはあんまり思ってなくて。あれはベリアルの数ある可能性同士の話というか、自分との闘いの話だと思っているので、父子としてのジード&ベリアルを推されると「まぁそうか…?」となってしまうのであった。っていうかタイガとジードの置かれている条件が違いすぎて、救出しなくてはならないタイガと、討伐しなくてはならないジードって「VS父」だとしてもめちゃくちゃ差がないか…?
いや、なんか劇場版R/Bで戸井くんに訴えかけるリクくんがあまりに刺さったがゆえに、タイガのリクくんは「条件違いすぎねえ…?」となってしまった。そもそもリクくんはベリアルに対して素で上から目線というか、絶対に同じ目線で考えられない溝みたいなものがあると思ってるので…それはタロウとトレギアに関しても言えるような溝なんですけど…。同じ深みまで潜って一緒に帰って来れる人が一番優しくて強い人格なんだと思ってるけど、諸々理由があるとはいえ、ジードにはそれが出来なかった訳なので…。いやそれをあんな少年が出来るとも思ってない、っていうか殆どの人は出来ないでしょう。闇を光に連れ戻すことはとても難しい。
何度も言うけど劇場版R/Bにリクくんがピッタリ嵌ったがゆえにタイガのはちょっと無理があるかなぁ…?と思ってしまった。でもなんかタイガには響いたっぽくて結果オーライなのでヨシ!

そしてガイさんですよガイさん。歩く顔面偏差値!(?)
というのはさておき、社長との掛け合い凄く良かったですね…。E.G.I.S.メンバーとコンタクト取るにしても改めてソコなんだ!って思いました。だって社長、黙って独りで調査してましたよね…?(ピリカには言ってるかもしれないけど)
たぶんこのカップリング、消去法で組み合わせたんじゃないかな?と思ったけど、年長者×年長者という属性揃いになっててそれもまた良いっすね…ニュージェネヒーローで一番暗躍ってか諜報活動っぽいことしそうなウルトラマンだしね、オーブ。戦士としてもベテランだし。

そして大地ィ~!大地ィはX見れてないのもあって「めっちゃXの顔面推す強火オタク」(中の人)というイメージしか無かったんですけど、正直今回の登場の仕方が好きすぎてピリカと同じ気持ちになりました。惚れるかと思った。っていうか今回完全にピリカが大地ィに好意を寄せたけど、大地ィ、電子的キャラに好かれすぎじゃない…?なんかこう…人間じゃないものに好かれがち主人公、あまりに可愛すぎて好きだ…。いつかピリカちゃんとX共演してくれないかなぁ。仲良くなった結果、どっちの方が大地ィを好きかで火花散らしてほしい。それに巻き込まれる大地ィの受難が見たい。見たくない?

そしてヒカルとショウくん!!!!!いいよね…いいよ、あの登場本当に良かった。ヒーロー側のピンチに登場するヒーロー、本当に先輩ヒーローという感じで最高に良かった。

ていうかその前のホマレVS霧崎も良かった。あの二人のバトル好きなんです、タイガ4話まじで好きなので。でもテレビでは「(ジャーキー)食べる?」とか言って余裕ブッこいてたのに、今回は終始マジトーンでさっさとホマパイを片付けたい余裕の無さのようなものが滲んでて、おじさんは本当にタイガ15・16話で心半壊させてから最終話でトドメさされてたんですね…というのが垣間見えて良かったですね…トレギア推しにはしんどいですけど…。

でもその下りの最後に、ショウくんが「あいつは拗らせすぎなんだよ、」の一言を放って爆笑しそうになりました。だってそれ多分視聴者全員が言いたかったことだもん。「ショウ君それ言うんだ!?!?!?www」って死ぬほど面白かった。でもあれって個人としてはタロウやトレギアと距離が遠いけど、タロウはヒカルの大事な人である、という認識があるが故の発言なんですよね…。トレギアのことはよく知らんが、タロウに付きまとっている感じなのでなんかウンザリするな…、みたいな。それともギャラファイを経て「こいつめっちゃ拗らせてんな…。」って思ったのかな。それはそれでめっちゃ面白いので良いと思います…笑

そしてこの後のシナリオが大分うろ覚えで前後するかもしれないんですけど、トラスクがヒロユキに「もう3人で戦えるからお前は来なくていい」っていう所とニュージェネ全員集合するところってどちらが先でしたっけ…?
○R/B組と合流(ロソブルの力を返却)

○封印が解けたグリムドと3人で戦闘

○そこにタロウがやってきてグリムドと同化&強すぎて一旦敗北

○空から落ちて来るヒロユキをリアルタイタス…じゃないショウくんがキャッチ

○ヒカルとショウとファーストコンタクト(ギンビクの力を返却)

○父が闇堕ちして悩むタイガとヒロユキの会話

○そこに入ってくるリクくん(ジードの力を返却)

○トラスク皆がヒロユキは戦わなくて良いと言う

○霧崎と湊兄弟の邂逅

○ニュージェネ全員集合
でしたっけ…?やっぱ働かない頭で見てたら細部がボヤボヤですね、また見なければ。

でもそう考えるとニュージェネ全員集合したところで、ヒロユキが大地ィとガイさんによそよそしいのよく分かりますね。ヒロユキと事前にコンタクト取ってないもんね。あそこちょっとメタ的だなって思って笑っちゃったんですよ、タイガ開始後にニュージェネ俳優が初めて全員集合したとき、井上さんがあんな感じだったのかなって思えて。

大地ィとガイさんにも力を返却して、いざ全員変身!グリムド倒してタロウ救うぞ!ってとこの「行こうぜ~!」が本編で聞けて良かった。これを聞くために5か月も「待っていたよ!」の気持ち。これギンガ&ギンガSもちゃんと見て置けばもっとエモかったのかな~。ヒカルとタロウの関係性あんまり分かってないから…オーブ見終わったらXとギンガ見なきゃ…。

前後したけど、全員集合する前のシーンに湊兄弟と霧崎の会話があるじゃないですか。あそこ本当にめっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ好きです…。タイガという作品を踏まえつつ劇場版R/Bの流れを汲んで、一瞬完全にR/Bの空気になるところ…。霧崎を見たイサミの「なかなかのイケメンだね。まぁ俺には負けるけど」でもう…もうダメだった。(腹筋が)そのあとにイサミがカツ兄を一瞥するんですけど、あそこ絶対「カツ兄、ツッコまなかったな…」て思ってたよね。
でも、戸井くんの件でバチバチに心を燃やしているカツ兄の傍らでいつもの調子を保つ弟、本当に良かった。ちゃんとお兄ちゃんを手離さないように成長してるんですよ…超全集の先代小説のことを思い出すともう…ダメです…。(今度は涙腺)

その一瞬のR/B空間のあと、ヒロユキが合流するじゃないですか。そんときに霧崎がヒロユキ対して言うことがトレギア推しの私には爆弾でした。
これは長くなりそうだから後述の「トレギアおじさんが本当に欲しかったもの」で書きますね。
主人公が主人公たることを表現するためのシーンで、悪役にすごいサラッと本人の魂に一番近い言葉を言わせるじゃん…、と思いました。多分トレギア推してなかったら「へ~」で済ませてたと思う。
しかもその台詞を人の姿で。ウルトラマンとしては偽りの姿で。ほんとにこの人は仮面被ったり姿を偽ったりしないと本音が言えないのか。それともそれが大事にすべき本音って分かってないのか。可愛いな。シャイもほどほどにしろよ。

●VSグリムド(トレギア)

全員集合とちょっと前後するけど、ヒロユキ・湊兄弟 VS トレギア・グリムドの戦闘ホント良かったですよね…。なんかこの記事「ほんと良かったですよね」しか言ってない気がするな、今更だけど。
タイガのピンチにタロウが駆け付けるところ…ほんと…。
「お、お父さん…!!!」
ってなってしまうよ。タロウ元々かっこいいけど父たるタロウもかっこいいっていうか、タロウの女をずっとやってたらカッコよさに死んでた気がする。実際のタロウ推しの方々はどうなんだろう、私は夢見る相手が突然子持ちになっても父親としてカッコいい所見せられたら「私の好きな人が父親としてもカッコいいのは間違いなかったぜ…!!!」って言いながら爆死するタイプの人間なんですけど。小さい頃タロウ好きだったからずっと夢女やってたら良かった。絶対爆死してた。

タロウの必殺技を逆手に取る闇堕ちの仕方は流石に舌を巻きました。「ほァ~ウルトラダイナマイトをそういう風に使うんや~」て。
心臓だけは守って他は木っ端みじんになる技じゃないですか、ウルトラダイナマイトって。ってことはグリムドはタロウの心臓以外と融合したんですよね?
つまり心臓(ハート)以外がトレギアの手中に落ちた、って考えて良いんですよね?

こ こ ろ 以 外 が

この時点でトレギア推しはオーバーキルでした。いくらタロウの技を逆手に取って自分と同じ境遇に近づけようと、心までは手に入らないんですよ、そんな方法だと。
なん、なんなん?これは私が単なる深読みオタクなん?この映画、トレギアを推してると端から端まで痛すぎて針の筵。つっら…。思い出すだけで辛い。
そのあと全員集合したニュージェネと戦うとき、闇タロと同時着地するトレギア見ただけで感情が爆発しました。なに、若い頃はそんな風に息が合ってたの?それともグリムドがコントロールしてるからトレギアと同じ動きが出来るようになったの?どっちでも切なすぎて無理なんですけどおおお……もういっそ殺してくれつらすぎる無理ありがとうございました!!!!!!!!!情緒の乱れ!!!!!!!!!!

もちろんニュージェネ全員変身めっちゃアツくて、ヒーローみんなも大好きだからテンション爆上がりしたんですけど、それと同時に地獄をお見せさせられるこちらの気持ち…。いやどんな顔して観たら良いのほんとこの映画。

ニュージェネメンバーとトレギアのリング怪獣が戦うターン、それぞれのウルトラマンと怪獣のペアリングが最高の最強すぎて本当にありがとうございました。ゴロサンダーとロソブル戦わせるの、本当に解釈の一致すぎて。
っていうか「ゴロサンダーR/Bに出なかったんだ…?タイガでデビューの怪獣なんだ…?嘘でしょ?」って思うくらいR/B空間に馴染んでた。もはやR/B空間が実家なのではないかというレベル。ロソブルとゴロサンダーの組み合わせがあまりに衝撃すぎて他の組み合わせ忘れてしまった…。でも全部バランス良かったのだけは確か。ヘルベロスとギンビクが戦ってるのも良かったな~。

リング怪獣たちが強くて劣勢になったとき、劇場版最強形態大集合するのも良かったですよね…。溜息ものだった。脳内では「見たか!これが劇場版の力だ!」ってニュージェネメンバー全員(特に湊家)が叫んでましたけど。

あとグリージョちゃんね…。ちゃんとギャラファイを経た「30分で分かる『ウルトラマンタイガ』」から繋がってましたね…。すご、凄くない?全てのメディアがこんなにきちんと繋がってて、単体でも全部でも楽しめるの本当に凄いと思う。こんなに美しくまとまってるの円谷さんしか知らないです。繋がりを探す楽しみが沢山あって、生きる糧です。マジで。

湊家の国民的妹ほんとうに可愛かった…。「さっ、やりますよ、いつもの!」って感じでグルーブになったのほんと…。なかよし…。湊家激推ししてる私も爆死した。この映画色んな方向から爆死させられる、ほんと、つらい、うれしい、とうとい、ありがとう。

見様見真似でウルトラダイナマイト出来るタイガ、本当に”息子”という感じで尊みが秀吉だったんですけど(?)、ウルトラダイナマイトって寿命が20年分縮む(ほど消耗する)技じゃなかったでしたっけ…?そのあとも割と大丈夫そうなタイガくんマジでなんなの…?タロウ以上の逸材なの…?君は…君はすごいね…。ウルトラマンからすれば20年なんて一瞬なんだろうけど、それでも凄いね…。

そしてタロウが正気に戻ってしまった後のトレギアさんの緩やかな自殺シーンですよ……。
トレギア物語読んだら分かりますけど、本当の、光の戦士としてのトレギアさんはグリムドと一体化したときに既に死んでるじゃないですか。解釈にもよるだろうけど。私はそう思っている…。
グリムドという混沌と一体化することで多元宇宙にいくつものトレギアが存在し、同時にどこにも実在してない、みたいな存在になって…。辛すぎて生きることも死ぬことも投げ出してしまってるじゃないですか。もうずっとずっと昔に。
だからもう…私たちがトレギアさんのことを認知したときには、既に生きてもいないし死んでもいない幽霊や人型の悪夢みたいな存在だったんですよね。
っていうのが分かっていても大分つらかった。なにあれ。緩やか自殺シーンお見せさせられると思ってなかった正直。文字媒体だけでお見せさせられるものだと思ってた。わ~ほんと…推しが全部かなぐり捨てるのを2度も見せられる辛さ。そして今度はタロウも目の前にいるのにタロウすら助けられない辛さ。私に何ができるっていうんだ……って落ち込むわ。創作してたってオタクはあまりに無力…。

そしてまた完全に融合したグリムドが巨大で禍々しい程、トレギアさんはこんな巨大な虚無の中にひとりでずっといたのか…ってなりますよね…。あの中に…ずっと…?そして誰もその中から引き上げてはくれないんだ…タロウですらも…。
だってあのおじさん手を伸ばしたら突っぱねるだろう!!!!!!タロウの手でさえ!!!!!!!!!知ってるよお前はそんな奴だよ馬鹿~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!助けて欲しかったら助けてっていうんだよ!!!!!!もしくは自分で自分を救うんだよ!!!!!!!!!!!ばかやろう!!!!!!!!!!!!死ぬな……馬鹿……。

いやもうダメだ思い出すだけで情緒がおかしくなる何だあの映画~~~~観てる時は「お祭りだぜヒャッフ~~~ゥ!!」てなるやつなんですよ確実に。なん…ダメだこれ、トレギアってやっぱり遅効性の毒じゃんね…。

(トレギア物語を読んだ後のフレッシュ悲鳴↑)

トレギアから解放され、そしてトレギアごと残りの半分を取り込んで完全体になったグリムドに対抗するためニュージェネ全員合体するシーン。最高でした。タロウが盾になるところさぁ~~~~~~ほんと…ヒーローであり父であるんだね。息子のことを信じているんだね。ヒロユキと一緒に戦ってきた息子の顔を一度見ただけで分かったんだろうな、って思うと本当に…。ダメだやっぱりこの映画、どの角度からも心と涙腺を攻めて来る。やめてくれよ。なんか顔がギュッてするよ。ギュッ。

そもそも情報量過多だし、メインに据えられているのがウルトラマン同士の関係性だからバトルがシンプルになるのは致し方ない…!とはいえもっと多様なバトル見たかった…!ニュージェネ唯一のブレーン的な大地とか見たかった…!なんかこうバトル中に作戦思いつくとかそういう…!尺ゥ…!
でもレイガくんは強くて美しいウルトラマンだったので悔いはないです。

グリムドが散っていく最中「タロウ…」「トレギア…」て名前を呼び合うとこ、凄く良いシーンのはずなんだけど、グリムドのお腹からニュッて顔が出て来るトレギアさんがシュールすぎてちょっと浸れませんでした。
いや心の底から浸りたかったよ…!!wなんでお腹から顔がニュッて出てくるの…!!w最後まで面白おじさんなの本当……好きだぞそういう所。
なんかアレ、顔じゃなくて手とかだったらよりエモかったのかな…お腹から顔出したの何でなんだろう。もう”手を取ってほしい”とかじゃなくて”最後にタロウの顔が見たい”とか…そういう……それは死に目じゃんほんとに……。最後まで助けて欲しいって言えなかったね、おじさん…。
もうしんどいしか言えねえ。

●物語の終わりと始まり

タロウとレイガくんが頑張ったお陰でグリムドとトレギアの脅威は去り、トラスクの皆も元気いっぱいに復活したのでヒロユキの元から旅立つ…。
これは予想してたし憑依型ウルトラマンのラストとしては最高に好きなんですけどやっぱり切ね~~~~~~~~~~~~~~~。最後まで全然素直になれないフーマと、我慢しようと思っても無理で号泣してしまうホマピの対比めっちゃ良かったです…。素晴らしいほどに解釈が一致…。
ピリカの恋心?の芽生えも凄く良かった…彼女も更に人間に近づきつつあるのか…。心が育っているんだね…。ウッ、おじさんと対比させてしまって尊いとしんどいが一緒にやってくるよ。

タイガスパークが消えてしまうの、「そんなもの無くてもずっと繋がっていられる」って表現で良かったですよね。おじさんがタロウと一緒に「他者と繋がるために」作ったアイテムだもんね、それ。全てを乗り越えて道具に頼らなくっても良くなったんですよ。タロウとトレギアに到達できなかったところにタイガは到達したんですよ。素晴らしいね。エモいね。切ないね。でも悲しくもあるね。清々しいけれど。
そうやって前の世代に達成できなかったことを次の世代がやってのける表現は私の一番求めているものだったので、本当に愛しいです、ウルトラマンタイガ。
きっとヒロユキの覚悟が、これからも世界の色々なところに伝播して、あの星がより良い方向に変わってゆくんじゃないか、って思える最高のエンディングだったと思います。鑑賞後に切なくて、悲しくて、でも希望に満ちているという不思議な気分になる映画でした。本当の意味でウルトラマンタイガの最終回だった。R/Bにもケリが付いた。ニュージェネの全てが収束した。

ありがとう、ウルトラマンタイガ。わたしの人生の一部になってくれて。

観賞後のフレッシュな悲鳴集

さて、ここで劇場版観賞後すぐの新鮮な叫びを振り返ってみましょう。

いつも頭の中で反芻してる時は愛しさで一杯でも、時間空けて改めてトレギアさんを目にすると「ウワ気持ち悪い…なんだこのおじさんは……」となりませんか?私だけか?気持ち悪いから好きなんですけど。

とくに霧崎態の時の気持ち悪さといったら最高に最強じゃないです?イケメン捕まえて何を言ってんの、と言われそうだけど…。あの、褒め称えたくて気持ち悪いと言っているだけなのです…。役者さんご本人は菩薩みがある方なので。これも褒め方が変だったらごめん。8/7のインスタライブで「奈良出身がゆえの大仏さんパワー(?)で魔法が使える(?)」的なこと言ってらしたから「この人やっぱ菩薩じゃん(?)」の顔になりました。大好きな役者さんに対して何を言ってんだろう?

おじさんを見て時間を置くと「好きだ……」の気持ちが溢れて来るオタクの図。Twitter外部に貼りつけると何か気持ち悪さが増す!
だってしんどいんだもん。劇場版トレギアさんの処遇、100満点でしたけど。

睡眠不足の鈍った頭が推しトラマンのことで一杯になり、電車内でボロ泣きしそうになる30過ぎの女。

ここで言及してる新たな解釈というのを長々と下に書くんですけど、考えている内に丸焦げになるほど本当に殺人級でした。ヒロユキと湊兄弟が霧崎とバチバチに火花散らすシーンなんだけど、そこの霧崎さんの発言が…あまりにも…刺さって…。

考察:トレギアおじさんの本当に欲しかったもの

それは、

人間のこころ。

ほんと、感想は全部きちんとまとめて書きたかったんですけど、これだけはツイートせざると得なかった。トレギアさんの心に触れようとするほど、脳みそから身体の隅々まで毒が回る感じで、死に至りそうだったので。

「ひとのこころは、光と闇とが混沌とし、調和している…。それこそが私の求めていたものだったのかもしれない」(うろ覚え)

霧崎のいつも通りの(あやしい)圧を以て発言してたので本編内ではそれほどエモな台詞に思えなかったんですけど、アレって、アレはホントに本心でしたよね…?多分おじさん自身が気づいてないけど、たぶんそれ、その放った言葉、おじさんが無意識に一番大事にしてた願いの片鱗だよ…?

自分の欲しかったものは「光と闇とが混沌としつつも調和している”人間のこころ”」だと気づいてしまったトレギアさん、たぶんヒロユキとタイガが心を重ねているのを戦いの最中ずっと見ていて、そう思ってしまったんだろな…。
人の心があれば、ウルトラマンたるタロウと心を重ねられたかもしれないって…そんな風に見えたのかな…。TVシリーズ16話みたいに、全身全霊で、命をかけて、タロウに自分をブン殴って欲しかったのかな…。

あの人、ずっとタロウはタロウのままでいて欲しいというか、ウルトラマンたるタロウがありのままで輝いていて、それでいて自分はタロウに劣るから自分が変わるべきなんだと思ってトライ&エラーを続けて来た人なので、やっぱり最後まで自分になにかを取り入れるとか何かに変貌するとかそういうことしか頭に無かったんだ……。

人間になれたら…。

でも多分そういうことじゃあないんだよ、人間のに近いものを持ったって、人間に生まれ変わったって、きっとそれじゃあダメなんですよ。そのやり方じゃ。
タイガがウルトラマンでヒロユキが人間だから、通じ合っていた訳ではないんですよ。レッド族だからタロウが防衛隊に入れて、ブルー族だから自分は入れなかった、という訳じゃないんですよきっと。注目し続ける部分が全部そこじゃないんだ、という所ばかりだ…。
外側ばかり固めたって、内側を壊し続けていたらまた同じような結末にしか辿りつけないよ…。

そういえば、以前超全集のトレギア物語をモロに食らってウンウン言ってる時期にこんなこと呟いてたんです。

超全集を読む前から「ウルトラマンという強固な肉体に不釣り合いなほど、人間のように繊細ですぐ壊れそうな(すでに壊れている)心が嵌っているように思えるな」と感じていて、それが小説を読んだら強ち間違いじゃなかったと気付き「幻覚が幻覚だったら良かったのになぁ…おじさんのこと指差して笑えないじゃん…」という気持ちでポロッと出てきた言葉なんですけど…。本人の口からまさか最終的に欲しかったものが人間の心だったって

言われたら

私は

トレギアおじさんは光の国に生まれて、居心地の悪さというか、居場所のなさというか、とにかく自分自身と周囲との齟齬を見続けていたように解釈していて。それを含めた”欠落”全てを論理的に解釈して、パズルのように一つずつ変えて行けば、空いた穴が全て埋まると思っていましたよね。若かりし頃から。

でもまさか、最後に辿り着いたのが”全てが混沌のように混ぜこぜになった「ひとのこころ」”だったなんて、そんな刺さることある?
光も闇も不可分にして、それでいて調和している人の心が自分にあれば、タロウを超越し、そしてタロウと一緒に居られるだろうって…思…ウッ無理だしんどい。

トレギア物語読むと分かるけど、おじさんは本当に「物事全てが理屈と理性で動いてる」って思って疑わないところありますよね。精神をないがしろにしてる。自分の心すら分からないというか、感情があるのにそれを客観的に認識できなくて大事なものを全部取り落として来ちゃった、みたいな…。
自分の心をないがしろにしすぎて、自己に対しても他者に対しても暴力的になってしまう人って結構いるけど、トレギアの初期はそうではなかったですよね。最終的にそこまで辿り着いてしまったけども。
多分スナークを自分の手で葬った時にタガが外れてしまったんだと思う。あのとき確実にトレギアさんの何かが壊れた。



タロウのような光になりたくて、光を知る為に闇を研究した。
光に裏切られた気がして国を飛び出して、いっそ最高の闇になろうとした。でもウルトラマンだから無理だった。
光についても、闇についても調べつくして、自分の周囲にある何もかもに意味が無い気がして、混沌に飛び込んだ。
そして、タイガとヒロユキと戦って、自身の求める混沌を人間の”心”に見出した。

って、も~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~お前気付くの遅いんじゃアホ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~心を大事にしろォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ウルトラマンと人間のそれに差があったとしても!!!
心は心だろうが!!!!!!!!!!!!!

ひとのこころは、美しい混沌でした。

わたし初めて「ウルトラマンになりたい」って思ったんですよ、トレギアさんに出会って。子供の頃からウルトラマン好きだったけど、ソレになりたいって気持ちは一切なくて、むしろ仮面ライダーになりたいって思ってるタイプの人間だった。(子供の頃、ウルトラマンと結婚したいとは思ってたけど)(今もだが)

でもおじさんというキャラクターに出会って初めてウルトラマンになりたいって思った。ウルトラマンになっておじさんを殴りに行きたい、って。独りにしたくないって。重い夢女なので。

(この場合の殴りに行きたいというのは「おじさんを殴るのが楽しくて」という意味ではなく、それこそヒロユキみたいな立場で、というアレなんだけどまぁその前にきちんとした関係性がないと意味ないんだけどねアレねーーー!!!!!!!!!)

しんどいなマジで。
でも戦いの中で気付きを得たじゃないですか。その気付きをどう活かすかはおじさん次第だし、今迄ずっと失敗してると思ってるんだろうけど、今度はどうか間違えないで。次があれば。

漫画:聞こえるか、ナンバーシックス。

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これは今年の正月に描いた漫画。
トレギアさんは何の為に人間態を持っているのかな、って思って。まぁ色々暗躍するときに他のヒューマノイドの姿持ってた方が便利だろうなってのは分かるんだけど、彼の行動原理の中心にタロウがあって、そのタロウから地球の思い出を聞いてるだろうから、タロウを理解する上で人間の真似事でもしたのかな…でも多分何にも分からなかっただろうな、って思って描きました。
だって姿形だけでどうこうって話じゃないから。タロウが言っているのはきっと関係性の話だから。
いやまさか「このひと、人間の真似事でもして遊んでんだろな」って思ったら最後の最後に「人の心が欲しかったのかも」みたいなブッコミされると予想できるか?無理です。
湊兄弟みたいに生まれ変われるなら、人間に生まれて来て。でも君の抱える問題は姿が変われば解決する話ではないと思うんだ。次は自分で背負いこまないように、もっと幸せになってね。

漫画:ああ、なんて懐かしく忌々しい——

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これも正月あたりに作ったデータだな。というか今年の正月はタイガ最終回後に気持ちが溢れすぎて(主に最終回の小さすぎるトレギアさんの背中のせい)漫画量産してましたね。回収できてないデータも一杯ある。
「タロウが明るすぎて、逆張りばかりするトレギアさんは自分の心の影がどんどん濃くなってったんだろな…。」と思った奴ですね。
最終回のタイガ、太陽を背にしているから正面は影で覆われてるじゃないですか。あれって「トレギアの闇と真正面から向き合っている」って表現だと思ってるんです。真っすぐ自分(の心の虚)を見据えている親友の息子から目が離せなくて攻撃を全身で受けたんだろうなって…。
もしかしたら、あの時も死のうと思ってたのかもしれない。でもウルトラマンの肉体は強固だし、融合した混沌は強大だし、死のうと思って全身に光線を受けても死ねなかったあとの劇場版なのかもしれん。っていうか超全集小説の時から自殺トライ&エラーですよね、あのおじさん…。泣くわ。かなしい。さみしい。

漫画:何度でも問おう。あの光に届くまで。

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これは確か「”この世の全てに意味はない”と主張しているおじさんが何故あんなに光の国の教義に対してアンチ活動してるんだろう?」と思って描いた奴ですね。全てに意味はないなら全部諦めて大人しくしておけば良いものを、と思って。(悪役の台詞みたいだなコレ)
夢や希望といったものに裏切られたトレギアさんが自身の置かれている現状を理解して、その危険性についてずっと提唱してる…っていうか究極(主にタロウに)助けて欲しいSOSだったんじゃないかって…思って…。
でも、あからさまにSOSなんか出さないんですよ。助けられたくないんですよ。またタロウに助けられたら対等じゃないじゃないですか。タロウと肩を並べたいのに上手くいかなくて死ぬほど苦しいのに、タロウに助けられたら一層苦しいじゃないですか。助けられたいのに。なんだこのデスループは。究極の負属性マッチポンプだよ、おじさんはさ…。

私は劇場版R/B~タイガ本編(前半)を見ている時、おじさんは”一本筋が通った信念があるがゆえに他者を弄ぶように実験を繰り返している”のだ、と思っていました。でも違った。ずっとずっと悩んで迷っているからああいう生き方をしてきたんだと、劇場版タイガまでで提示されてしまった。だけれど、それでも好きな気持ちが揺るがないどころか一層好きになってしまったのは、それだけ一つのことに対して向き合っているからなんだと思っている。
それがタロウに出会うことで囚われてしまった光と闇についての深淵でも。

ひとつのことに命をかけるほど悩み続けることは、最早信念と言っても良いんじゃないかと思う。信念になる少し前の、薄い殻を破る前の、何か。
わたしの好きな人は最後まで殻を破れませんでしたが。

帰結

トレギアおじさんが大好きですね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
劇場版タイガの感想のはずだったんだけど、トレギア夢女だったばっかりに偏りが凄い。ごめん。でも頑張って他の要素もお伝えしたつもり。

ていうか実はわたし、トレギアおじさんが完全に居なくなったとは余り思っていません。トレギア物語で「どこかの次元の私が死んでも、別の次元の私が起き上がる」って言ってるし、万一その力の源がグリムドであっても、なんか…あの冒頭の古代遺跡(墓場)が存在する限りトレギアおじさん復活しそうじゃないですか?「墓場に埋まってる混沌がグリムドだけだ、と誰が言った?」とか後から公式が言いそうなことじゃないですか?そもそも劇場版のグリムドが本当に完全体の混沌なのかも分からん。
だって円谷で墓場だぞ?好きなときにキャラクター引っ張り出せる便利アイテムじゃないですか、墓場って。円谷の冷蔵庫だぞ、墓場。好きな時にプリンが食べられる!みたいな感覚で怪獣蘇らせるんだから、多分おじさんはこれから電話一本で好きな時に呼び出される都合のいい男になるんだと思う。
響きがエッチですね。さっきまでのエモは何処へ。

本当だったら劇場版が先で、そのあと超全集な訳で。そうすると…なんかこう…混沌が存在する全ての次元におじさんが居る、と後から知る訳なので「やっぱり今回も死ねてないのでは…?」と思わざるを得ないというか。
「おや?君たちまだ見ているのかい、暇だねえ」が今回は無かっただけで。

劇場版冒頭で古代遺跡墓場の中心に近づこうとするタロウを「近づくな」と光線で拒んだトレギアさんの行動もちょっと引っかかってるんですよね。あれは単にタロウを拒絶してる表現なのか…それとも。
もしかしたらあの墓場のジャグジー風呂()の下に本当のトレギアさんの身体が眠っているのかも、とかも思いました。眠り姫ならぬ、眠りおじさん。タロウの助けを待っているおじさん。女子ィ…。
(古代遺跡のモヤモヤした穴、どう見てもホテルにあるジャグジー風呂でしたよね?私の目がくるってるんですか???大きなお友達は思ったよね???)

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今回劇場版を観るにあたって、おじさんを連れ出しました。
空は一面雲が遮って、太陽のひとつも見えやしませんでした。タロウとトレギアを表してる絶好の曇り空。
ホントにお互いが見えてない大人たちでしたね、互いに互いの希望を投影しあって、すれ違ってばかりの。恋愛もので超大作1本描けそうなレベルのクソデカすれ違いですよ貴方たち…。
人生ままならないことそのものが愛しいね。ままならなさごと愛せたら良かったけど、当事者にはそれが難しいことも百も承知ではある。

ままならなさの化身みたいなウルトラマントレギアが大好きです。
ウルトラマンであることを捨てても、何処までもその名がついてくる呪われたウルトラマン。

また未来で会えたら嬉しいし、会えなくてもずっと好きです。永劫。いつまでも思い出してやる。忘れてやんねえからな。

悲しみに暮れるトレギアの女(老若男女)たちへ

あ、そうだ。今回トレギアさんが死んでしまって(?)落ち込んでる人にひとつだけアドバイス。

舞台『DARKNESS HEELS -THE LIVE-』の円盤を買って観て。

円谷のヒール(ベリアル・ジャグラー・ダークザギ・カミーラ・イーヴィルティガ)を集めて2.5次元舞台化した作品なんだけど、完成度が高いから観て。
本当に観て。本当に良い作品なんです。円谷のガチが垣間見えます。

○舞台『DARKNESS HEELS -THE LIVE-』(2019年9月公演)

○舞台『DARKNESS HEELS -THE LIVE- SHINKA』(2019年12月公演


2019年9月公演の第1弾と、そのシナリオを更に深堀した2019年12月公演の第1.5弾のSHINKAの順に観て。私からはそれしか言えない。
トレギア推しはこの順番を守って見ろ。以上。損は絶対しない。

そして観劇後にこの漫画読んで理解して。OK?

本当は今年の9月にダクヒ舞台第2弾の公演が予定されてたんです。たぶんアナウンス一切無いから公演できないんだろうけど…。難しいよね…ご時世的に。
でもダクヒ舞台これで終わらない雰囲気しかないから、いつか…!またヒールズの皆に会いたいな…!!
っていうかこの舞台に関しても感想記事書きたいですね。実はレポ漫画も描いてたんですよね、去年の9月から…仕上げの途中で止まったままですけど…描き上げたい…。

トレギアのことしか頭に無さ過ぎて最後の方すこし脱線したけど、劇場版タイガのみならずウルトラマンタイガシリーズ、本当に良い品でした。心から大好きです。R/Bから続く流れと纏めて大好き。
メタ的にも色んな受難があったことだと思います。最初から最後まで。でも物語の内容と相まって、それもまた何と言うか…視聴者の心に訴えかけるものがありました。いっそう「がんばれ、タイガ!」って言いたくなることばかりでした。

市野監督も沢山のスタッフの皆さんも、演者のみなさんも、円谷プロダクションのみなさんも、この世にタイガを生み出してくれて本当にありがとうございました。そして本当にお疲れ様でした。
劇場で観られて本当に良かった!!!!!!
ありがとう!また2週目3週目と観に行きます!円盤も楽しみです!

ありがとう、ウルトラマンタイガ。私の人生に寄り添ってくれて。
本当にありがとう。
また会える時を楽しみにしてるよ!

次回の感想記事


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