更紗柄のリサイクル着物
浅草を歩いていると、おそらくレンタルの着物に身を包んでいるお嬢様がたを見て、着物のトレンドを知ったりします。
ここ2年ほど根強い人気があるのが更紗柄の着物です。
ブラウンなど意外と落ち着いた色が好まれる？
ある時目に入ったのは、とても暗いブラウンの更紗着物をお召しになった2人組のお嬢様方。
レース半衿、ブーツ、と洋ミックスが可愛らしいです。落ち着いたブラウンが、ヴィクトリアン調のスーツを思わせます。
へぇーっこんなお渋な着物がコーデ次第でリッチに見えるものなのね、と感動したものです。
それからすぐに、その印象が残っていてか、いつもお世話になっている「今昔きもの龍巳」さんにて更紗柄の着物に出会いました。
今日のチルコレ
ここでみちるズ更紗コレクションです。（略してチルコレ）
更紗柄縮緬地の着物
写真だと全然印象が違うんですよ…なるべく実物に近づけた補正をしましたが。
もっと全体的に赤みのある深いブラウンなんです。柄もこんなにはっきり見えません。
サムネの写真は同じ着物です。
赤銅色に、紺、紫という組み合わせですかね。この更紗は主に花紋様の柄です。
八掛はチョコレートのようなブラウンの暈しです。掛け衿、袖口、褄下と裾によくええ着物にあるステッチが等間隔に見える縫い方がされています。あんまり小紋では見ないんだけど、かなりシボのある縮緬地だからかな、なんて推察します。
雲取、霞取に吉祥文様、花紋様着物
これは更紗柄？と疑問もありますが、型染めで更紗様の花紋も描かれてるので、だいぶ日本にカスタマイズされた更紗柄ということにします。
カラフルな小紋が欲しいな、と思って「着物シンエイ」さんにて激安で購入。雲と霞のフレームにありとあらゆる吉祥文様、花紋様が描かれています。
これだけ細かい型紙を作るのも大変な労力だと思いますが、染めるのも大変なんでしょうね…
こちらの生地は縮緬ではないです。ちょっとわからない。
胴裏が全体的に黄変しています。私はそこは気にしない派。昭和後期あたりのものなんでしょうね。母の着物にもこのくらいの黄変があります。八掛の色が、この時代にしては落ち着いたサーモンピンクです。しつけがついてるのは八掛だけ変えたのかも？
更紗柄にも色々ある
1枚目が洗練された印象なら、2枚目はなんだかコミカル、ポップな印象です。
これは筆致の違いなのか、生地の違いなのか？
江戸更紗のお高めのものを見ても、テイストは様々。
これもまた、みんな違ってみんないい、だと思います。
ゆうて小紋ですから、気軽にどこにでも着ていけますので、シーンは選ばずのレギュラーメンバーです。
1枚目の着物は和食のお店での食事会に着て行きました。2月だったと思います。ここまでシボのある縮緬は少しも寒くないわ、でした。
2枚目は未着用です。ようやく着られる季節が来たところ。でも具体的な出番は11月頃かな。
洋ミックスコーデに高い戦闘力を発揮
更紗は日本だけでなくヨーロッパ方面にも伝わり、愛される柄ですから、コーデの幅はかなり広いと思います。
繋がりはわからないけど、ウィリアム・モリスのテキスタイルにある植物文様にも通じるものがあります。
記事冒頭のお嬢様方のようにブーツを履いての着こなしに違和感が無いし、スタンダードな着物としてもおしゃれレベルは高いです。
妄想バレンタインコーデ
もし私がまた、ブラウンの方を着て洋ミックスコーデするなら…
中に黒のスタンドカラーブラウス、または黒レース半衿
ブラウスでなければグローブあり
ハートに見える橘文様の帯
矢羽柄の三分紐
ショートブーツ
という感じのバレンタインコーデをしたいな。
アラフィフが洋ミックスコーデなんて痛いかな？
別に誰に言われたわけでもないのですが、そういう考えの方もいらっしゃると思います。
私は単におしゃれが好きなので、着物でも最大限おしゃれを楽しみたいです。
決まった型の中の美しさもあれば、そこを破って新しいスタイルに辿り着くこともあるでしょう。
洋ミックスコーデは若いお嬢様方のみのものではありません。お年を召しても本当にかっこよく着こなす方もいらっしゃいます。
そしておしゃれというものは万人に等しく与えられたスキルです。
私がいいと思ったものは、私にいいのです。
私もあなたも世界一可愛いのです。
マドンナも、レディ・ガガもそう歌にしています。
他人が痛いように見えるということは、自分もなにか痛いようなことを抱えてるということではないでしょうか。
万象写し鏡です。
自分の痛みに向き合って、それもまた自分、と認められたら、他人のことはそう気にならなくなると思いますよ。
と、突然のATフィールド（持論）展開、失礼いたしました。
ではまた👋
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